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会社は「学び屋」でないが、「学べる場」ではある

4月にwantedlyとかnoteで新卒社員の記事がたくさん出て読んでいます。その中でよくある質問が「なぜこの会社を選んだのですか?」が100%と言っていいほど入っています。会社として魅力を伝えることができるところは、この質問から始められるので、テンプレートとしてよく見られますね。

でも、

「いろいろなことが学べるから」
「学んだことを生かしていきたい」

とか自己成長をしようとしている意識が高そうなことが書いてあります。嘘か本当かは知りませんが、僕が知っている限りそれは嘘なことが多い気がします。表面上だけの上っ面な言葉が並べられているのです。

ああ、この記事尖ってんな…いいや…と思ったあなた。
こう思う理由をここから書いていきますので、一回最後まで読んでみてください。就活で何かしらのお役に立てばと思います。


会社は営利組織であり、あなたの自己満足の場所ではない

あなたの「学び屋」ではない

就活生はよく「この会社ならいろんなことが学べる」と言いますが、会社は学びの場所ではありません。会社は利益を追求するために存在しており、あなたの教育コストを抑えたいと思っています。中途採用のほうが効率が良いため、新卒採用をしている理由は考える必要があります。新卒は使い物にならず、自ら積極的に学ぶことが大切です。会社は学ぶ場所ではなく、お金を稼ぐ場所です。もし学びたいなら、お金を払って学ぶことも選択肢のひとつです。また、働かずに自分で学ぶこともできます。日本では食べていくことができるため、自分自身に投資することを考えてみるべきでしょう。

会社=学び屋と捉えているのであれば、認識を改めましょう。学校ではないんです。では、会社とはなんでしょうか。

会社とは何か?

会社とは、商業的または工業的な事業に従事し、それを運営するために、個人のグループによって形成された法人である。会社は、管轄の会社法に従って、税務上および財務上の責任を果たすために様々な方法で組織される。

https://www.investopedia.com/terms/c/company.asp

何を言っているのかわからない人のために、学校と会社の違いについて表を作ってみました。指標として、目的、対価、報酬、立場、行動で見て見ましょう。

会社と学校の違い

会社と学校を比較しようとするとこのようになっているはずです。学校だからお客様というのは言い過ぎかもしれませんが、これを営利組織か非営利組織としての違いになるのでここでは触れません。ただ、新卒採用で就職するということは、学校→学校のような同じスタンスがグレードアップするのではなく、学校→会社として、全く違うスタンスになるのです。正直働いたことがないために、「学び屋」としての認識になりがちですが、一度改めて、「働くとはどういうことか」「会社とはなにか」を真剣に考えてみることをお勧めします。

こうしてみると「学びたいからこの会社に入りたい」というのは少し違うように思えてきませんか?


会社は「学べる場」ではある

あなたの「学び屋」ではない。
と言っていたのに、矛盾しているのではないかと思った方も多いのではないかと思います。

では、あなたの行動と目的を中心に見て見ましょう。

学校での行動:授業を受けて学習をする
学校にいく目的:勉強する

会社での行動:チームで協力して結果を出す
会社に行く目的:業績を上げて、給料をもらう

明らかに違いますね。あくまでも学校の目的は「学習、勉強」になります。しかし、会社では基本的に「業績を上げる」が目的です。だから、個人が学ぼうとするのは勝手で、学ばずとも結果を出せるのであればいいのです。

もう少し深く見て見ましょう。

学校はある意味、他動的・受動的とも言えます。日本教育の場合、授業という名前で椅子と机に縛り付けて、何かを叩き込むようになっています。ただ、その環境にいる限り、さまざまなことを学ぶことができます。最近活動的なものになってきているとは言え、先生から生徒へ一方向であり、知識の共有ではなく、知識の伝達の場所になります。塾や別の場所で積極的に成果が上がるのはそのためです。だからこそ、学校に行かずとも優秀と呼ばれるのはその理由でしょう。

会社は全く違います。自動的・能動的と言えます。個々人の能力に差があってもそれぞれの社員の提供価値は異なります。だからこそ、学びの面で言えば、「自動的」に経験として入ってくるようになります。学ぶ姿勢は大事ですが、それは業務時間外でやるべきなのです。業務時間でやることはあなたが学ぶことではなく、業務をすることです。そのための個人的な準備や調査はあなたがするべきことではありません。こういうとブラック的な発想だとも言われるかもしれませんが、マーケティングのフレームワークの概要理解や世の中の動きなどを会社内で追っていたら、おそらく一向に業績もあなた個人の成績も上がりません。いかにしてあなたのパフォーマンスを高めようとするかを考えると一目瞭然です。

学びに行く場所(=学び屋)ではなく、
勝手に身に付く場所(=学べる場)である

ということです。

だから、

「いろいろなことが学べるから」
「学んだことを生かしていきたい」

というのは正直、的外れです。

じゃあ、なんて言えばいいのでしょう?
別に、会社に入りたいわけではない。働かなきゃ…

アルバイトやパートでいいのではないでしょうか?お金だけを求めて働くのであれば、特段、正社員として会社に入らずとも、お金を稼ぐ方法はたくさんあります。

会社に入りたいなら、その会社を調べ尽くし、あなたがその会社で出すことのできる提供価値を考えて、積極的にアピールすることです。だから、企業分析や自己分析がよく就活界隈で聞くのです。とんがったエピソードを考えるくらいなら、企業分析や自己分析をしっかりして、どれだけマッチしているのかを語れるようになればいいのではないでしょうか。


周りに困っている就活生がいれば、こう言ってあげてください。

「自己分析も企業分析も自分だけではなく、オトナに頼って見たら?」

と。同年の仲間とやるには限界があります。
そいつらと話すより、オトナに勇気持って話しかけて見てください。あなたのためになります。



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