情報&人脈断食/怖がらない
今年から、一日一食または二食の食生活を送っている。すこぶる体調がよい。
一日三食では、古いものが胃腸から排泄されないうちに、口から新たな食物が取り入れられる。胃腸は、消化、吸収、排泄のマルチタスクで働き続け、慢性的な過負荷となる。腸内には古いものが滞留し、中高年で生活習慣病を引き起こす。
これに対し、一日二食のリーンゲインズでは16時間、一日一食では24時間、何も食べない。これによって、消化・吸収の負荷から胃腸を一時的に解放し、排泄に集中させる。次に新しい食物が入ってくるのは、一定時間の空腹後、つまり胃腸がリフレッシュされた後だ。
この様に、断食の要点は、摂取→消化→吸収→排泄→空腹のサイクルに秩序を与えることである。食事回数に比例してカロリーを減らそうという、単純な話ではない。
情報、人脈も同じで、摂取→消化→吸収→排泄=断捨離→空腹=リフレッシュのサイクルを通じて、ようやく自分の血肉となる。引っ切りなしに新しい情報、人脈を取り入れようとしても、消化不良で副作用に悩まされることになるのだ。この場合、副作用は、身体ではなく精神に出る。
情報、人脈も意識的に断食し、リフレッシュする時期が必要だ。このためには、断食同様、先入観からの脱却が先決になる。
断食を習慣化し始めたときに思ったのが、「飢え」に対する強烈な恐怖感というのが根源的にあって、これが「食べる」ことへの強力なドライバーになっているな、ということ。一度でも経験すると、飢えへの恐怖感など、幻想だとわかるが、最初の段階では「食べることは良いこと。食べないこと、食べられないことは、死に向かう悪いこと。」という思い込みから、なかなか自由になれない。痩せるにつれ、周囲の人達からも度々そう言われるから尚更だ。
情報、人脈においても、普段から、欠乏への恐怖感を刺激され続けている。「常に新しい知識を吸収し、人脈を広げないと、変化の早いこの時代では生き残っていけない」。つまり、情報不足、人脈不足も、栄養不足同様、人を死に至らしめる恐怖なのだ。そして、その恐怖感が、各種セミナー、語学スクール、ネットワーク作りに、金と時間を駆り立てる。断食など怖くてとても出来ない。情報メタボ、人脈メタボである。
断食同様、やりさえすれば、そんな恐怖感は幻想であったことがすぐにわかる。新聞やビジネス誌やネット情報から、また、いつもの飲み会や勉強会から、定期的に距離を置いてみることだ。また、アドレス帳を定期的に見直してみることだ。想像していたような大惨事はきっと起こらない。むしろ、元から自分の内にあり、忘れかけていた、情報や人脈が、再び生きたものとして甦ってくることを発見するだろう。
昨今のコロナ禍で、幻想の恐怖感の正体が、少しは明らかになりつつある、と思う。
断食については下記も、よろしければ。
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