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Amazonの新作SF映画『トゥモロー・ウォー』って実際どうなのよ?


まえがき

7月2日、渋谷を走行する「モンスター輸送トラック」が、Twitter上で大きな話題となっていた。


通行人の視線を釘付けにした、この奇抜なトラックの正体は、クリス・プラット主演のSFアクション映画『トゥモロー・ウォー』(Amazon Prime Video)の宣伝広告カーだ。作中に登場するエイリアン「ホワイトスパイク」1体の捕獲に成功し、トラックで輸送しているという設定。あまりにリアルに再現した等身大のエイリアンは、スケルトントラックの中で頭を大きく動かし、叫び声をあげる。人混みが少なくなった渋谷の街を背景に「世界の終焉感」が余計に掻き立てられている。


宣伝トラックの走行開始から1週間でTikTokでの関連動画が2,600万回再生、180万いいねを超え、Twitterでは関連ツイート3千件、リーチ数800万人に及び、SNSを通してこの話題は海外にも広まった。


この宣伝効果バッチリ(?)なトラックの他にTVCMも放映されていて、様々な広告媒体を駆使して、作品を広めようとしている感じ、Amazonの本作品に対する気合の入りようが良く分かる。実際に、日本国内でも『トゥモロー・ウォー』を視聴したという人はたくさんいるだろう。


この記事では、演出家や心理学アドバイザーとして、これまでサイコスリリング作品を中心に映画製作に携わってきた、私なりの率直な感想を書こうと思う。作品をまだ見ていないが気になっている人、またちょうど見終わって誰かと感想を共有したい人達にとって、何らかの参考になればと思う。


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