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ルフィ名言特別編(Vol.81)「・・・よろしくっ(ナミ)」

物語と名言

ゾロはカルーと共に船に残し、無事入島を許された麦わらの一味。この国に名前はなかった。
入島を許した男の名は”ドルトン”。ドラム島の護衛団長をしていた。島民からも人望があり、一味をもてなす。

ナミの体調は悪化し、体温は42度。ルフィとウソップはそんなナミを差し置いて、外で巨大な”ハイパー雪だるさん”と雪の怪物”シノラー”を作り、サンジに怒られる。

唯一の医者である”魔女”がいる場所は、そびえ立つ一番高い山の頂上にあるお城。140歳近いDr.くれはがそこにいる。しかし、きまぐれにしか村に降りてこなくて、勝手に患者を探し、処置をした報酬にその家の欲しい物をありったけ奪っていくという。月夜の晩に、空をかけ降りてくることから”魔女”と呼ばれるようになった。

その話を聞いたルフィは、すぐさまナミを起こし、

「あのな、山登んねェと医者いねェんだ。山登るぞ」

と当然のように言う。あっけらかんと話すルフィにサンジとビビは猛反対するが、ナミは「早く・・・治さなきゃ・・・」と覚悟を決め、今回の名セリフ。

「・・・よろしくっ」

                  出典:ONE PIECE/尾田栄一郎 集英社

ルフィも、

「そうこなきゃな!任しとけ!!」と手を叩く。ビビは足を引っ張るからと、待つことにし、ウソップも堂々と同意する。サンジが同行し、護衛することになる。


名言の意味

自分が一番苦しいはずなのに、一切弱音を吐かず、ビビの為にも危険を冒してまで体を治すことを最優先にします。そのナミの覚悟も健気だし、その決断ができたのも、ルフィへの信頼があるからでしょう。信頼できる仲間の存在は、時として自分を命を委ねることができる。そして、ルフィもナミを助ける自信がある。反対したサンジやビビと違って、ルフィとナミの信頼関係と、二人が本質がわかっていたことが際立つ名シーンだと思います。

人が人を助けるとき、依存的に「助けてくれ」と言う人よりも、一生懸命頑張っていたり、素直で健気な人の方が助けたくなるものです。スマイルズの『自助論』ではないですが、助けてもらうことを前提にしていても、本当の意味での仲間はできないし、その依存心を利用されるのがオチです。依存させて支配するという「洗脳」が待っています。

『ONE PIECE』は、新しい時代のチーム論、組織論も描いていると思いますが、本当の仲間を得るには、実は仲間に頼らずに一人ででもやるという気概が必要なんだと思います。チームや組織は、何かしら依存する所が出てきます。アーロン編でも、ルフィは、

「何もできねェから助けてもらうんだ!!!
 俺は剣術を使えねぇんだコノヤロー!!
 航海術も持ってねぇし!!
 料理も作れねェし!!
 ウソもつけェ!!
 俺は助けてもらわねェと生きていけねェ自信がある!!!」

そんなルフィにできることは、

「お前に勝てる」

というシーンがありました。

チームや組織においては、助けることも助けてもらうこともありますが、その関係性を保つには、助けてもらう前提ではなくて、自分にできること、自分の役割を全うすることです。自分にできないことを認めることも大事ですが、助けてももらうけど、全力で助けることもできる関係性と、自立性を持つことが、本当の仲間、チーム、組織を作っていくのに必要なことでしょう。

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