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怒ることと子供の成長とワークエンゲージメントと

子育ては難しいし、感情的に人を怒ってはいけないなと再認識した話です。

先日の自宅での出来事

先日、もうじき4歳になる娘が夜中の1時頃に突然起き、「寝汗で服が濡れたから着替えたい」と訴えてきました。
本人のズボンを見てみると、明らかに股間の当たりだけ濡れている。
で、シーツを見てみても、下半身があったところだけ濡れている。
おねしょやんけw

で、妻が娘に「おねしょしたんでしょ?」と聞いても、本人は必死に「寝汗だ」と必死になって訴えます。何回「おもらししちゃったんでしょ?」と聞いても、違う違うと言い張る。
夜中だったので結局、結論を得ることなく就寝しました。

次の日の登園時(朝は自分が娘を保育園に送り届けてから出社している)に娘に聞いてみました。昨日、なんで本当のこと言えなかったのか、と。
すると、堪忍したのか「怒られるのが嫌だった」と話をしてくれました。

犯人探しや人のせいにする気はないのですが、自分の家は割と
妻:攻撃的。悪いことをするとかなりの声量で怒鳴る。怒ることは悪いことと思ってない。
自分:穏健派。あんまり怒らない。喧嘩もしたくない平和主義者。
という感じ。これくらいの年齢の子供をお持ちの方はよくわかるかと思うのですが、結構な頻度で娘は怒られています。
服を着ない、触るなといったものを触る、ふざけて怪我する、おもちゃは片付けないw

悪いことは悪い、と教えるのは親の義務だと思います。
けど、一方で今回のケースのように、嘘をつくような子供にはなってほしくない。

今回のケースは、もしかしたら怒られるから嘘をついたのではなく、本人がおねしょが恥ずかしいことだ、悪いことだと思っていて認めたくないという気持ちもあったのかもしれません。
でも1%でも「怒られることの恐怖心」が嘘を誘発してしまったのであれば、やはり、親としては怒り方も気をつけねばと思うところです。
むしろ、怒らないで伝える方法があれば、それがベストでしょう。

会社での出来事

話変わりまして、会社での出来事。
最近は以前と比べると怒鳴ったり大声で叱られたりという機会はめっきり減りました。

自分が高校生の時は、同級生が集団でやらかし、全員が体育教師からプールに突き落とされるなんてことが笑い事じゃなくありました。

しかし、自分の所属する部門は良くも悪くも「昔の文化」が残っていて、結構きつい言葉での叱責、大声での怒鳴りはそれなりの頻度で発生しています。

で、そんな我が部門のワークエンゲージメントはというと・・・。
想像の通り?めちゃくちゃ悪い。
データをとったわけでもないので定量的なことは言えませんが、仕事量だけではなくそういった上の人による叱責・怒鳴りがエンゲージメントの低下につながってるなというのが実感としてあります。
怒られた本人も嫌な気分になりますが、”怒られている人を見ているひと”も決して気分は良くないですからね。

で、やっぱり同じことを言うにしても、特にいまのご時世では伝え方にかなり気を配らねばならないな、と思った次第です。

2つの出来事から見えてきたもの

いずれの出来事も「怒る」というのがキーワードになっています。
最近では、アンガーマネージメントなんて言葉もあるとおり怒りをコントロールできるのがある種人の上に立つ人に必須の能力のような風潮もありますよね。

子供の嘘もワークエンゲージメントも、やはり相手に恐怖なり不快な思いをさせる伝達方法であることが一因になっているなと感じました。

怒っている人に「怒るとよくないですよ」と直接に伝えるのは現実的に難しい(とくに上司や目上の人の場合)とは思いますが、まずは自分から、相手に恐怖心を植え付けない、不快な思いをさせないコミュニケーションを心がけようと思った次第です。
で、怒らないようにしようと思っても、人間の感情はそんな簡単にコントロールできないですよね。

具体的にどうすりゃいいのか?
個人的にですが、怒りを抑える方法を学ぶのではなく、通常のコミュニケーションをアサーティブにしてしまう、というのが一つの解決策なような気がしています。

↑おすすめ本

アサーティブな関係を除く人間のコミュニケーションスタイルは攻撃的か非攻撃的かの大きく2つに分類されます。
例えば、飲食店に入って自分の注文したのと違うものが出てきた時。
「注文と違うから変更して!」と言うのが前者、まあ間違いもあるかと交換しないのが後者というイメージです。たぶん、大半の人は完全にどちらというわけではなく、攻撃〜非攻撃のグラデーションのどこかに位置し、もしくは場合により使い分けていると思います。
一方、アサーティブな方法としてはそのどちらでもなく、両方の選択肢を考慮しつつも納得できる方を選ぶという手段です。
時間も十分にあり心から食べたいので店員に交換を申し出るか、それとも時間もなく店員さんも忙しいのが見てわかるので、納得して配膳されたものを食べるか。どちらも取りうると理解した上で納得できる方を選ぶ、というコミニケーション方法です。

通常の周囲とのコミュニケーションに応用すると、
・変に気を使うことなく、自分の状況を共有する
・その上で、自分はこう思うということをきちんと相手に伝える
・相手にも選択する自由があることを尊重する
ということになろうかと思います。

(小さい子だと発言を理解してもらえるかはおいとくとして)子供がおもちゃを片付けてくれない場合を想定してみます。
片付けなさい!と一方的に伝えるのが攻撃的なコミュニケーション
言っても無駄だからと自分で片付けてしまうのが非攻撃的なコミュニケーション
いずれも、ストレスがたまりそうですよねw

もう1つの手段として
部屋が汚いとおもちゃを踏んづけて〇〇ちゃんが怪我をすると悲しいから片付けをしてほしい
と言うふうに、自分の気持ちと現在の状況を怒りにまかせることなく伝えるのがアサーティブなコミュニケーション。

文字にすると「そんな聖人君子みたいな伝え方、できるかいな・・」と思ってしまいますが、知識として持っているだけでも違うと思います。
仮に、何回かに1回でも怒鳴るのを立ち止まり、アサーティブに伝えることができるようになればそれは大きな変化かと思います。

ほんのちょっとの心がけでコミュニケーションは変わる。
自分も最近気をつけているところです。

みなさんは周囲の方とのコミュニケーション、うまくいってますでしょうか?
コツなんかがあれば、ぜひ共有ください。

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