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ビリーさん集め。

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ビリーさんの書いたもので個人的に大好きなものを集める。
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2022年1月の記事一覧

お仕事のご依頼について。

お仕事のご依頼について。

 このページ、ビリーのnoteは、文章はもちろ、写真、イラストまで、すべて、ビリーと名乗る僕の手によるものになります。

 ささやかではありますが、著作もあります。

 文章に関しましては、小説、詩、エッセイというかたちで掲載していますが、フリーペーパーなどのインタビュー記事、コラム執筆などの経験もあり、いくつかの文体を書き分けることができると思います。

 イラストは、某地方機関紙の表紙画の担当

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「羊飼いの声」

「羊飼いの声」



弧を描く、視線の先はゆるいカーブで淡い緑の、
どこまでも続いてく、そんな錯覚くり返す、
幼いころに幻視した、胸のなかに宿る光景、
ずいぶん長く歩いてた、もう足跡は手繰れない、

羊たちを連れてきた、四季と未知を塗り替えた、
祈りと願いはささやかに、今日を静かに過ごすこと、
健やかなる日が目覚めたころにもありますように、
街はどこも文明に充ち、享受してると人々は、
どこかそれは操りの、使い棄ての

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「草原の人」

「草原の人」



黄土には緑が生えて、点々ながら白い蕾も、
眼を閉じ開ける、暮れ明ける、
刻は常に生くと逝く、

かの地は焼土に焦土にされた、裸にされた森は東に、
焼けた砂が風に捲かれて、羊たちはもういない、

いつかはまた緑が映える、それを祈る彼は牧童、
けれどそのとき咲くはずの、花の色を知るほどに、
人は長く生きてはいない、幼いながら識る超然、

目の前には途上の草原、混じる白髪と蒼い軟毛、
途中で切れた首

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