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エンパイアステートビルで感じた、インサイダー情報の価値

エンパイアステートビルというと、1931-1973年の間、世界一高いビルであったランドマークビル。

1980年代にはプルデンシャルフィナンシャルが所有していたものの、1987年のアメリカバブル崩壊に伴う事業売却の中で、1991年に日本人の横井英樹氏が購入し、オーナーになったことが有名である。

エンパイアステートビルのスターバックスで暇を持て余して、横井英樹氏について読んでいた時に感じたのは、次の点。

<政治に取り入り、政治のインサイダー情報を基にビジネスを展開することが、一気に成り上がるポイント(共感はしない)>

横井英樹氏のプロフィールをwikiより抜粋すると以下の通り。
・1913年 愛知県生まれ(1998年85歳で没)
・1928年/15歳で上京。東京日本橋のメリヤス問屋「渡辺商会」へ丁稚奉公
・1930年/17歳で独立。繊維問屋「横井商店」を開業
・1942年/29歳で急成長。繊維問屋をたたみ、第二次世界大戦を機に、軍需品の製造に専念。海軍中将に取り入り御用商人に。軍需省の管理会社として全国各地に工場を建設し3000人の職員を擁するまでに。戦争で南方に行く海軍陸戦隊の防暑服の製造を一手に引き受け。また現地で接収した電動ミシンを何百台と入手
・戦後は、連合国軍御用工場となるが、全工場を閉鎖し、不動産業へ
・旧梨本宮の別荘含め、鎌倉、熱海、軽井沢、箱根、銀座の不動産を購入。購入時は5年月賦で支払い、払い終わる前に土地の値段が暴騰

軍需産業に切り替えて急成長したことを綺麗ごとで理解すると、時流に基づき「成長産業に立脚することが大事」ということになる。しかし、不動産業へ進出して以降も、皇室の不動産まで買えているのはおそらく国へのネットワークがあったからではと考えると、軍需産業にしても不動産にしてもインサイダーに入り込めるかどうかが成功失敗を分けていたのではないだろうか。

当たり前のことではあるが、情報は、公開情報になった瞬間に価値は薄れ、その情報に基づくビジネスは競争過多になる。
株式投資も、上場企業株よりも、未公開株への投資の方がリターンは大きい。
不動産投資も、ネットに掲載されている物件よりも、未公開で紹介される物件の方がリターンは大きい。

考えてみると、私自身も、思い当たることがあった。

過去、取引を切られた会社があった。なぜ切られたかというと、私の会社が値上げ交渉を断ったからである。「他社はもっと高い単価でオーダーを頂いていて、またオーダーが増えすぎて納品が追いつかない状況なので、御社とは取引できない」と言われたのだ。会社としては苦渋の決断であったが、そんなに価格と客数が伸び続けているのかと思い、その会社の株価を見ていたところ、当時から2年で3倍に上がったのだ。

インサイダー情報と言っても当然違法行為はNGである。ただ、決算情報が出る前に、顧客の動きや現場従業員の動きなどから内部情報を類推していく努力はリターンを得るには必須であろう。

このようなことは、当たり前のことであるにも関わらず、「インサイダー情報をいかに取りに行くか」への努力が、投資するにも、ビジネスをするにも、起業するにもおざなりになってしまうことがある。

インサイダー情報を取りに行く努力を、日々の行動に落とし込まねばと改めて感じた。

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