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水の中

深く水の底に沈んだ僕は 何者でもなくて 消えてしまいそうでいた。



喧嘩というリストカットが 僕を繋ぎとめる。



浮かび上がりたい気持ちと 沈んでしまいたい気持ちが交差する。



時に僕に向けて伸びる手が 心をかき乱す。



目の前に映る刺激だけが僕を高揚させ 何もないまま ただただ突き進む。



ただただ進む。



夢中で駆け登ったこの道が いつの日か かけがえのない日々に変わることを信じて。



目を見開き 僕は今日も ただ進むだけ。






終わり





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