各宗法話の文字起こし

現役で活躍している僧侶様のために、YouTubeなどの媒体の動画を文章に起こして、自分…

各宗法話の文字起こし

現役で活躍している僧侶様のために、YouTubeなどの媒体の動画を文章に起こして、自分のために使用していただく目的でやっています。通夜法話、中陰、満中陰法話、法事の際の法話など、各宗派でつかえるものを文字におこしていきます。

最近の記事

浄土真宗法話「臨終の善悪をば申さず」

題名「臨終の善悪をば申さず ~仏さまのお言葉をまことといただき、お育ていただく~」 講師 小池秀章 龍谷大学非常勤講師 聖人がおられたら 新型コロナウイルス感染症の収束が、なかなか見えない今日この頃です。 多くの方が感染し、多くの方が亡くなられており、不安を感じておられる方も多いのではないでしょうか。 そんな中、もし、親鸞聖人が生きておられたら、今の現実をどのように受け止められるのだろうと、ふと考えました。 親鸞聖人が88歳の時のお手紙が残されています。(註釈版聖

    • 大悲に抱かれて

                  講題「大悲に抱かれて」                              田中 信勝 泣いている人に出会うと「どうしたの?」とついその訳を聞いてみたくなります。 阿弥陀さまは涙の理由を問わずに、私の悲しみに溶け込み、涙の中に宿り、ただお念仏となって私のすべてを抱いてくださる温もりの仏さまです。 人は理屈で生きているのではなく、身の事実で生きています。 次から次に襲いかかる荒波のような現実を目の前に、うろたえ、たじろぎ、為す術を見失い、

      • 浄土真宗法話「人生は苦なり?」

                  講題「人生は苦なり?」                 東京都 板橋区 慈光寺 田原 哲 師 あるご門徒さんとお話をしている時 「いやー、お念仏のみ教えに出遇えて阿弥陀さまのお浄土に 仏さまとして生まれさせていただく。あぁ浄土真宗の教えってありがたいですよね」 とお話を申し上げましたらねその方は「いや私はね、信じてへんねや」 「え?どうしてですか?」 「私はね、唯物論者なんですよ」とこうおっしゃるわけですよ 「じゃあ死ぬと思われているんので

        • 浄土真宗法話「親のよび声」

                      講題「親のよび声」                    大分県 妙蓮寺 蓮谷 啓介 師 6月1日は電波の日です。日頃使っている携帯電話から発信される電波は 目には見えません。しかし、向こうで電話が鳴るということは 電波が届いている証拠です。同じように、阿弥陀さまのお姿は 目には見えません。しかし、阿弥陀さまは「我にまかせよ。必ず救う」 という「南無阿弥陀仏」の喚び声を発信し、常に至り届いてくださるのです ちょうどカエルの鳴き声に梅雨の到

        浄土真宗法話「臨終の善悪をば申さず」

          浄土真宗法話「蓮華の話」

                       講題「蓮華の話」               東京都 八王子市 大恩寺 岡本 信悟 師 しばらくお時間をいただきまして「蓮華」をご縁として お話をさせていただきたいと思います。 蓮華の花は仏教の教えの中では、とても大切に 描かれていく花なんですね。 『維摩経』というお経を曇鸞大師という方が引用されていまして またそれを親鸞聖人も引用されていくわけですけれども その『維摩経』の中にはですね「蓮華の花は決して高原の爽やかな風、 そして清

          浄土真宗法話「蓮華の話」

          浄土真宗法話「またね と言える世界」

                 講題「またね と言える世界」                築地本願寺 伝道企画部 上田暁成 師 本日はようこそのご参拝でございます。 築地本願寺の上田と申します。 本日は阿弥陀さまのおこころを皆さまとともどもに 味わっていけたらって思うことでございます。 阿弥陀さまという如来さまはこちらの正面にご安置されておる 如来さまでありますけれども、どんな如来さまかって申せば この私たちに「また出会っていける場所」を用意してくださった 如来さまです。こ

          浄土真宗法話「またね と言える世界」

          浄土真宗法話「合わせてくださる阿弥陀さま」

                  講題「合わせてくださる阿弥陀さま」                山口県 岩国市 教法寺 筑波 敬道 師 少しの時間をいただきまして、この親鸞聖人が明らかにしてくださいました 浄土真宗のおみのりの素晴らしさ、ありがたさ、そういったところを ご一緒に味わわせていただきたいと思っております。 この浄土真宗のおみのりの素晴らしさ、これはいろんな表現をすることが できるんでしょうが、ひとつこの浄土真宗のおみのりは 「私に合うから素晴らしい」ということが言

          浄土真宗法話「合わせてくださる阿弥陀さま」

          浄土真宗法話「頑張ったのは・・・」

          講題「頑張ったのは・・・」                奈良県 吉野郡 勝光寺 花岡 静人 師 みなさんこんちは。 このたび築地本願寺のご縁、奈良からはるばる車でやって参りました たまたま出発しようといたしましたときに お知り合いと出会わせていただきまして「どこに行かれるですか」と おっしゃったもんですから 「東京です。築地に参ります」と申し上げました 「あぁ、えらい遠いところまで行くんですね~」 「ま、とにかく行ったら頑張ってきてくださいね」と おっし

          浄土真宗法話「頑張ったのは・・・」

          浄土真宗法話「何でと思うな せっかくと思え」

          講題「何でと思うな せっかくと思え」               神奈川県 横浜市 善行寺 成田 善真 師 皆さまこんにちは。本日はようこそのお参りでございます。 先日こうゆう話を聞かせていただきました。 それは「有森裕子さん」の話です。 ご承知のとおり、有森裕子さんはバルセロナオリンピックで銀メダル アトランタオリンピックで銅メダル。2大会連続でメダルを獲得した マラソン界のレジェンドであります。当時監督であり またコーチでありました、3年前に亡くなられまし

          浄土真宗法話「何でと思うな せっかくと思え」

          浄土真宗法話「悩みながら生きていく生き方」

                       神奈川県 川崎市 高願寺  宮本 義宣 師  浄土真宗という仏教が、しばしば「特異な内容だ」ということが よく言われます。その要因はですね、いろいろあろうかと思いますが ひとつにですね、煩悩に対する向き合い方が違っていた っていうことだと私は感じております どうゆうことかという風に申しますと スタンダートな仏教の歩み方としては 煩悩を滅して悟りを得るという、スタンダートな歩み方かと思います どのように煩悩を滅していくのかというと 煩

          浄土真宗法話「悩みながら生きていく生き方」

          浄土真宗法話「南無阿弥陀仏しか勝たん」

                   講題「南無阿弥陀仏しか勝たん」                  茨城県 水戸市 安楽寺 澤田 唯 師 こんにちは。息苦しい世の中ですけれども皆さま息されてますか? 「いま」「ここ」を生きる、私たちに向けられた教えが 仏教・浄土真宗の教えです。今日は5分間「南無阿弥陀仏」について お話をいたします。 ここ最近は感染症の影響で、人と人が直接会うというのが難しいですね。 そのなかで寂しさを抱えられてる方もおられると思います。 私が一番感じるのはご

          浄土真宗法話「南無阿弥陀仏しか勝たん」

          浄土真宗法話「浄土真宗のお寺がある意味」

                   「浄土真宗のお寺がある意味」 群馬県みどり市 西福寺  阿部信幾 師                          築地本願寺に於いて  浄土真宗のお寺ということについてお話を申し上げて見ようかと思います。 お寺にいったら大体「ご本尊」のないお寺はございませんね。 その「ご本尊」に、例えばお寺によっては「何かお願い事をしに行く」とか 禅宗あたりの

          浄土真宗法話「浄土真宗のお寺がある意味」