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イケてない冷笑主義者たちに負けるな

僕が最初に起業したとき、とある大学の教授から「この技術は、まったく評価できないね」と言い放たれました。もしそこで折れていたら終わっていたのですが、その後の奮起もあり、事業を成長させることができました。

もちろん、起業当初の技術(Webサイト上における求人情報のクローリング)にはまだ未熟な点もあったと思います。でも技術的に不足している部分については、人間の手で補いさえすれば、すでに十分にビジネス展開も可能なレベルでした。実際に、その後まもなくのローンチにも成功しました。

その教授は、「完成された技術かどうか」にしか興味が無かったようです。技術的に未熟なのであればまったく意味がないではないか、と。しかしそれは、そもそも「起業の評価」という意味では、完全にズレた見地だったように思います。


このような「新しい可能性への全否定」や「冷笑」へ対抗することは、ものすごく重要なことだと思うのです。新規事業を立ち上げる人とか、アイデアを出す人とか、起業する人とか、そういう「時代を切り拓く人たち」にとっては特に。

同時に、自分が新しい技術や可能性に出会ったとき、それらを正しく評価しようとする姿勢もまた極めて大切だと思います。


先日、以下のようなツイートをしました。賛同するリプや引用リツイートも多数いただきました。

https://twitter.com/Jn_Matsumoto/status/1621777060862754818?s=20&t=x-rR6UE1FWA0FsVIBgjE_Q



こういう冷笑系の人々、いますよね。「オレはいろいろ知ってる」とか「こんなレベルのものが話題なの??」とか、とにかくいつもすぐにマウンティングしてきて困ったものです。

新しい可能性を正しく評価できずに冷笑で終わらせてしまうのは、すでに自分の中の好奇心が失われつつある兆候なのかもしれません。悲しいですが、あとは老害まっしぐらというところでしょうか。


「いますぐ使えるかどうか」なんて関係ない


新しい技術や可能性について冷笑でしか反応できない人たちに共通するのは、「これ、ぜんぜん使えないよね」と、なぜかすぐに応用レベルでの価値を要求してしまうことです。これは、未来への想像力が欠如しているからなのかもしれません。

新しい技術が「使えるもの」になった時点で、事業やビジネスという観点ではもう遅いんですよね。

ライト兄弟のノースカロライナでの初飛行は1903年で、12秒間、37mの飛行だったそうです。歴史的な偉業ですが、当時は、懐疑的な意見や冷笑を浴びせた人も少なくなかったということです。「そんな距離を飛べたとして、一体何になるのか?」と。

その後の航空技術の急速な発展を考えれば、いかに冷笑主義者たちの視座が低く、浅はかだったかということがよく分かります。歴史は、こうやって繰り返していくのでしょう。



ChatGPTは、一般公開からわずか2か月後の2023年1月に月間アクティブユーザー数1億人を達成したとのこと。「史上最も急成長を遂げた消費者向けアプリケーション」だそうです。

もうこれ、アーリーアダプターどころか、完全にマジョリティに広がっているということです。画像生成AIのStable Diffusionに関しても、リリース当初は「使えない」という声も多く聞かれました。しかし、そこから間もない段階で様々な応用が試みられ、すでに「絵」の世界に現実的かつ多大な影響を及ぼしています。恐ろしいまでのスピードです。


ポイントは、「いますぐ使えるかどうかをジャッジしてやる」という姿勢ではなく、自分ならこの技術を未来にどう活用できるか、と考えることのはずです。さらには、「新技術が普及した後の世界はどうなるだろう」と自分なりに予想することです。それこそが、人間がやるべき仕事でしょう。

自分がなにか新しいアイデアを考案した側になったとき、決して冷笑主義に負けてはならないと思います。「ああ、この人は、時代に付いていけないんだろうな、可哀そうだな」くらいに思っておくのがよいでしょう。僕はそうしてきました。

想像力の欠如した人々の声に潰されず、自分の道を信じて進み、新しい価値を作っていくこと。それこそが、本当に大切な営みなのですから。


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