アンチにまとわりつかれた知人、そして驚きの結末
知人から、「アンチ」についての面白い話を聞きました。公益性が高いと思うので、ここで共有しておきたいと思います。
その知人は、とある分野での有名人です。Twitterやその他のSNSでもフォロワー多数。しかしながら最近まで、ある匿名アカウントによる執拗な攻撃に悩まされていました。
しかし、知人はそこで前向きな考えを採用します。せっかく自分にもアンチがついたのだから、これを「コミュニケーションの事例」として研究対象にしてみたいと。
その知人は大学院で心理学を修めたこともあり、心理学的なアプローチも含めて研究してみることにしました。
そのアンチ(X氏とします)を泳がせつつ、自分に関する批判・誹謗中傷の記録を開始したのです。
当初は自分への悪口に正面から向き合うのがストレスだったそうですが、やってるうちに、相手側の人格や心理が見えてきて楽しくなってきたとのこと。
昔から、心が強いと評判の知人です。敵に回すととても怖いタイプですね...
すると、興味深い事象が分かってきたということでした。
まず、そのアンチが執拗に攻撃してくるのは「優越コンプレックス」によるものに見える、ということ。
優越コンプレックスとは、自分を、実際よりも大きく見せたいという心理です。本当は自分に対する劣等感が強いのですが、その劣等感を払拭するためにそのような行動を取ります。
それは、X氏のプロフィールからも読み取れます。匿名でありつつも、かつて有名企業にいたとか、現在は「複数社を経営」しているとか、かなり華々しくアピールしています。そして、それがものすごくウソっぽい。
(実際、後述するように、これらがウソの経歴だったことがバレるのですが... )
X氏は何かにつけて「お前よりオレのほうが正しい」「世の中を分かっている」的なマウンティングを知人に仕掛けてくるのですが、それは、裏返せば自分に対する自信のなさ、不安を払拭するためという可能性が高い。悲しいですよね。
そして面白いのは、Xの矛盾した言動です。
知人を攻撃する要素に、「要はインフルエンサーになりたいんだろう?」というような内容がとても多かったようです。「エセインフルエンサー」「自称インフルエンサー」などという表現を使って、えらくそのことに固執して攻撃してくる。
そしてXの攻撃が激しくなってくるにつれて、Xへの追随者が出現します。彼らは「Xさんって怖いもの知らずですごいですね」とか「この界隈でも有名になってきましたね」などと持ち上げます。
すると… Xはとても嬉しそうに反応するそうです。「いやいや、まだまだですよ〜。でも、自分にも影響力が出てきたので相手もビビってるよねw」とか。
その反応からは、本当は自分こそが「インフルエンサー」になりたかったんだという心理が透けて見えます。これ、めちゃくちゃダサいよね.. と、知人は呆れてしまったということです。まさに、見ているこっちが恥ずかしくなるような挙動です。
プライドはエべレストくらい高いけれども、自分のリアルな人生はそれにまったく追いつかない。だから妬ましい他者を攻撃し、少し溜飲を下げる。自分で自分を守り、脆いプライドを保つ。これぞ、アンチの典型ともいえる所作なのかもしれません。
▶ その後の顛末、そして結末
SNSでのアンチの行動の特徴は、「自分が傷つかない」立場にいることを死守することです。
だから匿名で批判します。匿名であり続けるかぎり、自分へのダメージは心配する必要はありません。かつ、過去の経歴を盛ったりして、「オレはすごいんだぞ」と見せようとする。
また、「エアリプ」という手法も常套手段です。相手を名指しせず、ぼかしたり抽象化して攻撃します。後からなんとでも言い逃れできるようにです。それも、分かる人には分かるという姑息なバランスで仕掛けてきます。
また、アンチは「相手からの反応」に異常に喜びます。
実験という意味で、知人は、X氏に対して少し反論してみたそうです。
そのときのXの異常な喜びよう…「インフルエンサーのくせにオレに反応するのか! やっぱり気にしてたんだな。 オレの意見がずっと気になってたんだな。そら見ろ!」とか。なのに、「お前のことじゃないよ。自意識過剰?笑」などと、エアリプを盾にして逃げる。
これが、アンチの典型的な行動パターンです。「相手してもらって、すごく嬉しい」のです。現実世界ではまともに戦えないけども、安全地帯から攻撃するとまるで相手と「対等」のようにもふるまえる。
これって面白くて、まさに「ファンとアンチは紙一重」なんですよね。本音でいうと、攻撃する相手のことが気になって仕方がないのです。だから、ちょっとでも相手してもらうともう狂喜乱舞する。これはもう「好き」という態度に近いですよね。正直、めちゃくちゃ気持ち悪いですが…
本当は、相手に「自分のことを認めて欲しい」と願っているのかもしれません。なんという倒錯した心理。だからいつもちょっかいを出してしまう。人間って、本当に面白いですよね。
そして本件、その後どうなったのか?
知人は、証拠も十分にそろったので、「発信者情報の開示請求をします」と宣言しました。
すると慌てたのがX氏。どうやら、「エアリプ」だと言い逃れできると思いこんでいたようです。しかし実際は、前後の文脈により対象が認められた場合は、誹謗中傷や名誉毀損による開示請求は通ります。
そして、それを知ったX氏から、焦りに焦ったお詫びのDMが知人に届いたそうです。開示請求のアクションをする前に、です。
驚いたことに、X氏は、知人とリアルに関係があった人物だそうです。同じ業界の人間。もちろん、プロフの経歴は全部ウソです。
そして知人いわく、「相手が知り合いだったのには驚いたけど、人物像としては驚かなかった」ということです。
自分がプロファイリングしたイメージとぴったり。いつも目立たず、友達も少なく、世間に文句ばかり言ってるようなしょうもない奴だったよ、とのことでした。人物像の推測、みごとに当たっていたということです。
知人としては、さて、この先いったいどう処置したものか ... という状況です。大変ですよね。
まさに「ご苦労さまです」と言いたくなるような話でした。
幸いにして僕はいま、とても平和なSNSライフを送ることができています。誹謗中傷などもなく、皆さんとの貴重な交流により、本当に得られるものばかりです。
しかしながら今回の知人の話は、いずれまた自分にもそういう災難があったら、という意味でとても参考になるものでした。
まあ、人間って本当に面白い。そういう締めくくりになるでしょうか。そうやって締めくくるしかないような気もします。
ぜひ、前向きで大事なことにこそ、貴重な人生の時間を使いたいものですよね。
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Voicyで、この内容についてさらに掘り下げました。よろしければぜひお聞きください
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