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一度は行きたいノスタルジックな街~魂を揺さぶる旅に出よう

最近、「昭和レトロ」とか「ノスタルジック」といったワードをよく耳にします。

「昭和レトロ」を感じるものや「ノスタルジック」な場所が、一種のトレンドとして扱われているようです。

それらの扱いを目にするたび、人は新しいものを求める反面、古いものに憧れを抱く懐古主義的な思想を持ち併せているものなんだとつくづく思います。

旅行・観光業界にもそれは表れているようで、近年古民家を利用した「昭和レトロ」なカフェや民泊、「ノスタルジック」な街並みの観光地が人気です。

今回は、私が旅してきてノスタルジックだと感じた街を取り上げたいと思います。

これらの場所では、心の深いところで微かな懐かしさを感じる、「エモい」旅を楽しむことができました。

心を揺さぶられるような感動的な旅をしたいときには、ぜひ行ってほしい。

なお、これらの場所の「ノスタルジック」には、多少主観が入るかもしれませんがご了承いただけると幸いです(笑)



マルタ・ムディーナ

まずは、私の好きなマルタから(笑)

ムディーナは、マルタ島中央部に位置する、堅固な城壁に囲まれた古都です。

バレッタが建設される前はマルタの首都だった街で、遷都後は人が流出し、寂れた街は「サイレント・シティー」と呼ばれるようになりました。

年期の入った古都の石畳や城門からは、深く刻まれた歴史の匂いがします。
旧市街全土から、どこか侘しさが感じられる街です。

たくさんの人々が門をくぐるムディーナのメインゲート
逆光になってしまったが、ムディーナの観光の目玉でもあるムディーナ大聖堂
貴重な美術品が展示されたミュージアムが併設されている
ムディーナ人気のカフェ「フォンタネッラ」
1, Bastion Street, Mdina, Malta
手作りケーキが好評
フォンタネッラのバルコニーからの眺め
眺めがいいのもこのカフェの人気の理由


マルタの人気観光地となった今は、「サイレント・シティー」どころか連日大勢の人で賑わっていますが、夕方以降はサーッとひと気が引いていきます。

夕暮れ時のムディーナ
人の気配が引いてくると、サイレントシティーっぽくなってくる


そして人がいなくなったあと、暗い路地裏に入ってみると、そこは異世界へ繋がる迷路のよう。

迷路に踏み込んだら、中世の世界に吸い込まれて行きそうです。

なぜか気になって入ってみたくなるムディーナの路地
路地裏に立派なバルコニーを持つ家があると、つい足を止めてしまう
中世都市にありがちな細く入り組んだ路地
実は私、路地裏マニアなんです(笑)
暗くなり灯りが灯ってくると、余計に異世界感が強まる
実際には異世界でもなんでもなく、そこに漂っているのは地元の人々の生活の匂いだが


ムディーナを訪れたら、ぜひ細く小さな路地までくまなく散策してみてほしい。

気が付くと、ノスタルジー溢れる世界に誘われていることでしょう。
(ただし暗い道を歩くときは、くれぐれもご注意ください)

ボスニアヘルツェゴビナ・モスタル

バルカン半島の国の一つ、ボスニアヘルツェゴビナ。
モスタルは、ボスニアのエキゾチックな街です。

お隣クロアチアから近いからか、観光客から人気があります。

クロアチアのドゥヴロブニクやスプリットからバスが出ています。
所要時間はそれぞれ3~4時間程度です。

モスタルの象徴は、街を流れるネレトヴァ川に掛かる石橋「スターリー・モスト」です。

モスタルのスターリー・モスト
夏場は橋から飛び込みにチャレンジする人が急増
橋の上を渡っているところ
川沿いには、古い石作りの家が並んでいる


川の東側にはトルコ系、西側にはクロアチア系住民が住んでいます。

そのため、洋の東西、中東とヨーロッパが融合したかのような、独特の街並みが見られます。

橋からの眺め
トルコ系住民が多いため、モスクのミナレットが目につく
ヨーロッパの街では一定の時刻になると教会の鐘の音が聞こえてくるが、モスタルではコーランが鳴り響く
モスタルの観光名所の一つ「ターキッシュハウス」にて
Gaše Ilića bb, Mostar 88000 ボスニア・ヘルツェゴビナ
モスタル旧市街のメイン通りには、エキゾチックな土産屋が並んでいる
こういう通りを歩いていると、気分は中世の隊商だ

文明の十字路とも言えるモスタルの街を歩くと、ユーラシア大陸の遠い記憶が垣間見えるような、そんなエキゾシズムとノスタルジーを感じます。

お隣クロアチアへ旅行に来たら、ぜひモスタルにも立ち寄ってみてください。

ただ、旧市街、とくにスターリー・モストの周辺は昼間は半端なく混みます。

ゆっくり散歩したいときは、朝の街歩きをお勧めします。

モスタルの猫
バルカン半島の国々は猫が多いので、愛猫家にもおすすめ

ポーランド・ワルシャワ

ポーランドの首都ワルシャワ。

ワルシャワ旧市街は、「ワルシャワ歴史地区」として世界遺産登録されています。

ワルシャワの街は第二次世界大戦中、空襲によって灰燼に帰してしまいました。

そして戦後、市民によって街は修復されたのですが、何がすごいって、旧市街のレンガのヒビ一つに至るまで、戦前の資料をもとに忠実に再現されたのです。

ポーランド人の執念と、強い愛国心を感じます。

雨の日のワルシャワ旧市街


こうして見事に蘇ったワルシャワ旧市街は、今ではたくさんの旅人を迎え入れてくれます。

この美しい旧市街が、一度は戦争で無残に破壊されてしまったなど、にわかに信じ難い
世界遺産に登録されたのは、その市民の執念が認められたからか

ワルシャワの象徴であり守り神でもある人魚象


そしてポーランド王国の面影を今に伝えるワルシャワ旧市街は、初めて訪れる旅人にも、懐かしさと歴史の重厚さを感じさせてくれます。

そんなワルシャワ旧市街には、おしゃれなカフェが多いです。

おすすめメニューは、チーズケーキ。

チーズケーキは、酪農大国でもあるポーランド発祥と言われています。

ワルシャワの絶品チーズケーキ
旧市街のカフェにて


広島・尾道

最後に国内から1ヶ所。

広島県瀬戸内海に面した小さな町、尾道です。

海に面した山の中腹には千光寺や天寧寺といった古寺が建ち、独特の情緒を感じさせてくれます。

山から低地へは、細い何本もの坂道が繋いでいますが、古民家の間を縫うように下っていく道は、まさにノスタルジック!

尾道
天寧寺の三重塔
尾道の坂道
林芙美子の像と碑
レトロな尾道商店街


この町はまるで、昭和で時が止まってしまったかのようです。

尾道へのアクセスは、広島駅からローカル線、新幹線(新尾道駅まで)が出ているほか、広島空港から直通バスが通っています。


また、尾道は猫の町としても有名です。
愛猫家には、とてもおすすめ。


尾道の坂道で逢った猫


尾道の猫については、こちらの記事に詳しく書きましたのでご参照ください。


以上、ノスタルジックな街のご紹介は、今回はこれくらいで終わりにしたいと思います。

……ところで本日6月4日、私は誕生日を迎えました。

そして、noteを始めたのは、ちょうど昨年の6月でした。

6月は、私にとって記念すべき月ともいえます。

1年間続けてこられたのも、読者のみなさんが記事を読んでくださり、時に「スキ」や温かいコメントをくださったおかげです。

これらは、本当に励みになります。

新しい1年も、また素敵な旅をして、感じたことや情報を発信していきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。

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