冠婚葬祭、人生の節目。LGBTはどう生きるか。

こんばんは。
久しぶりの投稿です。にしきだです。
かなり春めいてきましたね。街中の桜が花開いています。

実は最近、2つの人生の節目に出会いました。
「結婚」と「死」です。
人生の節目、とりわけ結婚式と葬式の2つは「人と人のつながり」がすごく感られる場面なんだなぁなんて感じました。



結婚式は、新郎新婦とその両家と関係のある人たちが集まって、2人を祝福しますよね。
そして葬式は、亡くなった方の死を悼む場で、その中心にいるのは亡くなった方とその家族。


どちらの場面でも「家族」という存在を強く感じました。

さて、久々の投稿ということもありますし、にしきだのnoteを始めて読むという方もいらっしゃるでしょうから、少しだけ自己紹介を。


にしきだはXジェンダーを自認する20代の会社員です。身体性は女性なので、女性として生きています。ただ、実はなんとなく違和感もある。外見もパッと見は男性かも知れません。そして、女性のパートナーがいます。細かいことを抜きにすると、いわゆる同性愛者ですね。そのことは周囲にほとんど打ち明けていません。
こんなところでしょうか。

話を戻します。
人生の節目。人とのつながり。家族の存在。


これまでにしきだは「家族」という存在を、ありがたいことに当たり前のように考えていました。いて当たり前、いてくれて当たり前。
それは、これまでは「子ども」という立場だったからということもあるかも知れません。
しかし、この前参列した先輩の結婚式で「家族になること」「家庭を持つこと」その瞬間を目の当たりにしたように感じました。
自分と同世代の人が「家庭を持つ」瞬間に立ち合ったことで、大人になったことを実感したというか、家庭というコミュニティの中で、もう「子ども」という立場ではなく、「家庭を作っていく側」の世代なんだなぁ…と。


とても素敵な結婚式だったんです。
家族や友人、職場の人、参列した誰もが笑顔で、あるいは涙を浮かべながら2人を祝福していました。にしきだも心から2人を祝福させてもらいました。


これから2人はきっと素敵な家庭を築いていくことだろう。何年かしたら赤ちゃんが生まれたりするのかなぁ…なんて勝手に考えたりしているうちに、
「幸せそうだなぁ」「自分も結婚したいなぁ」「自分が結婚式を挙げるとなったら誰に来てほしいかなぁ」なんて思考が飛躍してしまったのですが、、、


いやいや、待てよと。
にしきだが結婚って、無理じゃね…?


にしきだは同性愛者。同性パートナーシップ制度が全国各地の自治体で取り入れられ始めているものの、異性間の婚姻制度とは明らかに異なります。
そして、何よりまだ周囲の目が気になります。


挙式をしたところで、家族を呼べるだろうか。
親戚は?
友達は、今までと同じように接してくれるのかな…


などなど…
同性愛を周囲に打ち明けていないにしきだにとっては、心配事が山積みなのです。きちんとした制度もまだ整っているとは言えませんし。


素敵な結婚式なのに、心から祝福したいのに、
なんだか嫉妬と悲しさも心の奥底に渦巻いていて…
あぁ、ダメだなぁ自分は。
おめでたい場なのに、正直複雑な気持ちも抱いてしまいました。


そしてお葬式…
亡くなったのはにしきだの祖母でした。
喪主は祖父、3人の子ども(にしきだの親世代)も寄り添いながら祖母の旅立ちを見守り、悼みました。


いまだに信じられない想いでいっぱいですし、身近な人間の死というのは本当に辛いです。身を切られ、心を何度も刺されるような悲しみに包まれました。


死は誰にでも訪れるもの。
誰もが最期は旅立ちます。
いずれは自分だって… 


そうなったら誰が送り出してくれるんだろうなぁ…
またこんなことを考えてしまったのです。
祖母のように、見送ってくれる伴侶や子どもたちは、にしきだのその時にはいてくれるのだろうか。

にしきだは同性愛を自覚し始めた中学生くらいのころから、子どもを持つことは諦めていました。結婚もできるかどうか、わからない。きっと一生独りなんだろうなんて思っていた頃もありました。

パートナーがいる今は、ずっと一緒にいられたらいいなぁなんて考えているんですけれど、家庭を築くということ、家族を持つということ、
まだ、なかなかマジョリティのそれのようにはいかないのではないかと感じています。


にしきだは亡くなったの祖母に、生前、こんなことを言われました。


「人の真似をしなくていいんだよ。」


これはきっと、「誰かと同じように生きなくていい」「あなたにはあなたの生き方があっていい」
そういう意味だったのではないかなと解釈しています。
この言葉をもらったときは、とても嬉しく、背中を押してもらったように感じました。


自分は自分のままでいい。
あの人みたいに。みんなこうなのに。
そんなことは関係ない。人には迷惑をかけずに、自分の道を行きなさい。
そういうことなのだと思います。
Let it go. ありのままに。ですね。


にしきだは、どう生きて行こう。
いつかは家庭を持てる日が来るのかなぁ…
20代半ば、悩みは尽きません。


ありがとうございました。
にしきだ

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