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子どもの好きには賞味期限がある【子育てエッセイ】
我が家のもうすぐ3歳の第一子ちゃんは、アンパンマンが大好きだった。特にドキンちゃんが好きで、生後半年にお祝いでもらったぬいぐるみは何度洗ってもきれいにならないほど愛用し、どこに行くにも一緒だった。一緒に寝ていた。
好きなテレビ番組は不動の「アンパンマン」。病院の待合室で飽きてしまうときも「アンパンマン」。母も子もアンパンマンにたいそう助けられてきた。
それが、気が付けば「アンパンマン!ドキンちゃん!」と言わなくなり、今はパウパトロールに夢中である。寝室にドキンちゃんを持っていくことを忘れた日は、第一子が熱でもあるのかと思った。(熱はなかった)
子どもの好きには賞味期限があると感じた瞬間だった。
大好きだったアンパンマン。家にある唯一のアンパンマンの絵本を最後に開いた日はいつだろう。気が付けば何か月も開いていない。読んでいない。
去年の秋にアンパンマンミュージアムに連れて行き、とっても楽しんでいたから、今年も行きたいな~なんて思っていた。けど、今の状態を見るとわざわざ連れて行かなくてもいいのかなと思ってしまうほど。Where is アンパンマンへの愛。
子どもの「好き」は流動的だ。大人も好きなものが変化したりするわけだから、何も不思議ではない。
でも、私はどうしてか子どもの「好き」が永遠のように感じていた。
もう、アンパンマンが大好きでテレビをつけるたびに「アンパンマン!アンパンマン!」と大騒ぎする第一子には、きっと会えない。
子どもの「好き」には賞味期限がある。
本当の賞味期限と違うところは、「好き」はいつ賞味期限を迎えるか誰にもわからないこと。
今この瞬間「好き」でも、明日はどうかわからない。なんてサバイバルだろう。
今の「好き」は確かにあるわけだから、今この瞬間の「好き」を最大限に感じ尽くせる環境にしたい。アンパンマンを満足するまで「大好き」して、卒業していけたらいい。
今の第一子が夢中なものは「パウパトロール」と「恐竜さん」。
この2つがいつまで大好きかどうかなんて、第一子も親もわからない。だから、今日、最大限に「好き」と感じられるように工夫する。パウパトロールのテレビ番組を録画してみたり、恐竜さんの絵本を借りてみたり。そして、近い未来に「好き」を目一杯感じられる機会を持っておく。恐竜博物館へのお出かけを企画してみたり、ね。
後回しにしない。
今「好き」なものは、今「好き」と目一杯感じられるようにしていきたい。
明日もいい1日になりますように。
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