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志村けんさんを悼む

昨日、志村けんさんが、新型ウイルス感染によって、お亡くなりになりました。まずは、ご冥福をお祈りいたします。

有名人の新型ウイルス感染の報道があった時、ついに有名人もかぁと思ったものでしたが、ご高齢ということもあり、心配はありましたが、まさかこんなにも早くお亡くなりになるとは思ってもいませんでした。

きっと、志村さんも死ぬなんて思ってなかったんじゃないかとは思いますが、ご本人はもちろん、多くの方が驚き、悲しんでいることと思います。

私自身も以前、200日連続記念投稿の際、志村けんさんについてのコラムを取り上げました。

とてもカッコよくて、日本のチャップリンと呼べる方かもしれませんね。


私にとっての志村けんさん

そして、個人的にも小さい頃から「カトちゃんけんちゃんごきげんテレビ」を観て育ち、未だに衝撃だったのは、スイカの種を食べると頭がスイカになる映像です。しかも、時代からか、裸の女性がお風呂場で頭がスイカになって死んでしまう、というシーンだったと思いますが、子供ながらに忘れられません。
あとは、電話に出る時「私だ。チャッチャッチャッチャー♬」というのをよく真似したものです。わかる奴だけわかればいい。

忘れていましたが、「ケンちゃんラーメン」を食べて、抽選でケンちゃんボールペンをもらったことも思い出しました。

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伝説の番組「8時だよ!全員集合」はリアルタイムでは観ていませんが、「大丈夫だぁ」は毎週テレビの前でかぶりついて観ていたものでした。

志村けんさんといえば、「変なおじさん」「バカ殿」という代表キャラがあるし、「アイーン」というギャグは、ミニモニ。とコラボしたことで、当時の子供達にも浸透し、志村さんの人気はさらに広がりました。また、「最初はグー」の生みの親だということも有名ですが、多くの芸人の中でも、大人から子供まで愛された、日本を代表する芸人だと思います。

個人的には「ひとみばあさん」こと「ひーちゃん」のコントが大好きです。何度見ても笑えてしまう(笑)
Youtubeに転がってた動画を。

このひとみばあさんにはモデルがいて、新宿にある居酒屋のママだそうです。もうお亡くなりになっているそうですが、面白い人や物を見抜く目の凄さと、モデルになったママのおかげで楽しませてもらえました。


ウイルスの"せい"?

さて、志村さんが亡くなったことで、たくさんの方が悲しんでいると思います。中には、「コロナのせいで死んだ」「コロナが憎い」という声もあります。
その気持ちは重々分かります。確かに原因はコロナウイルス感染ですから。
「せいをおかげに」と発信している私でも、"せい"にしてしまっている所もあります。近しい人であればあるほど、大切な人を殺したウイルスとして、憎む気持ちも分かります。

「せいをおかげに」と言ってはいますが、無理に"おかげ"にするものではありません。事実を受け止め、向き合っていくことで、"おかげ"にできるものです。
志村さんの死から、"おかげ"を見つけることは、そんなに難しくはないかもしれません。コロナは対岸の火事ではなく、いつどこで感染するかわからないと、より気が引き締まることになると思います。良くも悪くも、ロックダウンなどの措置を取るための大義にもなるでしょう。その結果、たくさんの命が救われたら、その時に大きな"おかげ"に気付けるのかもしれませんが、すぐに"おかげ"にしてしまうのは、どこか利用しているようにも感じなくはないものです。


「インハンド」に学ぶウイルス対策

これはあくまで個人的な考えですが、志村さんが犠牲になっても、ウイルスを憎むのはちょっと違うと思っています。ウイルスが危険なものだということは百も承知です。コラムでも取り上げていた「インハンド」というドラマでも、ウイルスについて描いていました。ただ、ウイルスは、人間を殺そうと思っているわけではないと思います。人間が生き延びようとするように、ウイルスも生き延びようとする結果、生物が死んでしまうこともあります。でも、人間だって、生きていく為に、命を殺します。その殺される存在からしたら、人間はどう見えるでしょうか?

ウイルスと生物は違うかもしれませんが、人間にとってウイルスが危険だからって、敵対したり殺そうとしたら、反発があるのではないでしょうか?「インハンド」でも、「ウイルスと仲良くする」という方法で生ワクチンを開発し、ウイルスを殺そうとはせず、弱体化させました。

人類史のような長い目で見た時に、「ウイルスの"おかげ"で人類は進化した」と言われる日が来るかもしれません。このウイルスが、自然発生のものなのか、人為的なものなのかは分かりません。中には「神の怒りだ」とかいう団体もあるかもしれません。

どんな理由であれ、今世界中が揺れているのは事実です。


生きていて当たり前はない

そして、一番言いたいことは、「人はいつ死ぬかわからない」ということです。何度観ても泣いてしまう「君の膵臓をたべたい」では、ヒロインの山内桜良は膵臓がんで余命わずかでした。病気で死ぬはずでしたが、その最後は通り魔に殺されるというものでした。


いくら余命がわかっていても、いつ死ぬかは誰にも分かりません。たった1日でも、たった数時間でも生きていれば、何かが変わることはあります。

私の父は6年前、肺がんで亡くなりました。詳しい余命は知りませんでしたが、その時は突然訪れました。でも、ガンだとわかって1年半。私にとっては、父と向き合う時間がありました。がんの告知は、ショックだったし"せい"にしたくもなりましたが、病気だとわかった"おかげ"で、「死」や「人生」と向き合うことができました。もちろん、治ってくれたら一番よかったですが、34年分の感謝の思いを込めたメッセージを伝えることができたし、自分の人生の大きな転機にもなりました。父は、命懸けで生きてくれたんだと実感しました。

今回のパンデミックも志村さんの死も、受け取り方によってその意味は変わります。"せい"にして生きるのか、"おかげ"にできるように生きるのか

志村さんは、どう思ってるでしょうね?


「幸せ」も「死」も、結局は受け取り方次第

奇しくも、コロナ感染が報じられた日に放送された、「あいつ今何してる?」に出演していて、35年前に結婚を考えた彼女とのエピソードが語られました。志村さんは元恋人の大滝さんに対し、「今が幸せであればそれでいい」とコメントしていました。
そして、大滝さんは今の志村さんを見て、「きっと幸せなんじゃないかな」と言っていましたが、もしかしたら志村さんは、幸せなうちに死ねたのかもしれません。

今となっては、志村さんが幸せだったか、どう思っていたかは知る由もありません。でも、自分なりに志村さんに思いを馳せることが、悼むことになるんじゃないかなと思います。

もっともっとその姿を見たかったですが、もう十二分に笑わせていただきました。
志村けんさんという、偉大な方の人生を自分なりに受け止めて、何かを伝えられたら幸いです。

志村けんさん、ありがとうございました。そして、お疲れ様でした。


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