KADOKAWAの管理部門社員にキャリア入社について聞いてみた
長期インターン生がインタビュー
人事・法務・総務で新規上場等に伴う業務を経験した後、KADOKAWAに入社された方にKADOKAWAキャリア入社のリアルについてお聞きしました!
インタビュー紹介
Q1.現在どんなお仕事をされているのですか?
現在3つの課を兼務しています。
1つ目はコンプライアンス課。コンプライアンス啓発コンテンツとしてアニメ動画とガイドブックを制作しています。
2つ目はガバナンス課で、コーポレート・ガバナンス対応や、株主総会の招集通知の作成、組織再編のサポート、グループ会社の取締役会や登記サポートといった商事法務支援を行っています。
3つ目は取締役会室。2023年6月、KADOKAWAは指名委員会等設置会社に移行したのですが、ここからスタートした指名委員会・報酬委員会の事務局を担当しています。
ーコンプライアンスアニメ見ました!
ありがとうございます!私が入社したのが2022年9月なんですけど、その翌月から企画検討を開始して、2023年より月1~2本ペースでYouTubeへの動画投稿(限定公開)を開始しました。
管理部門として、こういった創造性の高い企画立案は初めての経験ですが、非常にスムーズに進められたと思います。
ーどういった経緯で実現されたのでしょうか?
まず、コンプライアンスと聞くと「固い」イメージがあると思います。次に、コンプライアンス教育というと「つまらない」という印象を持たれがちです。さらには、それを定期的に繰り返し学習しなければならない「やらされ感」…
そんなコンプライアンスに対するイメージを変えて、どうやったら継続的に取り組んでもらえるか、自発的に取り組んでもらえるかを考えたときに、クリエイティブ要素を盛り込んだ「KADOKAWAらしいものを作ろう」というコンセプトが生まれました。
そこから、動画、ゲーム、漫画、どれが最も効果を発揮し、グループに展開しやすい手法かを検討しました。具体的には、プラットフォーム・コスト・製作期間・更新容易性・メリット・デメリットなどを整理したマトリクス表を作成し、議論を深めていきました。
私は最初ゲーム推しだったので、KADOKAWAグループの子会社が提供するサービスを利用して個人的にRPGを作ってシミュレーションしていました(笑)
実写はどうか? アニメやVTuberみたいなキャラクターはどうか…という感じで、メンバー全員で意見をオープンに出し合った結果、アニメに絞られたんです。その後、当社のアニメ制作で実績のある株式会社BitStarと協働して、怒涛のスケジュールで制作を進めていきました。
ー制作するうえで苦労した点はありますか?
脚本制作にあたっては、人生の中でこんなにコンプライアンスのことを誰かと議論したことがないってくらい意見を交わしました。
「この言い回しだと誤解する」とか「ここはエンタメ性としては高いけど、コンプライアンスの教材としては?」など、視聴者アンケートの意見を参考にしながら多角的な視点でブラッシュアップを続けていきました。
ーコンテンツとして成立しているのかっていうのと、教材としてのバランスということですか?
そうですね!「このキャラはこんなこと言わない」みたいなキャラ感と共に、幅広い世代、性別で見たときに違和感がないかのバランスをとるのに苦労しました。
ただ、すべての違和感を消し去ることは難しいので、むしろそこから周囲との会話に繋げてもらったり、気づきを得るきっかけにしてもらえればと考えました。
ーそうなんですね。アニメを見ていてキャラの設定がすごく凝っているなと思っていました!
キャラの裏設定みたいなものも含め、かなり詳細に決めているんです(笑)
演出についても、毎回声優収録に立ち会いながら、脚本&監督の方と綿密に詰めていきました。声優の方には、セリフの1つ1つに魂を込めてもらい、本当に感謝しています。
Q2.前職ではどういったお仕事をされていたのですか?
KADOKAWAは4社目になります。
新卒で入社した1社目は、エンタメ系の企業でした。入社動機は、「映画を作りたい」と思ったからだったんですけど、2年目から秘書の仕事をしていました。
2社目は飲食業界で、新規上場から東証一部への市場変更に至るまで携わりました。秘書以外にも人事、法務、総務、IRと、幅広く経験を積みました。
3社目は、新生活サービスプラットフォームを提供する会社で、コロナ禍でのIPOを経験しつつ、コンプライアンスやリスク管理を含む、管理本部全般の業務を経験しました。
つまり、新卒2年目からほぼずっと管理部門の仕事をしていたというキャリアになります。
ー最初は映画を作りたかったけど、管理部門でIPOの経験を経て、KADOKAWAに入社されたんですね。
そうですね。余すことなくこれまでのキャリアが活きています。
今が一番楽しいかもしれないです。
Q3.なんでKADOKAWAに転職しようと思われたのですか?
コンテンツビジネスにずっと興味があって。大学に通いながら専門学校にも行き、映像制作の勉強をするくらい映画が好きでした。一方で、IPOを経験しながら、管理部門の仕事に打ち込んできたのですが、自分の中で本当にやり切ったと思えるタイミングがあったんです。
その時に、KADOKAWA中途採用のHPで内部統制部(取締役会室)の募集を見つけて「あ、私のことを呼んでいるな」と思いました(笑)
ー運命というか、出会った感じなんですか?
そうですね。自分のキャリアと一致しているというところと、「もう一度コンテンツビジネスに携わりたい、自分の一番好きな業界で仕事をしたい」という気持ちがあったので、迷わず申し込みました。今の映像市場は、YouTube等のプラットフォームの台頭により、プロとアマチュアがぐちゃぐちゃに入り乱れていますよね。それがすごく刺激的に感じて。
映画を1本作りたいという気持ちよりも、さらに自分の中でチャレンジングな市場に身を置きたいという気持ちもあって、KADOKAWAに入社しようと思いました。
Q4.KADOKAWAだとコミックやアニメを作りたいという人が多い中で、管理部門を考えてみようかなって人もいると思います。KADOKAWAの管理部門を経験している根本さんからするとどんなところが魅力ですか?
多様性ですね。今まで経験してきた中で最も多様性という面で恵まれているなと思います。自部署もそうなんですけど、他部署と連携するときもそれを感じます。
年齢だったり、キャリアだったり、価値観や考え方も含めていろいろな人がいるので、なにか自分が1つ企画を持っていくときに、一気にいろんな観点から議論が出来ます。一般的な会社であれば、部署ごとに複数回に分けて違う人たちと話さないといけないのに、1回で済むっていうのは本当に魅力的だなと思います。
KADOKAWAが多様な人材を大切にしている会社であるということは、いろんなライフステージを支える制度や、福利厚生に力を注いでいることにも表れています。
また、「個の成長」に対する投資に前向きなところですかね。
すごくびっくりしたのが、「根本さん、このセミナー行ってみなよ」と上司から言われたことです。自分がセミナーを見つけてきて「これ会社のお金で受けさせてください」「こういう風なことをするからやらせてください」って言ってきた人生だったんですが、「こういう機会があるからこうしてみたら?」とか「やってみない?」って声をかけてもらえるっていうのは、とても嬉しかったです。
Q5.小学校1年生の息子さんがいると事前に伺いました。仕事と子育ての両立の面でKADOKAWAの魅力は何ですか?
まずフレックスで働ける。もうこれは子育て世代には最強の武器ですね。
学校行事などで中抜けすることもできます。
また、ワークプレイスチョイス制度で在宅勤務が選べますし、その割合が、月に数回会社に来たら何とかなるというところまでリモートワークが進んでいる環境というのは本当に強いですね。「息子が熱を出して今日学校を休ませました」っていうときでも、在宅や半休を組み合わせて無理なく仕事ができる。こういったフレキシブルな働き方が実現できるのは大きな魅力の一つです。
また、『FanFunえほん』※といって、従業員の子どもに本をプレゼントする福利厚生があるんですけど、子どもと話すきっかけを会社がくれるのはありがたいです。
それ以外にも福利厚生が非常に充実しているので、子育てや家事と仕事のバランスに悩まされている方に、心からお勧めできる会社です。
Q6.入社を考えている方に一言メッセージ
自分のキャリアの方向性や思考と、会社の方向性やビジョンが一致していると感じたら、そのタイミングでアクションに移って欲しいです。なぜなら、自身のライフステージや環境は変わり続けていて、何が起こるか分からないからです。
タイミングを逃してしまうと、結局同じ条件が揃うまで待つとか、会社と歩み寄るのに時間も体力も消耗することになります。「今もしかしたら会社と向いている方向一緒かも」と思ったら、まず応募してみるっていうところですね。
「迷うんだったら動いてみたら?」というのが基本私のスタンスなんで、それでだめだったらしょうがない。でもその時やらなかったことで後悔するとずっと残っちゃうし、集中力の分散というか。別の会社で働いているときも、その会社のことが気になってしまうこともあるので、すぐに動くことをお勧めします。
※親子でKADOKAWAの書籍を楽しんで(Fun)、家族に会社のファン(Fan)になってもらいたいという思いから誕生した福利厚生制度。
※記事内容は、取材当時(2024年2月)のものです。
〈取材・文 / 西川宗汰〉
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