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30代後半会社員が全力でおすすめする漫画

私、30代後半。
個人的な意見になりますが、今の20代以下とそれより上の世代では、漫画を取り巻く環境も大きく変わったように思います。一番の変化は電子書籍の登場でしょうか。

世間一般のイメージだと、世代が若いほど電子書籍に触れ合う機会が多いため、紙と電子書籍どちらかを選択せよとなった場合、電子書籍の割合が増えるのでは?と想像するかと思います。自分もそう思ってました。
しかし、ことは単純では無いようで、紙・電子書籍・両方で単純に3分割した場合には、電子書籍のみのを選択する割合は30代が一番多い模様。なぜなんでしょうね?
詳しい原因はわかりませんが、今30代よりも上の人の若い頃は電子書籍なぞなく、週刊誌の発売を心待ちに一週間を過ごしていた世代。
自分の住んでいる地域では火曜日に週刊少年ジャンプの発売日だったので、水曜日には最新号の内容について話をするのがお決まりパターンでした。
今のようにネットやゲームも多種多様と言う感じではなかったため、もちろんマンガに興味のない人はいましたが、相当な割合、共通言語してジャンプの知識を持ち合わせていたようい思います。
(うすた京介先生のマンガの真似をしたり・・・笑)

で、振り返ってみると、自分の性格や性質を形成したもののうち、何度も読み返したマンガは、少なからず影響しているように思います。スラムダンクを見てバスケをしたくなったり、バクマン。を見て漫画家に憧れたり。文字だけの書籍に比べると低く見られがちなマンガですが、その影響力たるやすごい力があると思います。
今回は、自分が何度も読み返しているマンガをご紹介。

三国志

早速おっさん臭の漂うチョイス。
でも、人生で一番読み返した本て何?と聞かれたら「三国志(横山光輝)」即答です。何百人出てくるねん、と言うほどのキャラクター数と際立ったキャラクターたち。日本の戦国時代の国取り合戦は1次元、中国は2次元なんて言われるほど複雑な戦略。義理人情あふれる人間ドラマ。
全部が一冊に詰まっています。だからこそ、約200年も経過した今でさえ読み継がれ、時には映画化されたりするのでしょう。
ちなみに、公言しなくても意外にファンという人が多い気がします。
新潟に昔同じ名前の店がありまして、隣のテーブルにいた20代の方(女性)となぜかLINEを交換するという珍事?もあった気がします。
三顧の礼、饅頭、桃園の誓いなど現代でも通じる言葉の由来も知ることができますし、高校生の時に読み込めれば、漢文で無双を誇れたりします。
自分は中学の時に三国志を初めて読み、おもしれー!となったこともあってから、古典は苦手でしたら漢文はすんなり理解できました。当時、センター試験は漢文50点満点でしたが、ほぼ満点をゲットできたのも三国志のおかげ。

項羽と劉邦

三国志と並んで何度も読み返している作品。

始皇帝は初の統一国家を建国する。2代目のの皇帝・胡亥は宦官に政治を任せ、淫蕩の日々を送る。武勇で知られる項羽と仁徳の将・劉邦は、打倒を掲げて挙兵した。の滅亡後、項羽劉邦という両雄の激突が始まる。最初は項羽に天下を取られ、辺境のへと流された劉邦だったが、多くの配下に恵まれて再び漢中へと攻め上る。

あらすじは他サイトから抜粋w
性格が真逆とも言える項羽と劉邦が、当時の悪政を敷く皇帝打倒を目的に挙兵し、劉邦が勝利するというもの。
項羽はめちゃくちゃ武力があるが、ちょっと短気で頭より先に体が動くようなタイプ。一方の劉邦は気が弱く優柔不断気味だが、人情に熱いところがある。ただ、武力は低い。この二人が、どうやって仲間を見つけ、互いに争いながら目標を達成するかが描かれています。
上に上げた三国志にも、項羽に似た呂布という絶対的な武力を持つ武神がいました。項羽も同じく高い武力を持ち、一対一をしたら誰にも負けない。
でも、そんな二人は志を遂げることなく死を迎えます。
現代の仕事にも通じる部分があるかもしれません。
何か、1つの大事を行いたいとき。
たった一人の抜群な能力を持つものが時代を変えるのか、それとも、能力のある人を惹きつける人が総合力で勝つのか。
時代は違えど、成功するために大切なことは何かを考えさせられる作品。

幽遊白書

王道のバトル系漫画。ドラゴンボールや本作以降の同系統の漫画は、展開・描写・キャラクターの設定など、焼き直しでは無いかと思ってしまうくらい、各要素の秀逸が設定。
主人公の浦飯幽助は、地元も有名な不良。それが、少年を交通事故から守ために自分が身代わりになり霊界へ。そこからは定番ルートで、徐々に敵の戦闘力が上昇していき、戸愚呂弟という最大の敵とのバトルに臨みます。
前半の最大の敵である戸愚呂(元人間)が闇堕ちしたのにも原因があり、というところで敵陣も「ただ、性根が悪いやつ」にしていないのが本作の魅力の一つ。北斗の拳のラオウやサウザーも、敵側の闇堕ちが理解できるストーリーが描かれると一気に作品としての厚みが増す気がします。
さらに、戸愚呂とのバトルで終わりにしても十分評価される作品なのにも関わらず、もっと世界観の広がる第二部が待っているという・・・。最近もカラー版を読み直しましたが、ページを捲る手が止まりませんでした。

神々の山嶺

夢枕獏さんの小説を漫画化したもの。
実は、エベレスト山頂に初めて到達した人間は誰か?という問いには、未だ答えが出ていないそう。可能性があるとされている一人がイギリスの登山家ジョージ・マロリーであり、その到達の鍵となるであろう彼が持っていたKODAKのカメラを発端に、ストーリーは展開します。
主人公のカメラマン深町とエベレストの無酸素単独到頂という偉業を狙う孤高の登山家・羽生をメインに話は進み・・・ラストには、フィクションですがマロリーが山頂に至ったか?の回答を出してくれています。
個人的には、魅力を語るのが難しい作品です。単純化すると、チャレンジする羽生とそれを見届ける深町というそれだけの話なのですが、特に羽生の人生の追想するシーンがリアルなことも没入できる要因の一つな気がします。
何かしらチャレンジする人の背中を押してくれる一冊。


かくかくしかじか

東村アキコ先生の自伝漫画。
最近、ポッドキャストで東村先生のインタービュー(マンガのラジオ)を聴きまして、そのぶっ飛んだ?キャラクターに爆笑しました。ご本人曰く、取り巻きの人々も変わり者ばかり(電車に乗れない、バーベキューするのに火を起こせない・・他)。肝心なご本人は小学生の頃に「テレホンショッキング」に出演した時のこと本気で心配するクラスで変わってます。
子育てしながら、たられば娘や海月姫などの多くの作品を世に放ち続ける東村先生。ゆる言語学ラジオの水野さんは”バケモノみたいな仕事の捌き方”といった趣旨で評しておりました・・笑
恩師(これまた強烈)日高先生と出会った高校時代から、美大に入ってからの生活など、ユーモラスに描かれています。
自分の恩師ではありませんが、日高先生の「描けー!!」が脳から離れなくなります。何かしらクリエイティブ要素のある仕事をしている方は、何かしら得るものがあるかと。
厳しくて嫌いだったけど、ちょっと距離を置いてみると大切さに気づく。
そんな存在、あなたにはいますか?

ひゃくえむ

ひゃくえむ=100m走に人生を賭けた男たちの物語。
「チ。」という地動説をめぐる名作も最近完結を迎えた魚豊先生の作品ということで手を伸ばしてみたら、抜群に面白かった。
で、ちょっと驚きだったのがこんなにも密度の濃い作品を生み出している魚豊先生が1997年生まれということ。今時の若いもんは・・・なんてセリフも聞くことがありますが、自分は・・・の後に「こんなすげえ奴もいるのか!」となりまし
た。

少年トガシは生まれつき足が速かった。だから、100m走では全国1位だった。「友達」も「居場所」もすべて“それ”で手に入れた。しかし小6の夏、トガシは生まれて初めて敗北の恐怖を知った。そして同時に味わった、本気の高揚と昂奮を──。100全力疾走。時間にすれば数十秒。だがそこには、人生すべてを懸けるだけの、“熱”があった。

小中学生の時には、スポーツができる人が人気者になりやすいのは他の学力なり音楽、芸術よりもわかりやすく、体育の授業なりで表に出やすいというのが理由の一つかと。
で、ある程度年齢を重ねてくると、ちょっと足が速いというクラスの人間は五万といること、分野に関わらず傑出した人間がいることに気づいてくる。
世の中にはいろんな分野がありますが、「100m走」はもっともシンプルかつわかりやすい競技であり、世界陸上やオリンピックなどをみていても、注目度の高い競技であることがわかります。そんな100mに取り憑かれた人間を描いたストーリー。
主人公のトガシは100mで全国1位、負け知らずの男の子でした。そこに、足は早く無いけど100mに文字通り取り憑かれた男、小宮が転校してきます。
才能を食い潰していくように競技を続けるトガシはやがて負けて全てを失う恐怖と対峙することになりますが、それを乗り越えた先にあったものは、これまでに感じたことのない高揚感でした。
やがて2人は大人になり、競技会ので一緒に走ることに。果たして、勝者は・・
才能に満ち溢れ、挫折を味わってから這い上がったトガシ
努力に努力を重ね力をつけた小宮
果たして勝利はどちらの手に。

魚豊先生作品だとこちらもおすすめ。
地動説が世に認められるまでをドラマチックに描いてます。科学や世界史の導入にも良さそう。

Dr .STONE

稲垣理一郎先生とBoichi先生による科学漫画。
突如、原因もわからず世界の生物が全て石化し、約2000年もの時間が経過。石化が解けた仙空が科学の知識により仲間と共に文明を作り上げていくというストーリー。最終的には携帯電話や船まで自作w
科学の分野で監修がついているので、描かれている知識は信頼のおけるものになっているプラス、きちんと解説までなされている。それでいて、少年漫画としてのストーリーの面白さを保持しているという完成度の高い作品。
よくある学習漫画は教科書をベースにして後から絵を無理やりつけて展開などに無理やろ!とツッコミを入れたくなり、頭に入りづらいものも見受けられますが、本作は純粋に謎解き要素もあるストーリーも面白い。
ほんと、スラムダンクでバスケットを始め、キャプテン翼でサッカーを始めといったレベルで、本作を見て科学の道に進む少年・少女が出てくるかもと期待させてくれる一冊。
かくいう自分も、もし小中学生時代に出会っていたら、人生変わってたかも!?

スラムダンク

言わずと知れたバスケ漫画の金字塔。
主人公の桜木花道がバスケと出会い、全国制覇を目指して努力・成長する姿を描く。
最近映画化もされたので、再度注目が集まってますね。
有名すぎてコメントするのも憚られるところですが、主人公、桜木の成長端に加え、個性的なキャラクターがそれぞれにエピソードを持っていて、それが複合的に絡まりあいながらストーリーが展開することが魅力の1つかと思います。
後はサブキャラクターが丁寧に描かれているところも、好感が持てます。個人的には小椋先輩が大事な場面でシュートを決めた場面なんかは涙なしには入れません。私は自分ができない人間であることもあってか、スラムダンクの木暮くんやBlue Giantの玉田のようなような凡人が頑張ってちょっと活躍すると言う場面に感情移入してしまいます。

Blue Giant

最近映画化もされたので、名前だけはご存知の方も多いかと。主人公の宮本大はある演奏を見たのをきっかけにサックスにど、ハマりし、世界一のジャズプレイヤーを目指します。書き間違いじゃありません。日本一じゃなくて世界一です。

書き間違いじゃありません。日本一じゃなくて世界一です。第一章は、日本で成功するまでの話第二章のシュプリームはヨーロッパでの話、第3章のエクスプローラーは、ジャズの本場、アメリカに乗り込む話です。誰よりも上手にまっすぐな宮本が周囲とぶつかりながらもまっすぐに成長していく姿も、本作の魅力の1つですが、音も出すことのできない漫画と言う媒体で、これだけ音を感じさせてくれる漫画は他に見たことがありません。具体的には本人の演奏する姿や表情で表現することのほか、宮本の演奏を聞いた人の人生への影響、また各巻の最後に収められている宮本の演奏を聞いた人たちの感想語りを描くことで、宮本の演奏の影響力の大きさや完成度を間接的に示しています。このような表現は思いつかなかった。。。やられたと言う感じです笑

シャカリキ


自転車漫画に火をつけた作品としては弱虫ペダルが有名。
自分も、面白いなと思って読んでいます(いました。キャラが多すぎるとの能力インフレが起き始めてから、ちょっと手に取っていません・・・)が、個人的には同じ自転車漫画でも本作をおすすめします。
頭は弱いけど自転車には真剣な主人公と、自転車エリートとの







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