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ルフィ名言特別編(Vol.97)「バカにつける薬はないのだから!!!!(ドルトン)」

このシリーズ、前回から3ヶ月半も空いてしまいましたが、また再開いたします!!
ちょっと、前回の名言を振り返りますが、前回は、Dr.ヒルルクが命を散らした、

という名言でした。このシリーズを始めて、取り上げたかった名言の一つでした。それもあって、若干燃え尽き症候群になっていたのかもしれません(笑)

今や、ONE PIECEの名言を検索すると、トップに私のコラムが出てくるまでになったので、このまま

「検索王に、俺はなる!!!」


物語と名言

「まったく!!!!いい人生だった!!!!」

という言葉を残し、文字通り爆発によて命を散らしたDr.ヒルルク。
爆風で飛ばされたヒルルクの帽子は、駆けつけたチョッパーの足元に落ちる。

ヒルルクの死をあざ笑う国王ワポル。怒りに震えたチョッパーは、人型に変形し襲いかかろうとすると、同じく獣化したドルトンに止められる。

「ここから立ち去れ!私にすら勝てないお前では・・・
 とうていあいつらには敵わない!!
 ヒルルクの死をあ笑ったことならば私が詫びる・・・!!
 ・・・及ばない力では犬死にだぞ!
 もうこれ以上・・・この国の犠牲になるな!!!」

ドルトンの涙ながらの説得にチョッパーは立ち去るが、ドルトンはワポルの逆鱗に触れる。

しかし、「黙れ!!!」と国王に喧嘩を売ったドルトンは止まらない。
誰もが絶望する中で、イカれた国を救おうとした一人の優しい医者が死んだ。

「この国の辿るべき道は見えた・・・
 滅ぶことだ」

さらに続けるドルトンの、今回の名言。

「我々が国民の上に立っている限り、国を立て直す頃などできるものか!!
 この国の医療がどこまで発達しようとも・・・
 いつまで薬の研究を続けようとも」
「バカに付ける薬はないのだから!!!!」

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出典:ONE PIECE/尾田栄一郎 集英社


その言葉は、ワポルを本気で怒らせることになる。


名言の意味

目の前で、国を思い命を散らした男に対し、国王たちはあざ笑う。ヒルルクの死に様に涙したのは、ドルトンだけでした。ドルトンにとってまさに、ワポルは「馬鹿」そのものですが、国王という立場もあり、国を思う一人の男の死をあざ笑うような奴です。そんな「バカにつける薬」はありません。

しかし、それを言うことは、家臣としては死を意味するでしょう。ドルトンは、前国王から仕えている家臣で、立場上ワポルに仕えているだけです。ワポルに逆らわずに生きていけば、立場は安泰です。しかし、ヒルルクの死に様は、ドルトンに本音と向き合わせ、ドルトンの覚悟を決めさせた名言だと言えるでしょう。


サイレントマジョリティ

客観的に観ていると、おかしいのはワポルたちだとわかります。しかし、恐怖や権力のコミュニティの中では、ありえないことではありません。そういった封鎖的なコミュニティでは、独特の空気や世界が作られ、独自のルールができたりします。

いくらおかしいことでも、封鎖的なコミュニティの中では、権力者や大衆に逆らうことは簡単なことではありません。
学校ではいじめが起こるし、会社では従わなければなりません。

流れの中では、逆らってもどうにもならないこともあります。
実は、本音では違うことを思っていても、従うしかなかったり、立場が保証されていたら、本音を飲み込むこともあると思います。生きるためにはそれも仕方ないのかもしれません。

それは、欅坂46も歌っている「サイレントマジョリティ」そのものだと言えます。本当は、本心ではみんな似たようなことを思っていても、絶対的な権力や恐怖の前では、口を噤んでしまうことがほとんどです。

ドルトンも、ヒルルクの上にも周りにも忖度も迎合もせず、己の正義を貫いた姿を見て、チョッパーはもちろん、ドルトンに火をつけ、「バカにつける薬はない」と言い放ちました。それでも、サイレントマジョリティが権力や恐怖を上回らず、ドルトン以外に立ち上がるものはいませんでした。


コミュニティは一つではない

絶対的な権力の下に出来上がったコミュニティでは、違う意見を言うことはとても勇気がいることだし、タブーです。コミュニティ内での死を意味するでしょう。

わかりやすくいえば、ホリエモンやキンコン西野さんなど、カリスマによるオンラインサロンが有名ですが、そのコミュニティにおいて、ホリエモンやキンコン西野に異論を唱えたり、考えを否定したら、逆に全否定されたり、本人は気にしなくても、周りから袋叩きにあい、コミュニティからは除外されるでしょう。
なぜなら、コミュニティにおいては、トップが言うことや、ルールこそが正義だからです。


ドラム王国においては、ワポルこそが正義で、ヒルルクやドルトン、チョッパーは悪なのです。なので、異論を唱えることは死を意味します。力なく声を上げることは、勇者ではなくただの愚者かもしれません。

それは、封鎖的なコミュニティだからそうなるのですが、実際には、様々なコミュニティがあります。今いる場所だけが自分の居場所ではありません。なので、どうしても意見が合わないのなら、そこで無理して周りに合わせて苦しむより、自分らしくいられる場所やコミュニティに移ればいいんです。なんなら、自分でコミュニティを作ったっていい。

ワポルを見れば、わかりやすく「バカ」のように見えますが、人は変えられないように、「バカにつける薬」はありません。

今、世界中が大変なことになっています。日本もそれは同じことが言えますが、国は変えられないコミュニティだと言えます。「バカにつける薬はない」ので、周りを変えようとするのではなく、自分自身が変化適応して、国の助けをアテにしたり、頼らなくても生きていけるようになっていくことが、自分らしい生き方なのではないでしょうか。


久しぶりの「ルフィ名言シリーズ」のコラムとなりましたが、現在「【コラボ企画】コラムリレー De ONE PIECE」を開催中です!

現在、1人目として私MAXが。

2人目として、ONE PIECE研究家の山野礁太さんが。

3人目として、全方位型エンタメブロガー!の盟友・喜多ばぐじさんが。

これから4人目として、めーにゃん局長さんが公開予定です!


まだ、企画参加者を募集しております。我こそはONE PIECEファンで、緊急事態宣言下で、盛り上げていきたい!という方は、ぜひコメント欄にて参加表明をお待ちしています!!

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