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文体模写の模写日記:町田康編

 お酒を買う。しかし、果たしてお酒は何度のお酒を買えばいいのであろうか。わからんではないか。お酒の濃さによって、酔いが覚めるのに必要な時間も微妙に変わってくるのであり、それは5%と書かれているにしても、自分の体調を確認することがまず先決ではないだろうか。ぎゃふん。

 自分の体調問題が解決していないなか進めるのは非常に私の中でもやもやする感じ感があるが、思い出したよやまちゃん。誰やねんやまちゃんて。チェイサーもあるよ。チェイサー。自分の体調問題が解決しないとチェイサー問題も解決しないよやまちゃん。だって、酔いすぎちゃったり、吐いちゃったりするじゃないの。

 しかし、私はひらめいた。お酒ごときで私のこの貴重な時間を浪費していたことを私は悔やんだ。缶のラベルをよく見たら、5%って書いてあることを思い出したのである。お酒を辞書で引けば何度か書いてあるのではないか。凄まじい勘の鋭さ。みんなみていろ、お酒、いってこます。

 2週間帰ってこない返信が返ってくるかもしれない。辞書を壁に叩きつけて私は考えた。私ひとりでも立派に大酒を浴びることができたなら、相手も私を認めざるを得ないだろう。そう思ってお酒を流し込んだとたん、ボンと大きな音が鳴り、私はびっくりして、缶を投げ出してしまった。しまったしまった島崎藤村。私はそのとき相手の本当の連絡しない理由を知ったのである。

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