ルフィ名言特別編(Vol.53)「我々はこれから精一杯生きようと思う(ゲンさん)」
物語と名言
ルフィがアーロンを倒し、アーロンの支配から解放された島の人たちは、宴を開き、待ちに待った自由を噛みしめるのだった。
「人々は今のために生きたのだ。笑うために生きたのだからー」
このナレーションが、8年間耐え忍び、支配から解放された事を物語っていた。
ゲンさんは一人、ベルメールの墓標の前に立ち、「お前の娘達は実にたくましく立派に育ったよ・・・」と言いながら酒をくべていた。そして、今回の名セリフ。
「我々はこれから、精一杯生きようと思う」
「あまりにも多くの犠牲の上に立ってしまった。だからこそ精一杯、バカみたいにな・・・笑ってやろうと思うのだ・・・!!!」 出典 ONE PIECE/尾田栄一郎 集英社
そこへルフィがやってくる。御愁傷様が言えないルフィなりに気持ちを伝えると、
「・・・もし、お前らがナミの笑顔を奪うようなことがあったら・・・私がお前を殺しに行くぞ!!!」
口答えするルフィを黙らせるように、
「わかったな!!!!」
と力強く言うと、ルフィは「・・・わかった」と察するのだった。
そこには、ナミの父親のような姿を感じるものがありました。
名セリフの意味
このセリフには、8年間の重みがあります。もちろん、アーロンに支配されてもなお、精一杯生きてきました。しかし、ただ支配されながら生きることは、生きるとは言いません。お金を払って命を買っていたに過ぎず、アーロンに生かされていただけです。
だからこそ、「精一杯生きる」という言葉は、深い意味を持つのです。
「生きる」ということを考えさせられたシリーズ
アーロン編では、「生きる」ということがどういうものかを考えさせられるシリーズだったと感じています。血の繋がりがなくても、血よりも濃い絆はあり、支配されても生きるということ。そして、覚悟を持って生きるということ。そして、このシリーズでも特に好きな名セリフは、「生きていれば楽しいことが必ずある」ということ。生きる意味を考えて悩んだり、生きていることが辛かったり、理不尽な世の中だったり、そちらだけを見ていたら、人生には絶望しかありません。それでもなお生きて行くには、一時的な支配を受け入れたとしても、とにかく生きて行くこと。辛いことがあっても、必ずその先には楽しいことがあると信じ抜くことです。むしろ、辛いことがあるからこそ、楽しいことを楽しく感じられるのです。不幸だと感じるから、幸せを見つけられるのです。
今回の名セリフやこのシリーズを通じて、「生きる」という事を見つめてきましたが、次回、このシリーズの最終回となります!
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