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ポーランド旅行記・おまけ 帰路

帰宅しました。
おまけということで、クラクフを出てアムステルダム〜大阪〜福岡の帰り道について。

〜〜〜
アムステルダムの乗り換えは7時間弱。空港でのんびりするつもりだったが割と簡単に中心部まで出られそうだったので、出てみた。

すさまじかった。名を知られている理由がはっきりわかった。ただの街にちょちょいと水路がある程度の認識で行ったが、いい意味でひっくり返された。まず駅のオーラからして違い、その目の前にいきなり水路があって船が行きかっている。ヴェネツィアははじめからそういうものとして行ったからそこまでの驚きではなかったが、アムステルダムはなんだかもう、ものすごかった。びっくりしすぎて1人で「いや、いやすごいぞこれは、なんなんだ」など言いながらぶらついていたが、割と日本人観光客があちこちにいたので途中からは黙っていた。

期せずしてアンネフランクの家まで行けた。その辺りの話に縁のある旅だ。

勝手に飾り窓を過去のものと思い込んでいた。へーこれが、と思って歩いていたら下着姿のおねえさんが中にいる。外の目など気にしないで中にいる別の人と話していたのだが、けっこうびっくりした。

マリファナ屋さん。なぜか店内より店の外の方が匂いが強い。吸ったことはないがアメリカで出くわすことは何度かあり、匂いは知っている。割と街のどこでも、中央駅の前ですらマリファナの匂いがした。

一路大阪へ。機内食を寝過ごしたので遅れてもらったりした。映画は「バトルシップ」。気になるアラを大砲で吹き飛ばすUSA映画だった。行きよりも体感時間が短かった。3割減くらい。空港でおにぎり。海外から戻ると半ば儀式みたいな感覚でコンビニに寄るが、本当にすごいと思う。

大阪。ポーランドの防寒仕様のままだったのでだいぶあつい。太陽は高く、日差しはまぶしい。南に来たんだなあと実感する。ここからはフェリーで福岡行き。時間が止まったようなフェリーターミナルの雰囲気がよかった。

大きな船というのはよい。1人晩ごはんを食べていたら、見知らぬマダムからスパークリングワインをもらった。怪しい……?とも思っていたが目の前で飲んでいたのも目にしたのでありがたくもらう。お互いの旅行のこと、向こうのペット事情やアメリカの政治、歴史(マダムがアメリカにルーツのある人だった)など2時間延々話していた。
「人は人のために何事かをなさなくてはならない。大きなことである必要はなく、ただ、自分が届けられる範囲の人に届き、それがその相手の中で何かになればいい」という話が印象的だった。アウシュヴィッツで写真を撮りながら何のために撮ってるんだろうなあとも思ったが、この辺りにヒントがあるような気もした。
「色々と動き回ることは大事だが死ぬことだけはいけない。何かできれば万々歳、何もできなくても次があると言えるが、死んでしまったら次のチャンスもなくなる」という話もした。

眠れず外の甲板に出た。暗闇と船のエンジン音。風が強い。基本的にずっと内海なので4Gデータ通信はある。どこかに光も見える。変な感じだ。

フェリーは定刻通り北九州着。あまりあてにしていなかったが、ぴったり定刻で驚いた。そういうものなのか。それにしても寒くない。フェリーの中で不安になるくらい薄着になったが、それでも問題ない。着岸後1時間後に下船することにしていたが、することもなさそうだし朝のラッシュも嫌なのでさっさと降りた。無料のシャトルバスで小倉駅へ。

安い普通列車で帰るか特急に乗ってしまうか迷ったが、たいした違いでもないので特急に乗った。青いソニック。かっこいいJR九州の象徴みたいな電車だが、内装はだいぶ年季が入っていた。意外と通勤客みたいな人も乗ってくる。普通列車に乗っていたらどうなっていたんだろうか。

博多駅到着。プラットフォームにラーメン屋があった。フェリーに乗っていたあたりからずっと食べたかったのだが、見透かされた気分。その後はバスで帰宅。通学にも使っていたバスで、ゆっくりと「いつも」に降り立ったような旅の終わりだった。

おしまい

本とか買います。