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「ナマケモノ物語」 其の伍 「ついに再会、ナマちゃん」

「ナマケモノ物語」

2020年7月22日。私は初めてナマケモノのナマちゃんと出会いました。すぐにでも会いに行こうとしたものの、そのお店は翌日から臨時休業。そのまま閉店してしまいました。

『ナマケモノ物語』

そんな風に名付け、いったいどんな物語なのか。どのように展開して行くのか。最初は私にもわかりませんでした。

運命的な出会いから、会うことができなくなってしまった数奇な運命は、さながら令和版『ロミオとジュリエット』のようでもあります。

noteやTwitterで発信し、ナマちゃんのその後を探し求めました。
向かいのホーム。路地裏の窓。こんなとこにいるはずもないのに。
手掛かりを掴みながら過ごした4ヶ月。

そう。ついに私は、ナマちゃんとの再会を果たしたのです。

この物語も、今回が最終回。どうか最後までお付き合いください。


再会の糸口

「東京レプタイルズワールド」というイベントをご存知でしょうか?

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爬虫類系や、レアな動物の売買が行われる、一大イベントです。
ナマちゃんと出会ってから、初めてそういうイベントがあることを知りました。東京だけではなく、日本の各地で開催されているのですが、先週の11月28、29日の二日間、池袋のサンシャイン60で開催されました。

過去のイベントでも、ナマケモノが販売されていたこともあり、今回はどうかなぁと調べてみましたが、100以上の出店があり、詳細はわかりませんでした。そこで、妻が運営に問い合わせてくれたのですが、「ナマケモノの出店はありません」との回答。ナマちゃんがいると思われる「Bamboo Palm」の出店はないし、ナマちゃんがいるとは考えてはおらず、ただナマケモノがいるかなぁと思っていたのですが、いないなら行く意味もないし、断念することに。

しかし、諦めきれない私は、出店する予定の「猛禽屋」さんを調べてみることに。そこには、「フタユビナマケモノ」という記載があるではありませんか!しかも、掲載されていた画像は・・・

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ナマちゃん!?あれ、「Bamboo Palm」に掲載されているのと同じ写真ではないか・・・。

いよいよ、ナマちゃんが猛禽屋にいるのか、Bamboo Palmにいるのかわからなくなりました。ただ、ナマケモノがいるなら、行く意味はある。それに、ナマちゃんに会える可能性も出てきた。もしナマちゃんではないなら、Bamboo Palmにいることが確定する。それだけでも価値があるからと、東レプに参加することを決めました。


東京レプタイルワールド2020

いざ会場に着くと、想像を超える人の山。あれ、こんな凄いイベントなんだぁと、今更ながらに実感。すぐに入れると思ったら、列に並ぶことに。そこには、衝撃の光景が・・・

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1時間以上は待つという案内で、文字通り長蛇の列。晴れてはいたものの、気温は低く、しかもう強風が吹き荒れ、まさに極寒。ホットの缶コーヒーなどを2本買い、寒さをしのぎ、やっとの思いで入場しました。

私たちは、一目散に「猛禽屋ブース」へ直行。100以上の出店がある中で、猛禽屋さんはおそらく一番広いブースでしたが、にも関わらず、多くの人が囲んでいました。フクロウが多く並ぶ中、ナマケモノはどこかと探したら、スタッフブースの入り口横の奥ばったところに発見!邪魔だと言われたらそれまでと、私たちはナマケモノの元に。

ナマケモノは二頭いて、上下のケージにそれぞれ入れられていました。上にいるナマケモノは寝ており、下にいるナマケモノは、起きてご飯を食べていました。可愛いけど、ナマちゃんじゃない。上の子はどうだろう?あかん、全然顔見えない。でも、ナマちゃんじゃないっぽいなぁ。

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しばらくその場にいましたが、至る所から「ナマケモノがいる!」「可愛い!」という声があり、その場にい続けるのも忍びなく、せっかくなので他のブースを見て回ることに。


見たこともない生き物が

「レプタイルズ」なので、蛇やトカゲなどの爬虫類がいることは承知の通りですが、ハリネズミとか、キンカジューとか、可愛い動物たちもたくさんいました。驚いたのは、ケープペンギンいたんですよ!しかも価格は900万円!!いやいや、ペンギンって飼えるの?動物園でしか見たことないけど。調べてみたところ、一応飼えるみたいです(^^;。まぁ、それはナマケモノも同じか(笑)

爬虫類が好きなわけでもなく、得意でもないのですが、これだけの動物がいるのは、新鮮な感じではありました。
動物好きな人には、お近くで開催されるレプタイルズワールドに行ってみてはいかがでしょうか?


ついにその時が

少し時間を潰し、再び猛禽屋ブースへ。
相変わらず、上のナマケモノは寝ており、下の子も寝ていました。ナマケモノを見ていたら、社長さんが声をかけてくれて、ナマちゃんの話に。

「実は、『猫の王様』にいたナマちゃんを探してるんですよぉ」
「あぁ、こいつだよ」

ナマちゃんがいました。上で寝ていたその子こそ、ナマちゃんだったのです。

大声を出しそうになりましたが、声を押し殺して、喜びを噛み締めていました。すると社長さんは、ナマちゃんを起こしてくれて、その顔を見せてくれました。

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ナマちゃんでした。

ナマちゃんと出会って4ヶ月。『ナマケモノ物語』としてnoteで配信しました。ナマちゃんを探しに茨城にある猛禽屋さんに行ったこと。ナマちゃんの写真を猛禽屋さんのFacebookで見たこと。「Bamboo Palm」にいるのではないかということ。ナマちゃんに関することを社長に話して、色々と教えてくれました。

『猫の王様』では、放し飼いで、猫たちと戯れていたり、きゅうりをぽりぽり食べ、ヨーグルトが好きだったナマちゃん。猛禽屋さんでは、社長のお宅で飼育していたそうですが、きゅうりを食べ、ヨーグルトも食べさせてもらっていたそうです。流石に、『猫の王様』のように放し飼いではなく、ケージの中で飼育されていたと思いますが、それでも、大好物のキュウリとヨーグルトを食べて元気でいたことがわかり、一安心しました。

また、飼育係の方は、スマホで撮影していたナマちゃんを見せてくれたり、色々と教えてくれました。


道楽に生きた4ヶ月

この4ヶ月、どこにいるかもわからないナマちゃんのことを思い、スマホの待受はナマちゃんだし、動画を製作したりしていました(笑)。勢い余って、LINEスタンプも作っちゃいました。

もう会えないかもしれず、思い出の中に埋もれてしまうかもしれなかったナマちゃんとの奇跡の再会。

自ら「ナマケモノ物語」としましたが、本当に物語のようでした。

そもそも最初は、「こんなに好きになったのに会えなくなるなんて。なぜ出会ってしまったのか」と思ったことから始まりました。ナマちゃんとの出会いから、「せいをおかげに」も体験したし、新たな出会いもありました。ナマちゃんを探し求める中で、元スタッフの方とも繋がれたことで、ナマちゃんの手がかりを知ることもできました。

そしてついに、念願だったナマちゃんとの再会。

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ナマちゃんは相変わらずナマちゃんで、触ろうとすると怒って噛もうとしてきます。東レプでは、ケージに入っているので、ケージ越しなので、噛まれることはないですが、噛もうとしてきても、実際にはナマちゃんは噛んで来ず、指のにおいを嗅いでいました。カメラを向けると、ぶら下がっていながら顔を向けてくれて、可愛い顔を見せてくれました。

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ナマケモノを見たい人がきても、私ら夫婦はその場を離れることなく、終了時間までナマちゃんと過ごしました。


ナマケモノを飼う?

最近では、もうナマケモノを飼いたいと思うようになってきていました(笑)。とは言っても、ナマケモノであれば誰でもいいわけではない。飼うのなら、ナマちゃんしか考えられません。

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しかし、今の家はペット禁止だし、いざ飼うとなったら、相応の準備が必要になります。猛禽屋さんは、販売しているので、「今日の帰りに連れて行くよ!」とか「持って帰っちゃって!」と売り文句を言いますが、簡単に首を縦に振ることはできないし、何より金額が・・・。

この日、ナマケモノは180万円で売られていました。あれ、以前Facebookでは、160万だったはずだけど・・・。
何れにせよ、安いものではないし、何より命です。「150万でいいよ」と、30万円もサービスしてくれましたが、家族としてお迎えする準備がまだできていません。

それに、ナマケモノの購入を検討している方も、何人かいました。猛禽屋では、ナマケモノが4匹いるそうです。私ら夫婦は、ナマちゃんが起きてから、終了時間までずっとナマちゃんの元を離れず、ナマちゃん愛を話していたので、指名でなければ、わざわざナマちゃんを販売することはないだろうとは思いますが、販売されないという保証はありません。

だからと言って、無理に飼うことが、私たちやナマちゃんの幸せになるとも思えないので、どうするかはすぐには決められるものではありませんでした。

この日、社長から招待券を頂きました。「飼う気があるなら明日も来い」というものでしょう。しかし、今すぐには飼うことはできないので、お礼のメールをすることに。そして、もしかしたら購入した人がいるかもしれないので、探りも入れつつ。

数日後、猛禽屋さんから返信がありました。

どうやらナマちゃんは購入されておらず、その後も元気に過ごしているとのこと。一安心ではありましたが、もし購入されるのなら、できればアニマルカフェとか、ナマちゃんと触れ合うことのできる所でお願いしたいものです。

もしも、私がナマちゃんをお迎えするのなら、Youtubeチャンネルを開設して、ナマちゃんの姿を配信したいと思っています。


完結 ナマケモノ物語

三部作でお送りしようと思っていた「ナマケモノ物語」も、其の伍にまで続きましたが、一旦最終回となります。ナマちゃんを探す旅が、この物語の目的でしたからね。ついに出会えたことで、この物語も結末を迎えました。

ナマケモノ情報は、また配信すると思いますし、ナマちゃんをお迎えする可能性もゼロではありません。森泉さんや壇蜜さんがナマケモノを飼っているそうですが、ナマケモノを飼っている人はほとんどいないと思います。ナマケモノが家族になったら、「ナマケモノ日誌」をお送りするかも?しれません(^^)

「ナマケモノ物語」にお付き合い頂き、ありがとうございました!

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ー追記

物語にはまだ続きが!!

東レプで再会したものの、その後のナマちゃんの動向は分からず終い。
しかし!!新たな展開が!!!

それは、「ナマケモノ物語」其の淕をチェック!!


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