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立派に見える宇宙飛行士だって人並みに悩んでいた〜どう生きるか辛かった時の話をしよう/野口聡一

宇宙飛行士 野口聡一さんの自伝かつ人生で得た教訓をまとめた一冊。

当たり前のことかもしれませんが、どんな立派に見える人でも人生で思い悩み、苦しみを抱えて生きているということを改めて認識させられた読書体験となりました。


自分も以前から宇宙には興味があり、宇宙兄弟や書籍、映像を通して情報収集をしてきました。
その中で、宇宙そのものはもちろんのこと、人類代表とも言える「宇宙飛行士」にも強く惹かれました。科挙とか宇宙飛行士とか、自分は選抜試験が好きなのかも・・w

以前に、宇宙飛行士の選抜試験がN H Kで特集されていたのでご覧になられた方もいらっしゃるかと。

詳しくは書籍なり番組に譲りますが、それらの試験は本当に高ストレス。閉鎖空間でわざとイライラさせられるような課題をやらされて、それらの生体反応まで取られたり。本当に知識だけではなく人間としてあらゆる面を見られるんだなという印象でした。

考えてみれば当然のことかもしれません。
国どころか世界を代表して宇宙に行くわけですから、「人選ミスりました」なんて軽々しく言えるわけがありませんよね。実際問題、宇宙飛行士に対する教育出会ったり福利厚生の金額というのはかなりの額になるということを聞いたことがあります。

そういったある種全人類総合力選手権でトップに近い成績を収めて無事代表の座を射止めたわけですから、「宇宙飛行士」という存在をある種神格化してしまうのも仕方のないことのような気がします。

だから、本書を読み野口さん自身が
・立派な宇宙飛行士という役を演じなければならなかった
・自分の存在価値に今も悩んでいる
といったことを述べていることに驚きを禁じ得ませんでした。

裏を返すと、自分がいかに他人にレッテルを貼っているのかということの証明でもあるのかも。

野口さんも本書の中で述べていましたが、宇宙飛行士は地球を飛び立つ瞬間までは注目を浴びるが、スペースシャトルの打ち上げの成功とともに、注目度合いが激減するとか。
自分たちも、打ち上げのニュースはよく耳にしますが、どんな宇宙飛行士が現在進行形でどんな作業をしているのかということになると、よほど感度が高い人でなければ知らないと思います(自分もです)。
行く前は至れり尽くせりのヒーロー扱い、帰ってきたらただの人。
もちろん、家族からみればただのお父さん。

ある種、陽も陰も両極端を経験し、人間が経験できる最大難度のプロジェクトを成功した野口さんだからこその空虚感、虚無感、燃え尽き感があるのだと思います。


そんな野口さんがたどり着いた人生の答えは、自分が幸せだと思う道を歩くべしというある種「当たり前」のことでした。
でも、その道中の思い悩みや紆余曲折がたくさんあったからこその言葉の重みを感じました。

自分が幸せに生きるには
・人生の棚卸し
・サバイバル体験
が肝だそう。両方とも、簡単なことではありませんが機会があれば是非トライしてみましょう。自分は棚卸しは少しずつやっていますが、サバイバル体験はしたことがありません。

皆さんの幸せとは何でしょうか?
ぜひ、お聞かせください。

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