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【成功体験】成功体験は、いつも諸刃の剣?

成功体験。
言葉の響きはちょっと俗っぽい。
(笑)。

でも、自己肯定感に絡む文脈では
時折り顔を出して来る。

とりわけ、成功体験は、
仕事の話ではよく出てくる。

私も成功体験が2回ありました。
と、勝手に思っています。
私の勝手な思い込みかもですが。

最初に入社したブラックな
小さなマンガの出版社では
編集長と馬があわずに会社を辞め、
2回めの書籍出版社でも
ほぼ同じく馬が合わなかった。
よく喧嘩をしました。

それで、会社はもういやだと思って 
イタリアンの道に入るも
厳しすぎて、半年?で挫折。

そんな私でしたが、
昔の漫画家さんのお声がけで、
幸運にも、大手漫画出版社で
働くことになりました。

大手の会社には、
小さなブラック出版社に付き物の、
ワンマンな上司、アウトな上司は
まず、いませんでした。
何しろ、同じフロワーに 
たくさんのスタッフが働いてます。

恫喝する上司なんて、
まずいません。
殴りに来る上司なんて
まずいません(笑)。

2回も小さなブラック出版社にいた
わたしには正直、天国に見えました。

でも、それが成功体験!?
ではありません。

まず最初に、
フリー編集者として
学習漫画を作る仕事をした時。
上司である編集長が
めっちゃわたしを
かってくれました。
感心してくれました。
褒めてくれました。

今までなら、
そんなこと勝手にするな!
と叱られ、怒鳴られていたはずが、
私が思うように考え、提案したら、
そうしたまえ、
じゃんじゃんやりたまえ!
と褒められたのです。
私もまた上司を
尊敬するようになるから
ウィンウィンに働けました。

何よりも嬉しかったのは、
私の感じた通りにやれば、
間違っていなかったんだ、、
ということでした。

これは大きな喜びでした。

初めて私は、働きがいを
感じた瞬間でした。
29歳の頃でした。

それから2年後、
また、同じ大手漫画出版社で
今度は、青年向け人気漫画を
再編集する部署で働けることに。

ここでも
新しい部長や編集長に
気に入られ、
まあ、自分史上最高の
仕事つくりに猪突猛進しました。
そうしたら、
これまた、褒められ、
私も上司を尊敬するようになり、

私はますます仕事を考え、提案し、
どんどん自信をつけていきました。
これもまた、明らかに
大いなる成功体験でした。

ところが、
さて、上記の部長が
何度も人事部に掛け合い、
大手漫画出版社の子会社に
正社員になることができました。

ただ、そこは
子会社であり、小さな出版社です。 
私はそこを理解してませんでした。

上司や編集長は 
決して、親会社の、、、ではありません。

今までのようなペースで
ガンガン企画をだしても
全ボツでした。

親会社の空気をまとう私に
子会社の上司や同僚ら面々は、 
鬱陶しさや慌ただしさを感じている、
それがまた私には悔しく、
まだまだガンガン企画をだす。
上司はますます私のすることを
ボツにします。
悪のスパイラルでした。

その時の私は親会社を基準にして
モノを考えていたことにも
気づいていなかった。

親会社での、
たとえフリーの待遇でも
気にならないくらいの、
あの成功体験が
私をどんどん首を締めてきました。

あまりに強烈な
成功体験をしたことによって
その後は、
死んだも同然の、
つまらない上司、
つまらない職場にしか
感じられなかった。

それがまた、
2度めに私に成功体験を
プレゼントしてくれた恩師の同期が
親会社から、
私がいる子会社に移動してきました。

またまた、
どんどんやれやれ精神が
喜ばれる時代になったのです。

子会社に来て
初めて自分の思う通りに
仕事を提案し、交渉し、
実現していくだけで
認められ、褒められ、
私はまたまた調子にのって
働ける日々がきました。
久しぶりの成功体験でした。

問題はその後です。
いつか今の新しい上司が
定年になるでしょう。
あまりにその上司と馴染んでいたら
代が変われば、
私はまた成功体験ならぬ
失敗体験の煮え湯を飲ませられる、
なんてことなど考えずに
ただひたすら働きました。

そうして、やっぱり
うつ病になり、
休職することになりました。

さて、つくづく思うのです。
成功体験は、
環境や上司や仕事仲間の揃いぶりが
ちょっとでも変わると、
簡単に崩れる場合もあるということを。

成功体験は
あまりにそれを基準にすることは
危ない、、、、
成功体験をあまりに
当たり前に思ってもならない。

今は、そう思いながら、
薄氷の上で丁寧にじっくり立っている
ようにしています。

偏り過ぎないよう心がけて。
おかげで、つまらない奴になりました。
(笑)。

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