変化に制約を生み出す投資は、一切禁止

創業してから10年。

事業内容を変え続けたことで、小規模ながら10期連続で増収を続けることができました。

創業事業である「学生起業スクール」は、現在は行っていませんし、起業家コンテストで優勝した時のビジネスプラン「学生起業家シェアハウス」も、立ち上げて2年で停止しました。

色んな事業を仮説検証し続け、伸びないものについては、創業事業であろうが辞める。

それが、会社が継続する必須条件だと考えています。

「創業事業であろうが、辞めるべきものは必ず辞める」と考えたのは、父親の会社を見てきたことが原点になっています。

父親は、岡山市内でセレクトショップを経営する中で、ある時、当時のメインストリートだった表町商店街に旗艦店となる自社ビルを建てました。しかしその後、人流が表町商店街から岡山駅前に変わる中で、客足も減り、かつ不動産価値も下がって売却も難しくなる中で、拠点をスピーディに変えることができず、厳しい経営を余儀なくされることになりました。

後の時代になり、「さっさと売却すればよかったのに」と言ったところで、業績が下がり始め、かつ建築費や内装外装費などの負債が大きく残る中では、損切りと追加の新規投資の意思決定をすることはかなり難しいと感じます。

自社ビルを建ててしまった時点で、市場の変化に適応できない環境を自ら作ってしまっていたのです。

だからこそ、私は、資産は常に流動性が高いもののみに限定し、事業は常に新しいことへ挑戦し続け、固定してしまう資産については全額損切りしても許容できるレベルのみに抑えると決めています。

「変化に制約を生み出す投資は、一切禁止」というのは、一族の家訓にしておいても良いのではと考え、書き記しています。

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