私の「既定路線」体験記

久しぶりの「既定路線」

私は個人事業主ですが、「保育カメラマン」をメインにして仕事をしています。基本、お世話になっている保育園に撮影に行って、自宅兼オフィスで、写真や映像などの編集作業をしています。主な仕事場は自宅なので、自分のペースで、時には朝まで作業したり、マルチタスクで「ながら作業」をしています。noteのコラムもその一つと言えます(笑)

まぁ、この3ヶ月は『リゼロ』2期があり、「神アニメ研究家」のプライドを懸けて、全力でコラムにしていましたが、これは、結構集中して作成していました。

ただ、ここ1ヶ月は現場仕事が多くなり、さらには「なる早で」という感じで頼まれていたので、撮影しては現場で編集作業をしていました。
現場に撮影に行くのは、多くても週3くらいなんですが、ここ1ヶ月は、週4くらいで現場に行っていました。撮影してすぐに編集に入り、夜まで作業していたのですが、久々に、「勤めている感」がありました(笑)

まともに会社勤めをしていたのは9年前。と言っても、飲食店の店長だったので、会社勤めという感じはあまりなく、遡れば16年ぶりくらいの感覚で(笑)、それはまさに「既定路線」と呼んでいる状態でした。


「既定路線」「土壇場JCT」とは?

「既定路線」とは、常識的に良いとされ、社会の歯車として定められた道のことです。そんな「既定路線」に対し、【道楽舎】が生み出した「土壇場JCT」というものがあります。個人的にも【道楽舎】でも、何度も取り上げていて、先週最終回を迎えたドラマ『レンタルなんもしない人』でも、「土壇場JCT」というテーマでコラムにしています。


「土壇場JCT」とは、自分を人生の岐路に追い込むもので、既定路線から抜け出すためのJCT(分かれ道)です。


名作に見る「土壇場JCT」

『HUNTER×HUNTER』では、ゴンがネフェルピトーを倒す為に強制的に倒せるレベルにまで自身を強化しました。

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「既定路線」を抜け出す為には、相当な覚悟が必要です。全てを失うこともあるし、時として「死」を覚悟するようなものかもしれません。一歩間違えれば、「死」を選んでしまうこともあるでしょう。そして、意図せず「土壇場JCT」に差し掛かることもあります。それに気付かず、無理し続けると、倒れたり潰れたりすることもあります。そうなってからでは遅いので、『リゼロ』ではないですが、「試練」を乗り越えられそうになかったら、立ち止まるなり逃げるなりするのも必要です。後から見たら、それも必要な行程だったと気付くだろうし、生きていればこそ、得られるものがあります。

ちなみに、「土壇場JCT」は、誰の前にでも現れるものではありません。例えば、『千と千尋の神隠し』では、千尋一家が油屋へと続くトンネルに差し掛かりました。

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両親は、勝手にご馳走を食べて豚にされてしまい、千尋は両親を助ける為にも、油屋へと向かい、物語が始まりました。

『千と千尋の神隠し』は、萩野千尋という少女の成長の物語だと言われています。ある意味、「インナートラベル」でもありますが、千尋にとっては、このインナートラベルのきっかけになった「トンネル」が「土壇場JCT」だと言えるでしょう。

たまたま、異世界へのトンネルと出合ったように見えますが、実は10歳の千尋が、心の奥底で望んでいたもの(両親の愛)と向き合う為に「トンネル」という「土壇場JCT」に、追い込まれるような形で、自らを追い込みました。目に見える大きな成長はしていないかもしれませんが、おそらく千尋にとって人生の岐路になるような出来事になったことでしょう。

このコラムは、『千と千尋の神隠し』のコラムではないので、ここら辺にしておきますが(笑)、ゴンにしても千尋にしても、一様に自らを「土壇場JCT」に追い込むことで、人生に変化をもたらしたり、望む以上のものを手にすることがあります。その分、リスクもありますけどね。


久々の「既定路線」で見えた組織の在り方と働き方

大きく脱線しましたが、話を戻します(笑)。久々の「勤めている感」を味わい、「既定路線」を実感しましたが、やはり、自分のペースで仕事を進められないのは、ちょっと辛いですね(^^;
改めて、会社勤めの皆さんはこんな風に仕事してるんだなぁと実感しました。

その中で、編集作業をしていながら、既定路線でのやりとりを横目に見ていましたが、勤めている方は大変だなと思いました。

経営陣には経営陣の意見があり、現場には現場の意見がある。どちらも正しいし、どちらも間違っていない。ただ、一組織で働くということは、トップの意向や経営陣の意向に沿わないといけないですよね。大企業になるほど、トップの意向は浸透しにくいとは思いますが、中小企業や、経営陣と距離の近い企業で働いている方は、相容れない苦労もおありなのではないかと思います。

結果的に、経営陣の言うことが正しくても、伝え方や言い方が悪かったり、聞く耳を持たないと、変わるべきことも変えられなかったり、最悪の場合、組織が破綻してしまいます。勤めているものとしては、生活もあって、簡単に辞めることはできません。そうなると、勤め続けるには、経営陣に忖度するか、我慢して己を殺さなければなりません。それが嫌めるしかありません


上に行っても、簡単に組織は変えられない

「組織を変えたいなら上に行け」と、『踊る大捜査線』でも言われていたり、昔から言われていますが、「既定路線」においては、実はそれはとても難しく、例え組織を変えるためにトップに立っても、「既得権益」の奴隷として、組織を守ることを第一にしなければなりません

『進撃の巨人』でも、フリッツ家が「始祖の巨人」を受け継ぐと、「不戦の契り」を継承することになります。王家の人間が、どんなに歴史を変えようと思っても、いざ「始祖の巨人」を継承すれば、その意思に従うようになっています。

組織を変えるために上に行っても、この『進撃の巨人』で描かれていることのように、組織の枠を超えられないものです。それなら、自分で組織を作るしかありません。または、「既定路線」には沿わない、自分らしい生き方をするしかありません。


「土壇場JCT」は、自分と向き合う為の関門

ということで、自分自身としても、久々に「既定路線」を味わいましたが、やはり、自分の時間があまり持てず、疲れも溜まってしまい、生活に余裕もなくなってきました。時間的にも余裕がなく『リゼロ』のコラムも、翌日配信できなくなっていたり、noteのコラムもあまり配信できていませんでした(^^;

【道楽舎】盟友・喜多ばぐじさんは、絶賛「既定路線」真っ只中ですが、ほんの少しだけ、その気持ちがわかりました(笑)。私の場合は、「既定路線」も一時的なもので、しばらくしたら抜けられる自由があります。なので、「いい経験」で済みますが、抜けられない方にとっては、大変でしかないですよね。

ドラマ『レンタルなんもしない人』を特集していますが、コラムを通して「既定路線」で生きる大変さと、「土壇場JCT」を経て、自分らしい人生を歩む姿を描いています。

「既定路線」に生きていて、力を発揮していられるなら、それが一番いいと思います。私のように、「既定路線」でなんか生きていられるか!という方は、私が発信しているコラムや、【道楽舎】のコラムを読んでいただけると、何かのきっかけになるのではないかと思います。



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