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円安の波紋・外国人就労者からの視点⑰急激な円安が止まらない

1. 円安の動向が外国人就労者に与える影響


 最近の急激な円安のトレンドが長く続いて、日本で働く外国人労働者にとって深刻な影響を及ぼしています。これは彼ら自身の生活水準だけでなく、彼らの家族が頼る経済的支援にも大きな影響を与えています。



 外国人就労者は、日本で稼いだ収入を母国の家族の生活支援や自身の借入金の返済などのために送金することが多く、為替レートの変動は直接的にその送金額の実質価値に影響を及ぼします。

 円安が進むと、彼らが円で稼いだ収入を母国通貨に換算する際のレートが悪化し、同じ円額を送金しても母国通貨で受け取る金額が減少します。

 これは、彼らの家族が母国で受け取る生活費や教育費、医療費などの資金が減ることを意味し、家族の生活水準に直接的な打撃を与えます。

 長期的に見れば、円安が続くことで日本での就労が経済的に魅力的でなくなるのは当然です。

 他国と比較して物価上昇による高い生活費を考慮すると、実質賃金の減少は日本で働くことのメリットを再評価させる要因となります。

 また、外国人就労者たちの母国への送金ベースで見た実質賃金の減少は、日本で働く意欲の減少や、より有利な経済条件を求めて他国への移動を検討することを促します。

 これらの影響は日本経済にも及びます。外国人就労者は人手不足が深刻な産業や地域で重要な役割を果たしており、彼らが他国へ移動すれば、特定の産業や地域での労働力不足がさらに悪化することが予想されます。

2. 円とベトナムドンの為替変動の影響


 現在、外国人就労者の中で最も多い国籍はベトナムです。2020年12月頃の為替レートは1円 = 225VND(ベトナムドン)でしたが、現在は1円 = 162VND(ベトナムドン)にまで下がっています。

 ベトナムへの送金ベースで考えると、例えば2020年12月に100,000円を送金した場合、2250万VNDが送金されましたが、現在では100,000円を送金しても1620万VNDにしかなりません。

この5年間の円安の激変は、グラフで見ると衝撃的なものです。



~次回に続きます~

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