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里山生活(土いじり、うつわ作り、散歩)
自宅の庭をつぶして野菜と花を植えるようになってから、もう20年くらい経ちます。
農家の人にもらった牛フンと家の野菜クズを発酵させたものを肥料に使っているのですが、今だに立派な作物を収穫したことがありません。
それでも毎年春になると、嬉々として小さな畑を耕しています。
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スマホを覗いていると、ついつい世界のあちこちで起こっている争いや、事件、地震予報などの情報に心が動かされそうになりますが、土を触っていると、それらの誘惑がピタッと止まってしまいます。
昼食後、右手足の不自由な夫を車に乗せて、いつものようにMさんの敷地内で散歩をします。
田んぼのあぜ道を歩いていたら、あちこちにふきのとうが顔を出していました。
自然は毎年、相変わらず淡々と同じことを繰り返しています。
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夫は今年一月末、インフルエンザにかかってしばらく寝たきりだったせいか、足がすっかり弱くなってしまいました。
4月7日、奈良の100年会館で、仏教詩人の坂村真民先生の生誕115年祭の発起人として人前に出るので、何とか足が歩けるようにヨチヨチ歩きながら一歩でも前に進もうとしています。
「人は生きねばならぬ!
鳥は飛ばねばならね!」
どこからか真民先生の声が聞こえてきそうです。
散歩が終わると夕食の支度を始めるまで、やりかけのうつわ作り。
土を触っていると、なぜか心がワクワクしてきます。
コーヒーカップを作ったり、
ご飯茶碗を作ったり、
アクセサリーを作ったり、
「何流ですか?」
といつか誰かに言われたことがありますけど、
私は、
「勝手流です!」
と応えました。
私には師匠はいないのです。
気ままに、思いつくまま、泥遊びするみたいに、自由に楽しんでいます。
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