黒石健太郎

岡山生まれ岡山育ち。東京大学法学部→リクルート→起業(株式会社ウィルフ)→参議院選挙出…

黒石健太郎

岡山生まれ岡山育ち。東京大学法学部→リクルート→起業(株式会社ウィルフ)→参議院選挙出馬/落選(329,501票)→会社に復帰→会社全株式売却→現在、子会社社長。株式会社ハワーズを設立し、インターネット広告代理業も始めました。「成功確率が格段に上がる起業の準備」(かんき出版)著者

最近の記事

Webマーケティングでは、常に通用する普遍的施策はない

私は、売却した別会社で、約12年間、起業の学校という教育サービスを運営してきた。 その12年間、ほぼ一貫して、顧客の流入経路は、Webマーケティング/インターネット広告が主軸だった。 しかし、細部で見ると、特定の施策が当たり続けるということはほぼなく、細部の施策は1-2年単位で常に変化し続けてきた。 特に創業して最初の3年ほどは、時代の変化についていけず、業績が一致に落ちることもあった。 ただ、途中から時代の変化を乗りこなし、安定成長ができるように、私たち自体も変化し

    • サンクコストに捉われない判断の難しさと乗り越え方とは?

      12年の会社経営の中で発生した、経営判断ミスによる損失について、「サンクコスト効果」の観点から整理をしてみたい。 私自身、起業の学校を運営してきており、投資ファンドの方も経営陣に入っているチームで経営を行なっていたとしても、「サンクコスト効果」から逃れられていなかったのではないかと考えている。 実際の経営で発生した事実と、その原因、反省と今後の対応策について整理してみたので、ぜひ、以下のリンクからご覧頂きたい。

      • 『間接的』競合含め、競合環境を見『続ける』ことが、稼ぎ『続ける』鍵

        直近まで経営していた会社にて、12年間、代表を務めたことで、うまくいったこともいかなかったこともそれぞれ多数あった。 今回はその中で、ある新規事業を立ち上げ、成長させ、成熟し、衰退していった過程の中で、強く実感した競合分析/市場環境分析における失敗について整理をしてみた。 ぜひ、以下のページから詳細、ご覧頂きたい。

        • 【お仕事ください&飲みに行きましょう】退任のご報告

          2013年6月に創業した、起業の学校を運営する株式会社ウィルフですが、2021年4月に全株式を株式会社アントレに売却/譲渡していました。 アントレGへグループ入りして3年半が経過し、2024年12月末にて、ウィルフをアントレに吸収合併することとなりました。アントレの皆さまには、私の力不足もあり、ご迷惑をおかけすることが多々ありましたが、温かく見守り、ここまで経営を任せてきて下さったことには心から感謝しています。 一方、この度、ウィルフ代表のポジションがなくなることを受け、

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          オフブロードウェイで感じた、継続の力

          年末、ニューヨークへ旅行に行った際、子どもと一緒に見れるブロードウェイとして、Gazillion Bubble Showを見に行った。 ステージ自体は、ものすごいエンタメ性とワクワクで、子どもたちは皆とりこになっていた。 一方の私は、ステージに立っているアーティストDeni Yang氏の自己紹介「4歳からバブルアーティストとしてテレビデビューし」の一言を聞いてから、「継続の力、ヤバすぎ」と驚き、「継続力が持つ果てしない底力」について考え続けることになった。 毎日毎日ステ

          オフブロードウェイで感じた、継続の力

          エンパイアステートビルで感じた、インサイダー情報の価値

          エンパイアステートビルというと、1931-1973年の間、世界一高いビルであったランドマークビル。 1980年代にはプルデンシャルフィナンシャルが所有していたものの、1987年のアメリカバブル崩壊に伴う事業売却の中で、1991年に日本人の横井英樹氏が購入し、オーナーになったことが有名である。 エンパイアステートビルのスターバックスで暇を持て余して、横井英樹氏について読んでいた時に感じたのは、次の点。 <政治に取り入り、政治のインサイダー情報を基にビジネスを展開することが

          エンパイアステートビルで感じた、インサイダー情報の価値

          ニューヨークへ旅行して感じた、日本の強さ

          初めてニューヨークへ行ったのは26歳の時。 当時は、「アメリカはすごい国だ。世界No1の国を見に行こう」という先入観の下で、すべてを見ていた。細かな記憶はないが、世界的サービスの利用経験を積もうとリッツカールトンNYに宿泊したこともあり、漠然と「すごかった」という印象だけ残っていた。 しかし、今回、39歳というおじさんになり、少しフラットな視点で2023-24の年末年始をNYで過ごしてみて感じたこと。 それは、「東京、スゲー」ということだった。 そう感じさせた要因は、主

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          お客さまの期待を超え続けるには、「先行投資×圧倒的な学び×考え抜く思考」が必須

          起業の学校を運営していると、無価値な情報商材と類似商品だと勘違いされる方から、「教育サービスって、初期費用ゼロでスタートできて美味しいですよね」と言われることがごく稀にあります。 ただ、私が創業した際の実態としては、サイバーエージェントやLIFULL、ベネッセなど東証プライム上場企業の創業社長や投資家から、超優秀なメンバーを派遣いただき、また超優秀な学生インターンにも参画いただいた上で、総力をあげて起業家が生まれる構造や事業開発プロセスについて研究。講座開発にかなりの投資を

          お客さまの期待を超え続けるには、「先行投資×圧倒的な学び×考え抜く思考」が必須

          変化に制約を生み出す投資は、一切禁止

          創業してから10年。 事業内容を変え続けたことで、小規模ながら10期連続で増収を続けることができました。 創業事業である「学生起業スクール」は、現在は行っていませんし、起業家コンテストで優勝した時のビジネスプラン「学生起業家シェアハウス」も、立ち上げて2年で停止しました。 色んな事業を仮説検証し続け、伸びないものについては、創業事業であろうが辞める。 それが、会社が継続する必須条件だと考えています。 「創業事業であろうが、辞めるべきものは必ず辞める」と考えたのは、父

          変化に制約を生み出す投資は、一切禁止

          同族企業の承継は、100%委譲か、別組織で

          私は前職を辞めて、すぐにウィルフを創業し、独立した。 しかし、実は、ウィルフを創業する半年程前から父親の会社に入り、事業承継しようと副業的に準備を進めていた。ただ、自分の未熟さ故に父親と意見が合わず、大喧嘩したために、自分で独立する道を選んだのである。 私の未熟さを痛感する話ではあるが、振り返ると、父親の創業ストーリーも近いものがあった。 20代の頃、曽祖父が創業した繊維の卸問屋で働いていた父は、卸問屋業に未来はないと考え、小売業に進出するべく、紳士服のセレクトショップ

          同族企業の承継は、100%委譲か、別組織で

          一族による生き様の伝承こそが、個人の強みの礎になる

          損して、徳、取れ。 これは、父親が経営していた会社の社長室に掲示されていた言葉である。 小さい頃、父親と一緒に入ったお風呂の会話で、記憶に残っているのも、「お客さまの幸せを考え続ければ、利益はあとからついてくる」という言葉。 また、幼少期に父親の事務所に遊びに行くと、必ず見せられていたビデオも「てんびんの詩」だった。親戚に頭を下げても一つも売れなかった鍋蓋が、お客さまのお役に立つことへ純粋に取り組んでいると勝手に売れるようになるという映画である。 私の根本的な生き方や

          一族による生き様の伝承こそが、個人の強みの礎になる

          Netflixが、共生社会を創り出す

          Netflixで見たタイのJay-Faiレストランへ行ってみたいと思い、先日、タイ/バンコクを訪問しました。 朝10時頃に訪問すると60組目、4時間待ちでお店に入り、お店に入ると食事が出てくるまで45分。約5時間待って、ようやくNetflixで見たカニオムレツにありつけました。 このカニオムレツだけで6,000円程。他にも麺類やご飯、ドリンクなども頼むため、それなりの客単価になるお店ですが、世界中から集まっている人々で大行列でした。お店を出た15時頃には行列の待ち番号が1

          Netflixが、共生社会を創り出す

          「自由」が、生きる元気を生み出す

          2週間前から食事制限し、昨日から入院したことで、「自由」こそが生きる元気を生み出すと実感しました。 この2週間、食事は、指定されたレトルト食品とフルーツのみ。街を歩いても、テレビを見ても、美味しそうなお店の映像が多数流れる中で、どのお店にも入って食べることはできませんでした。 元々、食事制限がなくとも、ハズレを引く可能性がある新しいお店に行くこと自体、私はほとんどありません。「もっと美味しいものを食べたい」よりも、「美味しくないものを食べたくない」欲求の方が強いからです。

          「自由」が、生きる元気を生み出す

          生きる目的は、存在するだけで喜んでもらえる家族と友だちを幸せにするため

          学生時代、「すべての人が、それぞれの夢・目標に向けて、全力で走り続けられる社会を創る」と、自分の人生の目的を掲げていました。 社会人になってからは、言葉を変えて、「若者が未来に希望を持てる社会を創る」と言い続けていました。 しかし、癌になり、明日死ぬかもと思いながら入院した時に感じたのは、「社会をどうのこうの」と語って努力したつもりになったとしても、最後、病室のベッドの上では何の価値もないということでした。 頭の中で自分が生きる意味を考えたところで、抽象的な「社会価値」な

          生きる目的は、存在するだけで喜んでもらえる家族と友だちを幸せにするため

          時は命を生む

          5年前の2017年7月、「5年で6割の確率で死にます」と宣告されました。 その時は、癌転移の検査結果を聞く診察時だったため、癌宣告自体は既に経験済みでした。 ただ、それ以前の癌宣告はまだ軽いもの。 あくまで、外科手術で摘出すれば、特に問題はないと言われていたものでした。 そんな状態から一転。 精神的に、谷底へと突き落とされたのが、その診察でした。 同じタイミングで出来ていた別の癌がかなり進行していて、周囲に転移して広がっている。 ここまで進行している状態だと、あ

          時は命を生む

          一隅を照らす人になる

          故・江田五月元参議院議員のお別れの会に参加させて頂きました。 江田五月さんの後継者として挑戦した参議院選挙からちょうど1任期が終わる6年が経ちました。 この6年間、私は、「次、選挙に挑戦する時は、『国を絶対に変えねばならない』という明確な争点が持ててから」と考えてきました。 同時に、「今の日本は、色んな細かい問題があっても、大きな問題はなく動いている。だから政権交代は起こらないのでは」と、漠然と感じていました。 しかし、江田五月さんについて語る登壇者のお話を聞いて、「日

          一隅を照らす人になる