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「渾渾沌沌」

音を拒絶したくなる時と
(静寂の空白の中に薄い膜を纏い)
音の嵐の中に身を委ねたい時
(揺すぶられるほど強くと渇望する)

目を閉じたまま今は何も見たくない
(目を開けたら、わたしはきっと)
其処から目が離せなくなりそうだから
(そのまま囚われてしまう)


そして

言葉が声にならない時は
文字にすることで心に呼吸させている

足掻いてもがいて

闇の温(ぬく)みの中で
眩しすぎる光の残酷を知る

わたしの整理できない
ごちゃごちゃとした意識の集合体
ムダナモノってなに?

こんこんとんとん
ノックの音がするけど

もう少し待って

まだ整理なんてできない

渾沌としたココロが行き場を失ったまま
空中分解を起こしてしまいそう

もう少しだけ待って

世界についていけなくて
わたしは目眩をおこしそうになる


【詩集】「黄昏月幻想」つきの より

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