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ハラスメントを考える しあわせな社会のための問題提起


「コントロールできない」が加害者を生む

人間にとって、
ものごとをコントロールするとか、
主体であるとか、
そういう感覚はとても重要だと思います。

人間の
「自分の思い通りにコントロールしたい」
という欲求はすごく強力です。

逆に言うと、
自分がコントロールされることに
強く反発します。


さて、
世の中には
パワハラ、
モラハラ、
いじめ、
DV、
虐待、、、
そんな問題が多くあります。

なぜ、
そんな問題を引き起こす
“加害者”が生まれるのか?

僕は、
“コントロール感”
が原因の一つだと考えています。



わずかなコントロール感にすがる加害者

加害者は、
劣等感や
自信のなさを抱えているのだと思います。

社会では
思い通りにコントロールできないことが多いです。
会社や人間関係などにうまく適応できないと、
さらにコントロールできることが少なくなります。

適応するのが下手な人は、
会社や人に使われたり、
コントロールされる立場になりがちです。


そうすると、
「コントロールしたいのにできない」
「コントロールされてしまう」

そんな怒りや苦しみや劣等感を抱きます。

やがて、
その不満のはけ口として、
自分より弱い立場の人や、
反撃されにくい人などを見つけて、
思い通りにコントロールしようとします。


または、
社会での(カッコ付き)地位の高さから
勘違をしてしまうこともあります。

「自分はものごとをコントロールできる」
つまり、有能であるとか、
偉いとか、
そんな感覚が勘違いを生みます。

なんでも自分の思い通りに
コントロールできるはずなのに、
思い通りにならない存在に対して、
怒りや不快感を抱き、
むりやり従わせコントロールしようと
ちからを使います。

そんな人たちが加害者です。


加害者は、
けっして被害者を逃しません。
被害者を手放してしまうと、
わずかなコントロール感を手放すことになるからです。

被害者がいなくなると加害者は、
コントロールできるものがなくなり、
むしろコントロールされてばかりの
みじめな存在になってしまうので

自分より弱くコントロールできる存在を
けっして見逃しません。



社会が加害者を生む

なぜこんな話をするのかというと、
加害者を生み出すのは
社会の問題でもあると思うからです。

けっして加害は許されません。
擁護もできません。

しかし、
もともとコントロールするのが苦手な人、
仕事ができないとか、
勉強が苦手とか、
人間関係をうまく築けないとか、
適応や協調に苦労する、
そんな人を
できないダメな奴と責める社会が
加害者を生み出す要因にもなっている
と思うのです。


社会の問題を考えるときに
ぶち当たる大問題があります。

『人は変えられない、
 変えられるのは自分だけ』

という問題です。

社会の問題を考えると、

人はどうせ変えられないから、
社会も変えられないというニヒリズムか、

人は変わらないのに、
自分ばかり変わらなければならない理不尽、

そんな大問題にぶち当たります。


そう考えると、
しあわせな社会を生きたいなら
理不尽ながらも
自分が変わるしかない
のだと思います。



コントロールを手放す

どう変わるのか?

それは問題の原因である
コントロール感を手放すことです。

「自分の思い通りになって欲しい」
というコントロールしたい欲望を手放すのです。

「思えば叶う」
の逆のようですが、

僕の実感としては、
コントロールを手放したほうが、
コントロールできないことに挑戦ができて、
成長につながります。

「思い通りにいかない」を受け入れたほうが、
自分の成長につながり、
かえってコントロールできることが多くなるのです。


逆に
「思い通りにいかない」を受け入ないと、
「思い通りにいくこと」ばかりするようになり、
かえってコントロールできることが少なくなります。

そのわずかに残った
少ないコントロールできることにすがると、
ハラスメントにつながってしまいます。


なので、
コントロールしたい欲求は
手放したほうがいいと思います。
「思い通りにいかない」を受け入れるのです。



しあわせな社会のために

人間関係の基本は信頼関係です。

信頼するとは、
相手にわが身をゆだねることです。

相手を
思い通りにコントロールすることは、
信頼の反対です。

信頼は、
「思い通りにいかない」を受け入れ、
わが身を相手にゆだねることから始まります。

その信頼関係から
しあわせな社会が生まれます。

そのためにも、
”コントロールを手放して、
「思い通りにいかない」を受け入れる”
から始めるのはどうでしょうか?



ちょっと長くなりましたが、
読んで頂いてありがとうございます。

反論もあるかもしれませんが、
僕からのちょっとした問題提起でした。


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