【創作長編小説】謎姫、世界を救うっ! 第12話
第12話 喫茶店のスパゲッティ
通行人が、振り返る。並んで歩く、陽菜と九郎を。
素材が、よすぎるんだ。
「陽菜。視線を感じるのだが。陽菜が入手してくれたのは、目立たない服ではなかったのか?」
長い髪を無造作に後ろで縛り、なおかつ帽子と伊達メガネ、マスク着用の九郎は、とまどいながら陽菜に尋ねた。
「服は、シンプルで無難なものにしたよ。着こなす九郎が悪い。あと、そのサラサラの黒髪ロン毛。縛ってみたけど、やっぱ、人目を引くんだよなあ。それから、歩く姿勢もいいし。やっ