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小桜模様

皆様どうもこんにちは。

子供の頃の記憶では、雪ってやつはもう少し長い間地面に残って、私らが若干飽きるまで地面の上で見上げてくれているものだと思いましたがいやはや、老齢になると時間の経過が早くなるってのは本当ですねぇ。私の年齢で老齢というもんじゃ無いですが、あくまでも例えばのお話です。言葉足らずをどうかお許しください。


さてさて、本日も本州の生き物の写真をひょいひょいと並べて参ります。お付き合いください❤️


サワガニ Geothelphusa dehaani


サムネイルを飾ってくれたのはこの蟹です。
一人で山へ向かう道中、ヒバカリでも居ないものかとひっくり返したベニヤ板の下で縮こまっておりました。

暑かったんですよ〜この日。メラメラと燃える蜃気楼がアスファルトに人の足を沈ませるように命じた様子でして、バス停まで歩く私の足取りを随分重くしてくれました。「空い忠誠心だな」と心の中でアスファルトを小馬鹿にしながらも息は切れ、まつ毛から伝った汗で視界がぼやけるのでした。


トノサマガエル Pelophylax nigromaculatus

山を登っていくこと15分ほどで出会いました。
何だか擬態が上手いのか上手いわけでは無いのか、よく分からない状態のカエルさん。

カエルも撮影してるとわかってくるアレ…アレが何と云うのかは知らないのですが、大きく分けて2タイプですかなぁ・・・トカゲモドキと一緒で一目散に逃げる個体とバレてないとでも思っているのか、ずーーーっと動かなくなる個体・・・の2タイプ。(笑)



ニホンマムシ Gloydius blomhoffi


暗がりの竹林に足を運べば小さな小さなマムシが佇んでおりました。何やら尻尾がふと短くなってますがどなたかに食べられたんでしょうかね。

小学校で使った竹の30cmよりも小さく、幅もない個体でした。体のうっすら雪化粧はおそらく脱皮前である兆候かと思います。

そういえば昔、私は現場にいた訳ではなかったのですが、すぐ上の兄が昔岐阜でマムシに咬まれたらしいんですよ。母から、そんな話を聞きましてね。
斎藤道三を貶すようなことでも言ったんか!?(母から聞いた当時、安土桃山時代にハマって色々調べていた。斎藤道三は蛇のように隠密的な策案で大名まで上り詰めたことから、美濃のマムシと呼ばれていた)とか思いましたが、どうやら母の話を聞くとどこかの神社仏閣の庭で飛び石していた姉の背中を追って足を茂みに滑らせた際に咬まれたようです。

今でもマムシを見ると、「兄はマムシに咬まれたんだ」というエピソードをカセットテープのように話す母の声色をうすらぼんやりと思い出します。


ヤマカガシ Rhabdophis tigrinus

のんびり歩いてたら山道の脇の茂みでとぐろを巻いておりました。

ジャジーなクリスマスソングのおしゃれなピアノのバッキングを思い起こしますねぇこの蛇。同種でありながらもその色模様の個体差は多種多様で動きもそれなりに俊敏、毒を体の二か所に持つ・・・そういう能力とか見た目とかって何だかピアノの音がパラパラと降ってくるイメージ湧きません?


これまた随分イケメンに撮れたもんですな(笑)

広角だとこんな感じです。

だいぶ印象変わりますよね〜面白い。


ヤマトタマムシ Chrysochroa fulgidissima

夕闇迫る京都南部の森の中、最後のご挨拶はこの光り輝く甲虫にして行きました。

帰り際、実家にいた頃の小学校、中学校の時期のいろんなことを思い出しておりました。
と言いますのも、この日出会った生き物が私の昔から通わせていただいてる千葉のフィールドで普通に見るような生き物と同じ種を京都の森で見たからなのでしょう。

きっとこの日は偶然だとは思いますが、夏が来れば蜃気楼が揺らめくようにまるで「いつもの様子」のように思い起こされるもんですから思考回路が事故を起こしそうになるのです。そうですねぇ、、、分かりやすくいえばデジャヴ…既視感ってやつですかねぇ、近いのは。

私の脳みその感覚モードは実に沢山の種類がありますがこの類のモードも嫌いじゃありません。サワガニ、マムシ、ヤマカガシ、タマムシと四種の生き物が揃って初めて辿り着ける感覚のモードですので大変いい時間を過ごさせていただけました。


ボケーっと公園の駐車場で木の柵にもたれかかりながら空を仰いで、そんなことを考えておりましたが、スネークフックを登山道脇の川に置いてきたことを思い出し、膨らみそうな自己嫌悪を、千葉での思い出で蓋をして取りに行きました。


面白い出会いをしました。次回に続きます。





お楽しみいただけましたら幸いです^^