コミュニティが「キャリアの鍵」になる時代
キャリアは、仕事の中で作られる。そしてそれは会社の中で行われること。そういう考えはまだ根強いのではないでしょうか。しかしながら、少なくとも僕の周りでは状況は変わりつつあります。会社の「外」こそが重要です。コミュニティが、個人のキャリア形成における必要不可欠な要素になりつつあるのです。
いまや、本当に多種多様なコミュニティがあります。リアルな集まりやイベントもそうですし、SNSなどのネットコミュニティも数え切れないほど存在します。
僕も、ビジネスパーソンがメインのリアルイベントやSNSコミュニティに参加したり主催したりしますが、本当に、そのつながりの中においていろいろなキャリアイベントが発生しているのを目にすることが増えました。
会社同士の取引も、コミュニティ起点でスタートすることも増えました。たとえばロゴ制作やWeb制作などのデザインワークは、SNS・各種イベントなどで知り合った制作会社やクリエイターに依頼するというケースが普通になっているようにも思います。
副業も、コミュニティや知り合い経由でのマッチングが多い分野です。副業専門のマッチングサービスなどもありますが、「元から知っている人」に安心して仕事を依頼できるという価値は非常に大きいことが分かります。
副業にとどまらず、コミュニティ経由の転職も非常に増えています。僕も長らく人材業界におりますが、知らない会社に応募 → 多数の中から選考という通常のルートではない、「あなたにウチに来てほしい」という転職こそ、本当に理想の形だといつも思っています。
多様性が重視される時代において、組織の中においても多様性を確保しようとする動きは増えています。しかしながら、一つの組織内よりも、コミュニティの方にこそ圧倒的に多様性があることは当然です。人の数も、情報量もケタが違います。
会社内の情報だけに埋もれていては、様々な世の中のトレンドを知ることは難しくなります。仕事の専門性が高まれば高まるほど、その専門分野においては最先端を走っていても、他のことがらには疎くなるというジレンマが発生します。
新聞、ニュースなどのソースからは世の中の大まかな流れや「2次情報」は得られますが、詳しい事情までビビッドには伝わってきません。
みなさんにも経験があると思います。ニュースというコンテンツにまとめられた情報と、自分のつながりやフォロワーさんから直接聞く話では、圧倒的に迫力やリアリティに差がある、ということを。
▶自分のキャリアを育てるなら、外での関わりを増やすこと
仕事「だけ」やっていると、自分に対しての(社会的な意味での)メタ認知が難しくなります。普段の仕事から得られるのは、会社からの「評価」のみです。一生、絶対にこの会社で働く、と決意しているのなら良いかもしれませんが、多くの人はそうではないはずです。また、いずれ定年もやってきます。
自分の本当の価値や、将来へのポテンシャルを知るためには、社外で活動してみるしかありません。だから、自分からいろいろなコミュニティに飛び込んでみることが大切です。慣れてきたら、自分でコミュニティを作ってももちろん構わないのです。
コミュニティは、一つだけに決める必要もありません。大、小、さまざまなものがあります。濃い交流をするところもあれば、ゆるいつながりを維持しているコミュニティもあります。
まずは、いろいろ参加してみればいいと思います。SNS活動もコミュニティ参加の一種です。コミュニティで活動しているうちに、自然と自分の役割も見つかります。(言える範囲での)自分の仕事の知見や業界の情報を提供するだけでも立派な貢献です。それが、他の誰かのキャリア形成の役に立つ可能性もあるのですから。
こうやって、人も、情報も、社会の中で循環していくものです。その「良い循環」に乗ることのできる人が、これからはより成功するでしょう。それが、コミュニティに属し、コミュニティをベースとしたキャリアアップを実現するということです。
コミュニティへの関わりは、いつからでもスタートできます。まだできてないと感じている人は、まずは一歩、踏み出してみることです。その小さい勇気こそが、自分自身のキャリアを理想的なものに近づけることになるでしょう。
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