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エスプレッソの故郷に訪れ、カフェインを摂りすぎた、イタリア紀行文①

A cup of coffee that I love with romance gonna be continue…
なんちゃってとても変な英語を文章を書きながら一人でつぶやいてみます。旅の記録を残したく、個人の印象論ですがイタリア旅行中の各地域で感じたコーヒー文化の特徴を写真と文章で残してみました。

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長い弓のように北から南へ、縦に長い日本列島。
その地理的条件により、日本は各地で特徴的な食文化が存在します。
例えば、イタリア半島も日本のように縦長い形状をしており、その姿は長靴のようだと言われています。北はアルプス山脈から南は地中海に伸びているイタリア半島の中では、地域ごとに特有の食文化が存在します。そして、その地域色はエスプレッソやコーヒーショップのスタイルにも表れています。


南部:Napoli ナポリ 受け継がれてきたクセになるコーヒー

晴れた日には、あのポンペイを地中に埋めたというヴェスヴィオ火山が見える

  ナポリはピザの発祥地ともいわれ、美しい港のサンタ・ルチアがあるイタリア南部、最大の都市です。ナポリのエスプレッソは現地イタリア人の中でも濃厚なボディ感があるので有名らしいです。

サンタ・ルチア港

濃ゆいエスプレッソが飲まれる理由としては、ナポリの産業的特徴が表れているという説があります。ナポリは漁業が発達し、魚介類が豊富でピザ、チーズ、シーフード料理が発達しています。そのために脂っこいピザと塩気のあるシーフード料理を食べた後、口直しをするために食後には濃厚なエスプレッソが好んで飲まれるようになったというのが口伝えて伝わってきた諸説。 

ガンブリヌスで飲んだエスプレッソ


 もう一つのそこそこ信憑性ある諸説は、少し負の背景から由来したものです。ナポリが位置するイタリア南部は、北部に比べ貧しく、今も南北の経済格差は深刻な問題となっています。そのため、アラビカ種に比べて安価なロブスタ種を使用することが多く、ブレンドの中でもロブスタ種の比重を多くする傾向にあり、結果として、ロブスタ種特有の厚いボディ感が、南部の人々が好むコーヒーの嗜好として定着したという主張です。

ガンブリヌスのバリスタさん

 オイルのように濃いエスプレッソだけではなく、ナポリは寄付コーヒーと呼ばれるカフェ・ソスペーゾ文化の発祥地としても有名です。これもまた負の歴史背景から生まれた残し続けたい善の文化。 

レシートをおいていくことで、次の人にコーヒーを渡せる。

 クラシックなコーヒー文化を軽視しがちな若者たち(自分を含め)こうした背景の上で成り立つコーヒー文化に対するリスペクトの志を持ってほしいものです。あたり前なことだけど、今とは無数の過去たるものの蓄積、連続。先人に対するリスペクトの志は常に物事を考える上でベースとしておいて、その上に新しい文化を創造していきたいと色んな想いを巡らせた時間を過ごしました

中部:Roma ローマ - 巨大都市で暮らす多種多様な人々を支えるコーヒー

コロッセオの近く。

 ローマといえば、思い浮かぶ映画「ローマの休日」。
オードリー・ヘプバーンがベスパに乗って、ローマ市内を走るシーンをはじめ、ロマンチックなローマのイメージにロマンスを感じる方も多いのではないでしょうか。(ちょっとだけ言葉遊びをしました)旅をするときにこういった雑学を織り込んで、物事を考えてみるのもありですね。少し考えてみると大規模な帝国を日本の江戸時代より長く維持していたことはすごいです。

地下鉄はどこの国も混んでいる。

 しかし、ローマは美しい都市であると同時に混沌とした街だなと思う瞬間が滞在中に多々あります。必ずともいえるほど時間通りに来ないバス、喧騒に溢れた地下鉄、街のあちらこちらでしている改修工事。

観光地近くの駅はラッシュアワーの山手線のよう。

 紀元前から休まず働いたローマの巨大な都市システムは老巧化しているように感じました。15歳の時に初めて乗ったニューヨークの地下鉄、よくわからないアンモニア臭いと騒音に、パニックになったのを思い出しました。ローマに住んでいる友達、口をそろえて、ローマのバスは乗るなと警告しましたね。

街角の人々

 さらに、なにより驚いたことは移民者の数。Statistaの統計によれば、ローマの移民者率は全体の11.8%。10人のうち1人は移民者です。ローマ人に限らずダイバーシティ溢れる人々が暮らすローマ。

Tazza de oroで

コーヒーショップに行くと、バリスタの人種も多様。流暢なイタリア語で接客をしながらも、顔見知りの常連が来ると、母国語で話す様子。色んな言葉がバルの中で飛び交います。  

フルシティローストくらいのナッティなコーヒー、可もなく不可もない味で、誰もがこよなく愛するコーヒー。コーヒーは忙しく変わる巨大都市で暮らす人々を支えています。ローマで暮らす人々にとって、コーヒーは人と人との間を安心してつなげる媒体ではないでしょうか。

(右)は本場のフラッペチーノ。砂糖を入れないと苦い。

 タイトルに①を書いたということは②もあるということでしょう。南部から北部へと上がるイタリア、コーヒーの旅の振り返りは、まだ続きます..

Vamos contiuaur。。。 


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