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【暴露】人が流されるタイミング

今回は、人の行動原理についてお話します。

✔️人は何に基づいて動くのか
✔️判断基準となるものは何か

この辺りを言及していきます。

✅これからビジネスを始めたい
✅SNSを伸ばしていきたい
✅人を誘導したい(※悪用厳禁)
✅大衆煽動から身を守りたい

こんな人には必見の内容になってます。

今回も例によって
5分程度で読み切れる内容となっていますので
サクッと目を通して
すぐに生活に役立ててもらえればと思います。


テーマ. 社会的証明



社会的証明とは
「人が何かを判断するときに
他の人が何をしているか
を基準として
物事を判断する」
というものです。

特定の状況で
ある行動をする人が多ければ多いほど
より大きな効力を発揮します。

通常
この判断基準はうまく機能します

しかし問題なのは
意図的に捏造されたケースであっても
信じ込んでしまうということです

例:
・サクラを使って店に行列を作らせる
・バーテンダーが、チップ入れを自分でカサ増ししてから店を開ける
・募金箱に前もってお金を入れておく
・お笑い番組で偽の笑い声を入れておく
・サクラに偽の製品レビューを書かせる

この力はとても大きく
とりわけ日本人には強く作用します。

身近な例だと
「他の人がマスクをしているから
自分もマスクをする」
などですね

面白い例として
「カルト宗教の予言が外れた後どうなるのか」
観察した事例があります

カルト信者たちは
予言が外れた後、不思議なことにますます信仰を強めるのです

また
予言の前までは
信者を増やすような活動はほとんどせず
新しく入ろうとする人を追い返したり無視していたにも関わらず

予言が外れた後から
急に信仰を広めようと行動を始めるのです

このメンバーたちを駆り立てていたのは
「自分の心の中にある信仰への疑い」

これを少しでも晴らしたいと考え
そのためには少しでも多くの信者がいれば
より”もっともらしく”見えるから
というものでした

つまり
信者を増やすことによって
”社会的証明”を打ち立てようとしたのです




社会的証明の効力が大きくなるのは
以下の3つの条件に当てはまるときだと言われています

  1. 何をすれば良いかはっきりしないとき→不確実性

  2. 何をすれば良いかに関する根拠が、より多くの他者からもたらされるとき→人の多さ

  3. その根拠が、自分と似た人からもたらされるとき→類似性

順に説明していきます





1. 不確実性


不確実性が生まれやすいのは
その状況に対する馴染みのなさです

例:
・あまり来たことがない場所で食事をとるとき
一番人気のメニューを選ぶ確率が最も高い

危険なのは
人の命に関わる事態が発生した場合です

誰かが倒れていたり
苦しそうにしているとき

自分がどういう行動を取ればいいかわからず
他の人を確認します

すると同様に
他の人たちも何をして良いかわからないので
またその周囲の動きを確認しています

こういった場合
人は平然としているそぶりをするので
目に映るのは
誰も慌てず
何もアクションを起こさない人々の姿なのです

その結果
無情にも緊急事態とは判断されず
苦しそうにしている人は放置されてしまうのです

これは周囲の人たちが冷たいからではなく
不確実性があるからなのです

ですから、
自分が苦しい状況に陥って
助けを求めたいときは

✔️群衆から一人を選んで指をさす
✔️その人だけをまっすぐ見て話しかける
✔️どうして欲しいのか具体的に伝える

以上のような行動が必要です

そうすることで
指を刺された人は
「自分がやらねばならない」と理解し
不確実性が取り除かれます


2. 人の多さ


人の多さが人間心理に影響を及ぼす場合においても
非常に強力に作用する条件が3つあります

1. 妥当性
2. 実行可能性
3. 社会的需要

この三つです

1. 妥当性

妥当性とは
ある物事に対して
好ましいと思う人・パーセンテージが多ければ多いほど
効力を発揮するというものです

例:
・広告のポスターで
あるブランドを好む消費者の割合を提示したところ
一番人気のブランドがさらに売れるようになった
・白いバンに乗った男たちが誘拐事件を起こしているというデマが流れ
Facebookで知れ渡った結果、実際の白いバンの所有者が職を失ったり
嫌がらせを受け、
挙句、市長までもがデマを信じて白いバンには警戒するよう呼びかけた。
結局、白いバンが誘拐事件を起こしたという事例は存在しなかった。

ナチスドイツの宣伝大臣、ヨーゼフ・ゲッベルスの言葉に
「嘘も繰り返せば真実になる」というものがありますが
まさにデマであっても信じるものが多ければ
真実にも勝ってしまうわけです

2. 実行可能性

大勢が何かをしている、成し遂げていると知ったとき
それが正しいと信じるだけではなく
「自分にもできるだろう」
と思うのです

例:
・「地域の大多数が省エネに取り組んでいる」という情報を流したところ
その地域のエネルギー消費を調べてみると
それ以前と比べて3.5倍もの省エネ効果が見られた

3. 社会的受容

大勢の中の一人にいる
と認識したとき
人は受け入れられていると感じます

逆に
集団内で人と違った意見を持つことは
心理的な苦痛を伴います

例:
・カルト集団の勧誘手法には
狙った相手にまず愛情をたくさん注ぐという方法があり
これはとりわけ寂しさや孤独を感じている人にはよく効きます。
その後、
その好意を失うことを恐れたターゲットは
メンバーの一部となって集団にとどまろうとするのです。


3. 類似性


社会的証明の原理がよく働く条件として
「自分と似た人がやっているかどうか」
があります

自分と似た人が行う行動であれば
「おそらく自分にもできるだろう」と思い
「おそらく妥当なんだろう」と感じます

これをセールスに転用すると
他の「客に似た特徴を持つ人たち」が
その商品を好んでいること
を伝えれば良いのです

主婦に売り込みをかけるときには
主婦が商品を使っている情報のみを渡し

男性に売り込みをかけるときには
他の男性の名前だけを出し

夫婦に売り込みをかけるときには
他の夫婦の名前を出すのが良いのです

募金においても
とある大学の敷地内で呼びかけを行い
呼びかける側が
「私もここの学生です」
と伝えると
伝えなかった場合に比べて
集まる金額が2倍になったといいます


番外編. 恐ろしい事例


これまでご紹介してきたように
社会的証明は人の意思決定に大きな影響を与えますが

恐ろしい事例として
新聞記事に誰かの自殺が報じられた後
飛行機の墜落事故が多発するのです

1. 自殺の模倣

これは飛行機だけにとどまらず
自動車の事故件数も爆増しています

しかも
これらの事故が急増するのは
自殺の内容が報じられた地域のみに限定されているのです

また
一人の自殺が報じられた際には
一人の事故死の件数のみが増加し

他の人間を巻き込むような自殺が報じられた際には
他の人間を巻き込むような大きな事故の件数が増えるのです




この事例については
新聞記事だけではなく
ドラマ・有名人の死亡ニュース
なども大きな影響を及ぼします

例:
・主人公が自殺する小説がヒットした際
その地域では主人公を真似た自殺が相次いだ
・連続ドラマで主人公が自殺すると
その主人公と同年代の少年少女の自殺が相次いだ

これは
精神的に問題を抱えている人たちが
自分と同じように問題を抱えている人が
どのような行動をとっているかを
判断の基準にした(類似性)結果
起こっていると言えます

また
そのほかの事例としては
犯罪の報道がされた後の影響について
お伝えしておいた方が良いでしょう

2. 犯罪の模倣

記憶に新しいものとしては
映画「ジョーカー」を模倣した
日本の地下鉄で起きた犯罪でしょう

海外では
銃乱射事件の報道があった1、2週間後に
同様の事件が国内で3件発生したり

食品への異物混入事件があれば
同様の事件が国内で30件発生するなどがあります

3. 逆効果となる事例

公共の場などにおいて
何かをしないでほしい
というメッセージを伝えるために
「こんなにたくさんの人が悪さをしています」
と記載した看板を立ててしまった場合、

基本的には逆効果となります

人は大多数の行動に模倣するので
根が真面目かどうかに関係なく
多いと認識した方向へ模倣するのです

逆に
「ほとんどの人が
このようなことをしていません」
と伝えた場合

人々は
「悪さをしていない人」が多数派だと認識するので
結果的に
軽犯罪の数や迷惑行為が減少します


裏ワザ. 未来の社会的証明


これまでは
すでに存在している事実に基づいて
社会的証明を発揮するために
何を強調すれば良いかをお伝えしてきました

では
現時点で社会的証明が使えない場合はどうすれば良いか

それは
未来について言及することです

人間の認知の歪みとして
同じことが何度も継続した場合
あらゆる確率論を無視して
また次も同じことが起こるだろうと考える癖があります

株が上がり続けば
まだ上がるだろうと考え

ギャンブルで勝ちが続けば
次もまた勝てると思い込みます

この習性を利用して
セールスに繋げるとすると

「現在は」この商品を使っている人はわずかだが
その数がだんだん増えてきている
と伝えるのです

そう言われると
自分も積極的にその時流に乗ろうという気持ちになり
行動を取り始めるのです

ある傾向が読み取れるとき
人は
他の人の未来の行動についても
社会的証明を見ようとするのです


重要. 身を守るには


当然
これらを熟知した社会的証明の達人は存在します

そして彼らは
あの手この手で我々を言いくるめ
従わせようとします

そうした場合
何に注意を向ければ良いのでしょうか

群衆を信用しない

多くの人が同じことをしていると
さも正しそうに見え
特に自分に自信がないときには
思考を停止してしまいがちです

しかし
安易に彼らを信用すべきではありません

彼らもまた
周囲の行動を見て模倣しているケースが非常に多いからです


まとめ


ここまでお付き合いいただき
ありがとうございました

今回は
人が何を判断基準としているかについてお伝えしました

他者の行動を模倣するときには3つの条件があり

1. 不確実性
2. 人の多さ
3. 類似性

これらに反応しやすいことが分かっています

ときには命を左右する場合であっても
他者を模倣するケースがあり

自分の身を守るためには

✔️安易に群衆を信用しない

ことが重要になってきます

いかがだったでしょうか

少々長くなりましたが
これにて終了です

それでは、またどこかで

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