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そこそこ借金して「俺が考える最強のタスク管理・時間管理サービス」作った。どうか使ってみてほしい

私の愛しいアップルパイへ

8月16日(金)、このTCP/IP網の片隅に新規サービスを産み落としました。「TaskChute Cloud 2」っていいます。

頑張って作ったトップページ

去年の8月から本格的に作り始めて、1年間でようやく形になりました。これこそ"俺が考える最強のタスク管理・時間管理サービス"って感じです。

正直タスク管理サービスって有名どころは出尽くしてる感じですし、「いまさらー?」って感じだと思います。この手のサービスは西海岸からいくつも出てますし。

でも、今までの発想のタスク管理サービスって使いづらくないですか?もう実際の仕事に通用しなくないですか?って気持ちもあって、ちょっと違ったアプローチのサービスをガチで作ってみました。

そこそこ借金して1年かけて作りました

小学生時代からの友人と作った役員2人だけの極東の極小の会社なんですけど、コロナとか異常な円安とかの影響もあって経営がたいへんになってきました。

そこで遡ること1年前、「もうこれしかない!」みたいなノリで説得して俺が考える最強のタスク管理・時間管理サービスを作り始めました。といっても予算がないので二人で生まれてはじめて借金しました。

僕たちも作りはじめて気づいたんですけど、極東の極小の会社なんで、自社プロダクトを作るって決めて作り始めて、それにお金を投入し始めたらもう後に引けないんですよね。作りきれなかったら借金が残るだけなんで、作り切るしかない。

ちなみに、はじめて採用というのもやってみまして、そこそこ有名な大学を出た新卒のサーバエンジニアを雇ったら数ヵ月後に生成AI大先生作の中身ハリボテプログラムを納品されて、お金を溶かしたりしました。(彼に払ったお金は数百万円、このハリボテを作り直すのにまた数百万円、あっという間にウンビャクマン!)

心が折れかけたんですけど、共同創業者の友人と昔から一緒にやってるベテランエンジニアと協力して、ここまで来たのだしどうにか形にしようということでヒィヒィ言いながらコードを書きまくりました。

まぁそんなこんなで紆余曲折あって4ヵ月でできると持ってたものが1年かかってようやく形になりました。ほんとギリギリでした。いろいろな意味で。

で、この1年こんなにろいろ(お金とか時間とかエネルギーとか)注ぎ込んでみたものの、いざリリースしてみたら「使う人いんのかな?」とか不安になってます。

先月とか良い歳して給料nullでしたし、さすがにそろそろ妻の視線もこわいので、何の因果かこれを読んでしまったあなたにせめて一度使ってみてほしいなって思って筆を取りました。

今目の前のことをやって、ログに残して、ルーチン化するサービス

前置きが長くなっちゃったんですけど、じゃあどんなサービスなの?って話をそろそろしようと思います。「今目の前のことをやって、ログに残して、ルーチン化するサービス」みたいなサービスです。ちょっと抽象化すると「現在にフォーカスすることから、未来へつなげていく」みたいなサービスです。

タスクを登録するページは今日1日分。そこにいきなり「今からやること」を書きます。すべてのタスクを書き出したりはしません。1日分書き出す必要もなくって、まずは「今やること」を書きます。

今日のタスクリスト。タスクは1日単位で管理

タスクを実行したらスタートボタンを押して、終わったらストップボタンを押します。実績がログとして残ります。タスクにチェックを入れて消し込んでいく代わりに、ログを残すのが特徴です。

実行したタスクはログを残す

実行中にひらめいたアイデアや考えたことなどのメモを描きたかったらサイドピークにマークダウン形式で書けるようになってます。

そのタスクに関するメモをマークダウンで書ける。記事の執筆だったら下書きとかそのまま書ける

ログが残ったら、そこからルーチンを作っていきます。実際にやったことからルーチンを組み立て、習慣の力をうまく使っていくという流れです。

ログをルーチン化して明日へバトンを渡す

次の日からはルーチンが自動的に生成されます。そこにまた「今からやること」を書いていって、少しずつ気持ちの良い1日の流れが反映されていきます。

明日以降、ログと同じ時間帯をルーチンとして"予約"しておく。頻度はもちろん調整可

こんな感じで、今目の前にある「やること」をやって、ログに残して、ルーチン化。これを毎日繰り返すことで、気づいたら予想以上のことができるようになってたって感じのサービスです。

僕が実際に使っている画面です

今までのタスク管理サービスはゴールからやることを決めるトップダウン

最初に「今までの発想のタスク管理サービスって使いづらくないですか?もう実際の仕事に通用しなくないですか?」って偉そうに言ったんですけど、何が古いって今までのタスク管理サービスってトップダウンなんですよね。

ゴールを描いて、計画をたて、やること洗い出して、優先度決めて、今日やることを決めて、ネクストアクションに取り組む、みたいな。ゴールが先に分かる、もしくは無理やり決めることが前提で、そこから逆算する方法なんですよね。

ゴールが先にわかる、決められる優秀な人ならうまくいくかもしれないんですけど、僕みたいな凡人にはムリ。

これってたとえば、将棋で事前に指し手を全部決めてリスト化しておいて、そのとおりに手を打ったら勝てるかって話なんですよ。実際には相手の手をよく見てからその都度ベストな一手を指さないと勝てない。事前に指し手を全部決めておくなんて労力の無駄だし、むしろ事前に考えた手に発想が引っ張られて負ける確率上がりそう。たぶん。

いうまでもなく現実は将棋よりも複雑で、だから事前に指し手を決めたって無駄だし、決めたところでそのとおりに行くことは絶対ない。むしろ視野が狭くなって失敗する確率が上がっちゃう。たぶん。

相手の手に応じてその場その場で最適な一手を都度指すのが将棋。事前に指し手を洗い出しておいて順番を決めたところで勝てない

今までのタスク管理ってとにかく「やること全部洗い出しましょう」から入る。これって指し手を先に全部決めておきましょうってやり方ですよね。

やることの抜け漏れがなくなるし、できることも増えるし、ハードルも下がって実行しやすいって解説されてるんですけど、そうですかね?そううまくいかないと思います。僕が仕事できないだけかもしれないんですが、このやり方で全然うまくいったことない。

これでうまくいかないと「洗い出しが足りなかった」「最新に更新するのを忘れていた」「もっと細かく細分化しとくべきだった」「もっと広い範囲で管理しないと」みたいに「管理!」「管理!!」「管理!!!」って感じで管理沼にはまり込んじゃう。

将棋の1ゲームだけならまだしも、これを仕事全体、人生全体に適用しようって話になったらモウ無理、マジ無理、絶対ムリ。

それでうまくいってれば別にいいんですけど、こんな未来が予測不能な現代では、うまくいくことはむしろまれ。でもみんな未来のことばっか考えさせられてる。

これが「今までの発想のタスク管理は古いし、実際に機能してない」って僕が思う理由です。タスク管理とかでも「マインドフルネスガー」とか「イマココガー」ってよくいわれるんですけど、実態は全然そうなってない。

もうみんなそのことに気づいてると思う。トップダウンのやり方って一見すると論理的なんですけど、現実に即してないんですよね。だからなかなかうまくいかない。

じゃあ僕はプログラムがかけるんだし現実に即した物を作ろうって意気込んで、このサービスを作りました。

最大でも今日1日にフォーカスする

そういうわけで、このサービスは「最大でも今日1日」にフォーカスします。1日は最小じゃなくて、最大です。

1日のタスクが大小問わず順番に並ぶ

だから、タスクリストは今日1日分がリストで表示されます。ちなみにカレンダー形式でも表示できます。

カレンダーだと明日以降のルーチンも一望できる
過去のカレンダーを見ればログも一望できる

最小は「今目の前にあること」、最大は「今日やること」。なぜ今目の前のことだけじゃなくって、「今日1日」も扱うかというと、1日は習慣の基本的な単位だし、現実的な業務を考えた時に1日って単位は無視できない。

たとえば、7:30には家を出ないとなーとか、13:00までにお昼ご飯食べ終えないといけないよなーとか、15:00からの会議に資料間に合わせないとなーーとか、最低でも19:00には仕事終えたいよなーとか、関係者のことを考え出したらいろいろある。

こういうこと全部無視しちゃったら実務に影響が出る。こういうことを無視して「今目の前のこと」「イマココ」って頑張っても、気になっちゃって結局は目の前のことに集中できなくなる。だから今日1日の現実的なプランは見えるようになってます。

今日のタスクとそれぞれの見積時間を入れておくと、今日の終了予定時刻が分かります。今日残業になるかどうかが分かるわけですね。しかも、ログから作ったルーチンが増えてくると今日の終了予定がかなり正確にわかるようになります。

すべてのタスクが見積りどおりに終わった場合の今日の終了予定がヘッダーに表示される

タスクに予定時間を入れておくと、このままいったらその時間に遅れそうかどうかが分かります。

リストの右端に遅延見込を表示。このままでは15時からの会議に7分遅れそうなことがわかる

1日といっても24時間は管理対象として結構長いので、1日を「午前」「午後」「夕方」などのセクションで区切れます。セクションごとに無理がなければ1日通して無理がないよねって考え方です。

1日をセクションで区切ることで、1日の見通しが把握しやすくなる

こんな感じで今やることを積み重ねていって未来につなげていくので、僕たちは「逆算」の反対の意味で「順算」と呼んでたりします。

26年の歴史がある国産のメソッド「タスクシュート」が土台

タスクシュートのメカニズムを表す「タスクシュート・サイクル」

最初に"俺が考える最強のタスク管理・時間管理サービス"って謳っちゃったんですけど、こういう考え方自体は僕が考えたんじゃなくって「タスクシュート」っていう考え方を採用してます。

大橋悦夫さんって方が考案されたメソッドで、もう26年くらいの歴史があります。僕も13年くらい実践してるんですけど、僕が知ってる中で一番よくできてるタスク管理、時間管理メソッドです。もちろん本人に公認をもらって作りました。

実のところタスク管理の中で時間の使い方まで踏み込んでるメソッドってほとんどないんですよね。というか、時間管理メソッドというもの自体がほとんどない。

大体のタスク管理は何をやる必要があって、優先度がどうで、次に何をやるかばかり考えてる。次に何をやるかが明確になってれば、あとはもうできるよね?ってわけです。

でも、どんなことでも必ず時間を使うわけですから、本当は時間の使い方まで踏み込まないとうまく機能しない。特に現代みたいな「時間の奪い合い」みたいな環境では。でも、今までのタスク管理ってせいぜい見積時間を決めましょうとか、期限を決めましょうくらい。しかもログが残らないので、当て推量で決めるしかない。

いつどの順番で、どの流れで、どのくらいの時間帯にやるかって話が欠落してる。まぁこういうことはトップダウンの方法では分からないからしょうがないんですけど。

なのでこのサービスは「タスクシュート」の考え方を採用してます。というか「TaskChute Cloud 2」って名前のとおり、タスクシュートをクラウド上で実践できるようにしたサービスです。

ちなみにタスクシュートの「シュート」(Chute)ってパラシュートのシュートで、気持ちよく滑り降りるみたいな意味が込められてます。このメソッドに従ったら滑り台みたいに1日を気持ちよく滑れるみたいな感じです。

やってみる→記録をとる→明日も繰り返す→気持ちよく1日が終わる!

無料プランもあるので「TaskChute Cloud 2」使ってみてください!

スマホ表示も対応してて、こんな感じです

今って仕事もプライベートもやること、やりたいこと、やるべきことで溢れてますよね。仕事とプライベートの境目はどんどん曖昧になってるし、企業は「時間の奪い合い」で切磋琢磨してるし。。

金融系のシステム会社を辞めて独立してから12年が経ったんですけど、なんだかんだでずっと「タスク管理」とか「時間管理」系の仕事をやってきました。

その中で「今日も何もできなかったなぁ」って敗北感とともに1日を終える人がほんと多いってことがよく分かったんですね。しかも、話を聞いてみると実際には1日中ゴロゴロしてたなんてことはなくって、結構いろいろなことをやってる。

今年の初めに「先送り0(ゼロ)―「今日もできなかった」から抜け出す[1日3分!]最強時間術」(技術評論社)」って本も書いたんですけど「今日やったこと」って案外忘れやすくって、その代わり「先送り」にしてることって簡単に思い出せるんですよね。思い出せるというか、見つけられる。

だから、今までのタスク管理みたいなことを真面目にやってる人ほどたいへんだったりします。今までのタスク管理って、本質的に「残タスク管理」だからです。はやく残タスクを終わらせて収穫を得ようって考え方です。どうしても終わった後の収穫ばかりに意識が向くので、今やってることの価値が相対的に下がっちゃう。

でも今の仕事とかプロジェクトって昔ほど終わりが明確じゃない。しかもこれが仕事全体、人生全体にわたって行われていると、すんごいたいへんです。

1日の終わりに残タスク(=まだできてないこと)を思い出しては「今日も何もできなかった」って自分を責めちゃう。自分を責めちゃうから、明日はもっと体が重くなる。これじゃあつらいですよね。これを何日も何年も続けてたら、いつかは立ち上がれなくなっちゃうと思います。

そうじゃなくって「まずは今目の前にあること」に集中してみませんか?その連続体の中で、当初は思ってもみなかったことが形になっていくことを楽しんでみませんか?

時間の奪い合いをしてる現代においては「集中力」がいちばんの贅沢です。そんな贅沢を味わって欲しい、それをサポートできるようなサービスを作りたい。そう思って作ったのが「TaskChute Cloud 2」です。

いろいろ言いたいこと書いちゃったんですけど、とりあえず無料プランもあるので「TaskChute Cloud 2」使ってみてください!日々タスクシュートをやるだけなら無料プランでも十分なように設計しました。

「これ良いな」って思ったらすべての機能が制限なく使えるプロプランもあるので、そっちも検討してみてください!

なんでこんなに必死かというと、今月も僕が給料Nullになるかどうかがこのサービスにかかっているからです!何卒よろしくお願いしますッ!!!

共同創業者の柬理(カンリ)君が頑張って作ったトップページからアクセスッ!

【追伸】これからもTaskChute Cloud 2について定期的にタスクシュート実践者のみんなと書いてるこのマガジンに連載していきたいなと思っているので、続きを読みたいと思ったらマガジンをフォローしてみてください!

貴下の従順なる下僕 松崎より

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