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愛した相手の名前は美代子

君と出会ったのは高校の時
場所は確かそう 琴似駅

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高校の時 琴似駅の地下で ライブハウスPATOSにみんな集まって

音楽が好きで 高校生 僕達はいつもパトスに居た

いつも学校帰りのターミナル 琴似駅に行くと 集まって
少年少女 10代の青春 演奏を頑張ってみんな頑張って
制服姿で男の子も女の子も みんないた琴似駅
ピアスを開けて 髪の毛を染めて タバコを吸って ろくでなしで
音楽が好きで ブルーハーツが好きで ドラムのリズムとギターの高音
それに揺らされて HIDEが死んだ時 カツキは国道で酒を飲んでトラックに轢かれたいって言っていた
飯田香織はデビューして みんな琴似に集まって バンドが好きで音楽が好きで
男の子も女の子もいつも集まっていたみんなのパトス

美代子は僕を見ていたらしい 僕はなんとなく知っている人

尚美が僕に話しかけてきて 岡山もうすぐ誕生日なんでしょ遊ぼうよ

尚美は雄平の彼女 僕の親友の彼女 尚美が僕に言っていた 岡山の家に遊びに行くよ

いいよおいでよ尚美  

美代子と行くよ

美代子 ああ 尚美の友達の女の子ね

じゃあ泰介呼ぶわ

泰介と 尚美と 美代子と 僕の部屋に来て 遊んだ 僕の誕生日 僕の17歳の誕生日

美代子が僕を好きだと知った

それを知ってから 意識した

へえ そっか 美代子 僕のことが好きなんだ

尚美がいった 僕の部屋にみんなできた時誕生日

泰介が美代子に言った時  え 名前何? 尚美がいった 基点を聞かせて言ったのさ

みーたん

みーたんって 言うんだよ

そっか みーたんか みーたんか ミーたん


僕の誕生日の9月5日 ちょうど2週間後が 美代子の誕生日 9月19日

美代子と仲良くなって 美代子が僕のことを好きだと知って 僕は美代子を意識して
ある日

あやめの家に遊びに行った時 美代子がいて その日 美代子が制服で居て
なんか 制服の美代子を見るのが初めてだった
制服の美代子を見て 僕は 美代子が 好きになった
可愛かった 美代子が 制服で なんか すごく 可愛かった
僕は 美代子が 好きになった

泰介に相談して  泰介 俺さ 美代子が好きなんだよね

それは告白するしかないでしょ

いや 恥ずかしいしょ 言えないしょ

いや 男から言わないと

そうだよね いや そうだよね

17歳になったばかりの僕が 美代子の家に 電話をかけて 美代子が電話口で

付き合えない って言った

なんで 美代子は僕のこと好きなんじゃないの
俺は美代子が好きだよ 好きなんだよ お前に俺は惚れているんだよ

電話口の美代子は いや ごめん ジュンジュン あたし ジュンジュンとはつきあえない って

なんで 俺が好きなんだよ 美代子 俺は美代子が好きなんだよ
みーたん

泰介が電話を代わって 頑張って話をしてくれていた 美代子は僕と 付き合えないと言った
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それから 三日三晩 美代子の家に電話し続けた

俺が好きだと言っているんだよ ミーたん みーたんは俺の事好きなんじゃないの?なんで? 俺はみーたんが好きなんだよ。大好きだよ みーたん。大好きなんだよ。

3日目の夜 僕は ミーたんの家に言って 夜 みーたんに直接会いに行って 直接会って 告白をして みーたん 好きです 付き合ってください

ジュンジュンは女の子が好きでしょ ジュンジュンはモテるし あたし 遊ばれるんでしょ

違うよ 美代子 みーたん 俺が好きなのは君しかいないんだよ 俺は 君が 好きなんだよ みーたん 美代子
僕は 君に 惚れている 
美代子
付き合ってください

みーたんは 僕を見て  うん  って  言った。

その日 僕は みーたんと 付き合った

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僕に 恋を教えてくれた みーたん

32歳の時だっけ 33歳の時だっけ

死んだんだよね 美代子

自殺なのかな なんで死んだのかな 死因は知らない 聞いていないし 俺は東京にいたし 銀座にいたし
電話で聞いたさ あやめから

ミヨちゃん 亡くなったのさ って


それこそ 三日三晩泣いた 泣き続けた

今も 取ってあるんだよ ミヨちゃんからもらった手紙 全部

全部とってある

美代子にもらった手紙

俺が愛した女さ

お前と一生一緒にいようって決めた
決めていた
18歳の時
僕の人生は 美代子しか いなかった

君と別れた時 僕は 生きている意味がなくなった
なんのために生きるのか
俺は 君のために生きていたから
君がいない人生は 僕が生きる意味がなくなったから

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僕に 恋とか 愛とか 教えてくれた人

それまで 全然わからなかった

なんで女の子が僕を好きになるのかわからなかった
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愛とか恋とか 全部 教えてくれた人

俺が愛した女 美代子

美代子

美代子

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