見出し画像

第1回 進化し続ける、敬相のビジネス。

人知れず、私たちの暮らしを支える企業「敬相」。「まるごとK-AI」では、敬相の魅力を広報の寺門がご紹介していきます。

1回目は「敬相」の歴史、現在の取組み、そして今後の展望について、代表取締役社長 櫛田祐造にじっくり語ってもらいました。

このnoteではじめて「敬相」を知った方がほとんどだと思いますが、みなさんに興味を持っていただけるコンテンツをご用意していきますので、これから楽しみにしていただければ嬉しいです。

画像5

昭和59年創業。通信工事事業で築いた礎

-ー それではまず、敬相のこれまでのあゆみについて教えてください。

敬相は、今年で創業37周年を迎えます。昭和59年に電気通信工事の総合商社として誕生しました。建設資材や工具など、通信会社の基地局建設現場で必要となる物品を調達しお届けする事業を担ってきたんです。

画像5

基地局とは、いわゆる電波塔のこと。当時は携帯電話の通信網を整備するため、電波塔の建設が急ピッチで進められていました。たとえばそんな現場で、特殊なネジが一本なくなってしまったとします。

たった一本の不足でも、作業が滞ることで建設工事の工程全体に影響が出てしまいますよね。そこで、私たちの出番です。どんな特殊なものでもすぐ揃え、すぐお持ちする“御用聞き”として、信頼を得てきたという歴史があります。

ーーメイン事業が通信建設事業となると、携帯電話の需要拡大とともに成長してきたということでしょうか?

そうなります。敬相は大手通信会社の工事に特化したサービスを持っていたので、工事があれば、その分どんどん業績も伸びていきました。
それが減少傾向に転じたのが、約2年前のことです。

ーー 2年前というと、櫛田さんがちょうど社長に就任された年じゃないですか?

まさに先代社長からバトンを受け取ったタイミングでした。主要な取引先が、基地局の建設にブレーキをかけ始めたんです。

僕自身、営業として現場に立っていた頃から「このままでいいのか?」と通信工事事業に依存しすぎた経営体制には危機感を持っていたんだけど……。それが数字として現れたのは、奇しくも自らの社長就任という節目だったんですよ。

いまこそ変化を。お客さまとともに拓く新しい道。

ーー メイン事業の減収となると、業績全体に影響しますよね?

過去最高の売上を出した35期は約46億8,000万円。翌年の36期は約10%減少し、約41億5,000万円。そして今期は、なんとか前期と並ぶ売上総利益を出すことはできましたが、正直ギリギリ赤字を免れているという状況です。もう通信建設事業だけでは太刀打ちできないところに来ています。視点を変えなければいけません。

ーーそれってつまり新事業にシフトする、ということですか?

いいえ、急に新しいことを始めろと言われても無理でしょう。ほんの少し、視点を動かすだけで良いんです。工事用品に強みがあるということは、どんな業種であれ工事さえあれば活躍の場があるということ。

しかも、これまでの主要取引先は、さまざまな事業に取り組んでいる一部上場の大手企業さんばかり。当たり前ですが、これまで打ち合わせに出向いていた部署の隣のフロアでは、まったく異なる事業が進んでいるわけです。

ーーなるほど。

長年築いてきた関係性を基盤にすれば、チャンスは案外近くにあるんですよ。例えば、ずっとお付き合いのある担当者の方に「隣の部署ってどんな事業をしているんですか?」とさりげなく聞いてみる。

そんなちょっとした一言から、建設やネットワーク、鉄道、高速道路など、通信工事とは異なる業界のお仕事を紹介してもらえることが増えてきたんです。

画像5

ーーすごい!でも、そんなに簡単に成功するものなんでしょうか?

ありがたいことに、これまでの敬相の働きを高く評価してくださっているお客さまは本当に多いんです。「敬相さんのおかげです」「いつも助かってますよ」とみなさん言ってくださる。長い時間をかけて築いた“安心と信頼”がベースにあるからこそ、こちらからのアプローチにも快く応えていただけるのかもしれません。

すでに全国の営業所から、新たな受注の報告が届き始めています。今はまだ少しずつではありますが、成果はいずれ数字としても上がってくるでしょう。とくに今期は、名古屋営業所を新規開設したので、さらなる広がりに期待したいですね。

50年100億企業を目指して。未来に向けた大きなアップデートを。

ーー新拠点の話題が出ましたが、事業拡大を目指す上で、今後さらに拠点数を増やす予定はありますか?

もちろん。いずれ日本全国に営業所を置きたいと考えています。そのために、まずはハブとなる本社社屋を近年中に自社ビル化します。これまで、部署によってフロアや建物が分かれてしまっていた本社を一つにまとめ、自然とコミュニケーションが生まれる仕組みを考案中です。

ーー確かに企画部の同期に最後に会ったの、かなり前ですね……。部署間の距離が近づけば、お互いの仕事の状況が見えてきそうですね。

まさにそれなんです。職場づくりというよりも、小さな基地をつくるようなイメージが近いかな。プリンターの設置場所を一箇所に集約したり、気軽に雑談ができる休憩スペースを設けたり。

そんな工夫ひとつで、これまでほとんど顔を合わせることがなかったスタッフ同士にも、自然と会話が生まれますよね。それが何気ない雑談や、仕事の愚痴なんかでもいいと思うんですよ。そこから敬相全体に新しい関係性が広がっていくことを期待しています。

さらに、国内のみならず海外拠点の拡充も推し進めていきます。事業の先駆けとして以前から力を入れてきたのが、ミャンマーです。

画像5

セコム株式会社と現地ミャンマーの企業であるシュエタンルイングループ、そして敬相の三社合弁で新プロジェクトを立ち上げ、2012年11月にミャンマーのヤンゴンに営業所を設立しました。

現地の需要にマッチしたサービスを構築するなかで、新たなビジネスパートナーとの出会いにも恵まれました。ミャンマーで繋がったご縁をもとに、今後はベトナムなどにも営業所を設立する予定です。

ーー新事業や海外展開など、新しい挑戦が目白押しですね。ところで櫛田社長、今日の取材でもそうですが、普段から「人との出逢い」「感謝」「ありがとう」というキーワード、本当によく言葉にされていますよね。

これは社としての理念でもあるのですが、「ありがとうに出逢うために」ということを、強く意識してきた結果だと思います。感謝されるためには、お客さまの希望に応えなければいけない。

では、目の前の課題に対して「自分なら、敬相なら、何ができるだろう?」つねにその視点は大切にしています。だから、ついつい言っちゃうのかもしれません。でも、この考え方が、今も昔も敬相を支える強い柱になっている。私たちの成長を支えているのは、とてもシンプルな考え方なんですよ。

画像5

【広報部後記】

社長就任と同時に会社の危機を感じ取った櫛田代表。これまでのあゆみとこれからについてじっくりと聞いてみました。自分の会社のことって、案外知らないものですね。今、会社として、大きな転換期に立っていると思うと、なんだかやる気が出てきました。

次回は、敬相の行動指針でもある「ありがとうに出逢うために」について、実際のエピソードも交えながらお届けします。誰でも今すぐ実践できる、シンプルで奥深い仕事論。気になりますよね。ぜひご期待ください!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?