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「久しぶりにクレジットカードの申し込み」

 わたしは、いつもアメックスのプラチナばかりを使っている。
 
 会費が値上がりし、最初は8万円だったのが、16万5000円になった。
 
 年会費が近くなると妻から文句を言われる。しかし、家族員を一番使っているのは妻だ。
 
 もう一枚VISAカードをもっている。そこの会社の都合によりJCBに変えて欲しいとのことである。
 
 わたしは、JCBをつくるくらいなら放棄したいほどこのカード会社を憎んでいる。また、欧米ではほとんど使えない。アジア地域専門のカードである。サービスは悪く異常に威張っている。
 
 わたしは、老人であるし、一等地に新築するのに巨額な借金をし、住宅ローンの支払いのために、他の支払いが遅れたり、追加で銀行から融資を受けている身だ。
 
 新しいカード審査は、このような状況のわたしにはハードルが高い。
 
 ネットで申し込むカードを探している時にひらいめいた。
 
 ペイペイゴールドVISAカードである。
 
 年会費1万1000円で、空港ロビーのサービスが使える。
 
 残念なことに公的な写真付き身分証明書が必要だ。
 ・免許証は、齢なので運転が危ないから返却
 ・パスポートは切れたばかり
 ・マイナンバーは、個人情報満載で危ないので取る気なし
である。
 
 そこで、ペイペイ銀行株式会社に電話をし事情を話したら、以前、ペイペイのJCBを取られたことがある何々さんですね、と言われ、住所、生年月日、電話番号を言ったら、
 ・保険証のコピー
 ・公共料金の領収書で住所と名前が入っている
もの2点を送ってください。つきましたら、早速カードを送りますと、審査らしいことがなく通ってしまった。
 
 世の中、分からないものである。
 
 老人が持つにはペイペイカードは恥ずかしいけれど、まぁー取れるだけいいか、と内心、喜んだ。
 
 JCBを憎む理由を書いて置こう。
 
 わたしが若い頃である。母に腕時計をプレゼントしようと、母と一緒に銀座の和光へ行った。
 35万円の腕時計を購入し、JCBカードで一括払いにした。
 
 その直後から、不思議なことにカードの限度額が引き下げられていたのである。
 
 平成不況の頃の話だ。
 
 おかしいと思いカード会社に電話したが窓口では訳が分からず、カードの審査課に電話がつながった。
 
 事情を話すと、審査課が言うには、「カードで高価なものを購入し、現金欲しさに転売する者がいます。それと間違えました」という。
 
 許しておけずと散々非難した。
 
 審査課は「すぐにカードの限度額を戻しますのでお許しください」
という。
 「許すことができません、謝罪請求を要求いたします」といった。
 
 都内の高級ホテルのロビーで会うこととなった。
 
 審査課の人が謝罪をしに来るのだ。
 
 手土産と多額のJCBの商品券をもってきた。
 わたしは、謝罪だけを受け入れ、後はすべて受け取らなかった。
 
 この事件があってから、JCBを憎むほど嫌いになったわけだ。

 娘が海外から帰って来た。
 わたしにオリンピックの記念ゴールドメダルを買ってきてくれた。
 
 今、首からメダルをさげている。
 
 「note」で金メダルはパパだな!といって、笑った。


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