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いつでも 「別の選択肢」を持っている人は強い

「この道ひとすじ」というのは、すばらしいことだと思います。しかし一方で、ものすごくもろい状態です。時代がそうさせています。「他の選択肢がない」という状況は、自分を危ない事態に追い込むことがあるでしょう。一昔前とは、ずいぶん変わりました。

たとえばこのAI時代においては、自分の仕事の価値がいきなりなくなるという可能性が0ではありません。「自分には関係ないや」と安心しているその領域にも、いずれリアルに人工知能の波が押し寄せてくるかもしれないのです。


他に選択肢がない、ということは、すなわち「逃げられない」ということを意味します。何か大きなピンチに見舞われた時、あっという間に絶体絶命になってしまうかもしれません。

一方で、他に選べる道を持っておくということは、自分自身の「交渉力」を高めるということでもあります。厳しい交渉をしなければならなくなった局面において、他のオプションがあると思い切った勝負に出ることができるからです。

逆に、他に選べる道がないと、どうしても弱気にならざるを得ません。相手に足元を見られてしまい、大きく譲歩せざるを得ないからです。いつでも見切れる、逃げられる、他を選べる状況をキープしておくというのは、自分の立場を強めることに他なりません。


▶自分のキャリアについても「選択肢」を確保しておく


自分の仕事、職業についても同じことがいえます。

これからの世の中では、キャリアという観点で一番脆弱な立場になるのは「新卒から長く一つの会社にいて、かつ、他に選択肢のない人」になるかもしれません。

これは、ものすごく象徴的な現象だと思っています。つい数十年前までは、「大企業に一生勤めること」が最も安定していると思われるキャリアでした。しかしながら、もはやこの前提は大きく崩れてしまいました。概念が真逆になってしまったのです。


一つの会社に「ぶらさがってしまっている」ような状態だと、他に選択肢がないということになります。だからいきなりのリストラとか、業界の大きな変化があった場合にも、満足な「交渉」や「選択」ができません。それ以外に自分が選べる道がないからです。

だから、結果としていま所属している組織の言いなりにならざるを得ないということになります。これは、ものすごく脆弱な状況にあるといえるでしょう。


逆に、柔軟なキャリアを持っていたり、他に転職できそうなメドがあったり、複業をやっていたり、広い「人とのつながり」を持っていると、まずは所属組織と「交渉」できる可能性が高まります。もし交渉がうまくいかない場合においても、他の道を選ぶことができるからです。

このように、「キャリアの一本足打法」にはならず、自分なりのポートフォリオを維持しておくことこそが、自分自身の人生のためにはとても重要です。

資産運用でも同じはずです。たった一つの何かに資産を全て預けておくというのはとてもリスクが高い状況ですが、キャリアにおいては、無自覚に多くの人がそうしてしまっているのではないでしょうか。


キャリアにおいても適切なポートフォリオを維持しているということは、「人生の選択肢」を多く持っている、ということになります。


つねに、「自分自身で道が選べる」立場にあることが大切です。そうでなければ、「人に、強制的に選ばされる」状況になるかもしれません。それは、とても脆弱な人生を歩むことにつながってしまいます。

選択肢は、自分の責任において、いつも用意しておくべき、だと思っています。


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Voicyで、この内容についてさらに掘り下げました。よろしければぜひお聞きください!
https://voicy.jp/channel/3399/480866

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