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【時代の歌をデータで読む】モーニング娘。全力賛歌!~20世紀最後のザイナマイトソング!LOVEマシーンの正体を暴け①~

みなさん、はじめまして。RYOOO超いい感じ☆と申します。ふとしたきっかけで、はじめてnoteの記事を作りました。テーマは、タイトルの通り。そう、モーニング娘。さんの名曲『LOVEマシーン』について皆さんとお話しできればと思います。(あとでも書きますが、この記事は連載で全13章から構成されています)

『LOVEマシーン』、ひょっとしたら皆さんの方が色々と詳しいかもしれません。僕は、1991年生まれの現在29歳。この曲は1999年9月9日リリース。8歳の時の楽曲です。しかも、実は僕は当時どちらかというと、「モーニング娘。聞いてんの?ラルクやGLAY、あゆの方がかっこいいっしょ!」とかって言ってるようなガキっちょでした。だから、実はリアルタイムで詳しいわけではないのです。そんな僕がなぜ、このテーマで記事を書いているかということになるわけですが・・・ごめんなさい。モーニング娘。さん、つんくさん、そしてファンの皆さん。

こんなに素晴らしいグループと楽曲の価値に気づけなかった8歳の頃の自分に代わり、この場で謝ります。申し訳ございませんでした!!!!!

この記事は、LOVEマシーンがいかに素晴らしいか、を伝えることが目的ではありません。最終的には、この20世紀最後のザイナマイト楽曲『LOVEマシーン』が、今の僕たちに残してくれた大切なものをみなさんと共有すること。それが目的です。

この20世紀最後のザイナマイト楽曲を過去の遺産とするか、僕らへの贈り物とするか。それは私たち次第:

※この記事は全13章の予定です。加えて、今後、モーニング娘。さんに限らず、できるだけ多くのアーティストさんの歌詞を軸にしながら、時代を切り取って、皆さんと共有してみたいと思っています。

※続けられるかなあ~、もうすでに簡単なデータ解析はしていて、共有したいことが山のようにあるのですが、、、、、できる限り頑張ってみたいと思います~!2020年&ビヨンドを生きる皆さんに、何らかのヒントがあることを祈って、います!それでは~~~ Check it out!!!

0章.はじめに:なぜいま、LOVEマシーン!?

私は、広告代理店でデータリサーチやそれに基づくプランニングなどを行っています。メインはデジタル領域です。最近は、デジタル×マーケティングという領域に切り込んでいます。という中で、このコロナ禍、どんな情報を世の中が求めているか、というちょっと大きなテーマで、世の中の動きを眺めています。そのときに気づいたのは、音楽のパワーです。星野源さんが「うちで踊ろう」と歌ったこともニュースになりました。テレビでは、音楽特集なども行われています。このようなときに、人はどんな情報を求めるか、という答えの一つが音楽なのではないかと、ざっくりいうとそう感じたのです。

音楽=時代のニーズ:

また、音楽は、そもそも多いに時代性と関連しています。SMAPが『世界の一つだけの花』で示した「オンリーワン」という価値観は時代を作りました。2011年震災後は、多くのアーティストが想いをささげる曲を発表しました。このように、音楽・楽曲、特にJ-POPに切り込んでいくと、時代が求めている価値観などが隠れているはずだと思うのです。

音楽を歌詞で切り取りデータ解析:

しかし、私は音楽のプロではありません(幼いころにピアノを習っていた程度です)。けれど、一方で私は広告屋です。言葉の面からなら、深掘りできるかもしれない。さらに、簡単なテキストデータ解析を用いれば、音楽に切り込めるかもしれないと思ったのです。

そんなこんなで、私は過去のオリコンランキング上位の数百曲の歌詞をデータ解析したり、30組ほどのアーティストの歌詞をデータ解析したりしました。

データ解析の結果から一部をご紹介すると・・・

◇歌詞から見る、時代例:
・2000年の特徴は「君」と「優しい気持ち」「泣いて笑って強く生きる」
・2019年の特徴は「君と僕」「未来・世界とのつながり」 です。
◇各時代のカリスマが描いた歌詞から見る、時代例:
・「君」に一直線に切り込み「信じてる」と声をかけてくれる優しい安室奈美恵さん
・「僕達」で時代をトライブを牽引した浜崎あゆみさん
・「あたし」で自己をぶつけ共感を集める椎名林檎さん(≒君がなく、「僕」を語ったブルーハーツさん)
・「心や夢、愛」を繊細にとらえるミスチルさん
・森羅万象に君や僕を見出すファンタジー中島みゆきさん
・「君と僕」をテーマに告白しまくる大好き攻撃AKB48さん(≒松田聖子さんからフレッシュを引き算?)
・「君と僕ら、笑顔は強く・美しい」と歌ったSMAPさん
・21世紀の尾崎豊と言われるあいみょんさんの歌詞は君・僕・恋(≠冷たく悲しい街・心、生き続ける、解らないことだらけを歌った尾崎豊さん)
・「君」「僕」「未来」「世界」などまさに今時な歌詞を歌い上げつつ、甘酸っぱい恋を後押ししてくれるOfficial髭男dismさん などなど。

図1:各アーティストの人気曲10曲を形態素解析した結果(本日はあくまでも全体像だけご共有します。さらに手元では構造分解して解析していますが、本日は割愛):

図3

図4

図5

図6

見えてきた“異常な歌詞を歌うアーティスト”たち:

そんな中、どのアーティストさんも特性がある程度見えてきてすごいのですが、特にいくつか特異なアーティストが出てきました。それは、美空ひばりさんであり、サザンオールスターズさん、ドリカムさん、ユーミンさん、モーニング娘。さんといった方々です。異常値です。何かというと、他と全然出方が違う。「君」「僕」「私」といった主語が(歌詞)に無いのです。僕はこう思うよ、君はこうだよね、ではないのです。もっとどこか遠くから見た、時代を歌っているかのような、森羅万象を歌っているような、人の定めを歌っているような・・・

なるほどなるほど、と。すごいな~って思いました。時代が聴いた音楽、歌詞、アーティストには少なからずやはりヒントがありそうだと。自己と、時代と、テーマの掛け合わせだなあと思ったり、まさに広告やマーケティングと一緒だなと思ったり。

なぜモーニング娘。さんの『LOVEマシーン』なのか:

今回なぜモーニング娘。『LOVEマシーン』なのですが、明らかにこの楽曲が異様なのです。そして、2020年に生きる僕達へのギフト・ヒントが山のようにちりばめられていました。20世紀から僕達へ託されたギフトだと感じました。

図2:モーニング娘。さんの歌詞を形態素解析してワードクラウドへ(入口として紹介します。本題では、もう少し分解したり、個別の歌詞に入ったりします。)

図8

この曲は、全てのタイミングに狙いと仕掛けがある:

まず、モーニング娘。さんは、WOWが目立ちます。同じアイドルでも、AKB48さんとは違い、まず「君」「僕」がありません。まずこの時点で、何かが起きていたはずだと思いました

さらに、一つ一つの楽曲の歌詞を見ていくと、とてつもないです。WOW WOWやfuwafuwaとか言いながら、半端じゃないメッセージを仕込んでるんです。デコレーションしまくって、隠してるんですけど、実は本質的にすごい球をぶっ放してきてるんですね。なんじゃこりゃ、と。特に『LOVEマシーン』の歌詞は恐ろしいです、鳥肌立ちます。こんなの書ける人、、、いるんかいな?

加えて、です。この曲は、1999年というタイミングでリリースされています。時代との掛け合わせ、という意味でもおそろしいです。だって、大不況の中で、こんなことを歌おうと決めたわけです。結果として、空前の大ヒットを記録し、今でもカラオケで歌えば全員で大合唱できる曲・踊れる曲。。。どう考えてもおかしいじゃありませんか。

※さらに少し先に種明かしすると、このWOW WOWこそが、彼女たちのコアだということに結論に行き着きました。モーニング娘。=WOW WOW です。考えれば考えるほどそうなります。変なこと言ってますでしょうか?単にリズムを取らせるためのWOW WOWじゃないんですよね、これ。聴いているみんなが「そうだそうだ!」「そっちそっち!!!」って大きくうなずきながら、指をL字にしながら足踏みしながら、WOW WOWする。このWOW WOWを軸にすさまじいことになっています。詳しくは後で書きます。

さあ、ここに何があるかを探っていきたいと思います。そして、20世紀最後につんくさん、モーニング娘。さんが残してくれたこの遺産=ザイナマイト『LOVEマシーン』が21世紀・2020年の僕らに残してくれたものに光を当てたいと思います。

今回の記事は超長文になります。ですので、まず初めに、この記事で話そうとしていることの要点をお伝えしたいと思います。以下が、私がお話しする中身です。

LOVEマシーンのザイナマイトポイント【歌詞】
◇1章:君と僕から離れた、時代を歌っていることの恐ろしさ
◇2章:たたみかける定義定義定義。全力で希望至上主義なのに、定義しちゃってる恐ろしさ
◇3章:この曲のコアがWOW WOWであることの恐ろしさ(だよねだよね!に乗せるWOW WOW。そこに向けてフォーカスする凄まじいディレクション力。後続のアイドルも続いたWOWの魔力
◇4章:一緒に行こうぜ!ルフィを地でいく彼女たちの恐ろしさ

(以降は広告・マーケティングを絡めながらお話しできればと思います)

LOVEマシーンのザイナマイトポイント【作り】
◇5章:時は大不況時代。合わせること vs くみ取ること
◇6章:隠して、引き立たせる。対極のパーソナリティを押すという、超高次元なポジショニング!!!
◇7章:崩して、残す。ダサいを価値化した恐るべき戦略
◇8章:21世紀型の”情報体験”デザイン。乗り込ませ、プチリフレインさせ、キーコピーで狂わせ、自分に落として発狂

LOVEマシーンのザイナマイトポイント【チーム】
◇9章:つんくさんのクリエイティブディレクション
◇10章:個性の時代と個人の時代。女性の時代と女性がかっこいい時代

さいごに:2020年&ビヨンド、変化のときに・・・
◇11章:ぼくたちは、合わせるのではなく、恐れず価値を再定義しよう。
◇12章:時にぼくたちは、無邪気という英知に頼ってみよう。
◇13章:ぼくたちは、一緒に行こうよって声を掛け合ってみよう。

すみません、今日はこのあたりで失礼します。ここまでで3000字。次からはもう少しコンパクトに、(予定では)上記の流れで少しずつ書いていってみたいと思います。リアクションいただけると励みになります!どうぞよろしくお願いします!!!!

※モーニング娘。さんの曲をずーーーーっと聴きながら書いています。そのおかげで、すごく元気・前向きです。こういう存在がいてくれてよかった。ありがとうございます。


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