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“せっかちさ”はあだとなる?―日本企業における私の課題

もし、誰かから自分の強みと弱みを問われたら、私は迷うことなく即答できる。

強みは、何でもとにかくやってみようというチャレンジ精神だ。失敗したとしてもそこからの気づきは必ず次につながると信じている。
 
それに関連した強みとしてもう一つ。見ている世界が広いということ。小さなことにはこだわらずに、ずっと先にある大きな絵を描いて行動する。良くとれば豪快、悪くとれば大雑把な性格だと人から指摘される。

この調子だと、何でもかんでも強みとみなして、延々と語ってしまいそうなので、弱みのほうに移りたい、笑。 

弱みは、飽き性であることと、気が短いということだ。つまり忍耐力がない。努力したとしてもなかなか効果がでないと、すぐ目移りしてしまう。
 
基本、せっかちなため、(楽しい余暇を除いて)目的なく時間を過ごすのが苦手だ。結論のでない堂々巡りのミーティングなどは、結構キツイ。

「石の上にも三年」とか「石橋を叩いて渡る」という概念は私の辞書にはない

このせっかちな気質は、元来の性格によるものが大きいけど、やはり記者時代の習慣も少なからず影響していると思う。
 
マスコミ、特に通信社や新聞社は、スピードが命だ
(第一報を報道するという観点で、解説・分析記事は別として考える)
 
どこかがスクープを出すと、必ず事実確認に走る。それが真夜中であっても、だ。

一度ニュースとして、どこかが報じてしまったら、そこで、時間をかけて熟考したところであまり意味はない。

もたもたせずに、とにかく、取材先に連絡することは基本動作だ。

マスコミを離れた今でも、そうした焦燥感は消えない

逆に、伝統的な日本企業だと、大きな組織であればあるほど、何か話を進める時はきちんとしたプロセスを踏むのが一般的だ。下から上に案件を持っていく場合は、何時間も議論を重ねて、段階的に話を運ぶ(たとえ小さな話でも、根回しが必要だ)。

そのような時間を必要と思うか、無駄と思うかは個々によって考えが異なるだろう。
 
時間をかけて結論に達したはいいが、行動に移したときには、時既に遅し。他社が先に参入するなど、外部環境も変わっていたりする。

一方で、議論を重ねたおかげで、考え方の基盤がしっかりしているので、何か変則的なことがあっても、根本が揺らぐことはない。

私自身、組織において段階を踏むというプロセスの大切さも、ここ数年でわかったような気がする
 
それでも、情報と共に生きてきた記者時代と枠組み作りに重きを置く今の環境とでは、スピード感が全く違う

現状では正直、私の”せっかちさ”はマイナスにとられかねない
 
とはいえ、総じて日本企業もVUCA(変化が激しく予測困難な)時代に、スピード感を持った決断力や行動力が求められている。

 私の今後の課題は、自分の”せっかちさ”をスピード感として受け止めてもらえるように、行動すること。あともう少し忍耐力も必要かな。 

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