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NFTはオワコンか!?これからのNFT活用

この記事は、NFT中級者以上を対象に書きました。
NFTってなんだろう?NFTを触ったことがない初心者にとっては、話が飛躍してしまうかもしれません。ご了承ください。

自己紹介

ジャムです。  Twitter(X)アカウント

2021年からWeb3界隈に興味を持ち始め、NFTを中心に、Web3コミュニティライフを謳歌しています。
これまでクリエイター支援や、いくつかのプロジェクト運営に関与、現在は企業案件にも携わりながら、コミュニティメンバーと一緒にできるNFT活用ビジネスを模索中です。
本業は、ビジネスコンサルをしているので、コンサル案件としても関与できるようになりたい、と考えています。

PFPはCLONE X #5026です。


僕が関与しているプロジェクトやコミュニティなどを紹介します。

新作NFT紹介メディア『new NFT JAPAN TIMES』

個人クリエイターの新作NFTを紹介するWebメディアの運営をしています。コレクターにとって、新作の販売スケジュールの把握が大変だったこともあり、紹介メディアとして立ち上げました。個人クリエイターの宣伝告知の協力を目的としており、掲載料はいただいておりません。
これまでに1000人以上のクリエイター、8000作品以上を掲載した実績があります。


JUNKeeeeS

「JUNKeeeeS(ジャンキーズ)」は、ジャンクフードをモチーフにした個性豊かなキャラクターブランドです。
ファウンダーROKUの人間味溢れる魅力を活かして、たくさんの人を巻き込みワクワクさせることをミッションとして掲げ、キャラクタービジネスの展開、企業や地方自治体とのタイアップ・コラボにも積極的に取り組んでいます。

現在は、プロジェクト統括マネージャーとして参画しています。


CNF

CNF(Connected NFT Friends)は、CLAPというコミュニティパスNFTを所有している人だけが入れるDiscordコミュニティです。また、オンラインだけでなく、オフ会やイベントなどを通しても交流があります。
NFTを共通の話題として集まっていますが、仮想通貨、株式投資、ゲーム、家族、など様々なチャンネルでの交流を楽しんでいます。


0. はじめに 〜 これからのNFTの使われ方

これまで、僕自身がNFTに関わってきた2021年下半期から現在に至るまで、体験し感じてきた国内NFT界隈の軌跡を、下記noteにまとめてみました。

1️⃣2021年下半期〜2022年上半期

最初の記事は、2021年下半期〜、個人クリエイターのアート作品をNFT化して売買したムーブメント中心に盛り上がりをみせた、という内容です。

・NFTアートの今後
イラストや音楽など、NFTアートの市場規模は大きくはならないかもしれませんが、アート(×デジタル)本来の素晴らしさだけでなく、ファン(コレクター)やクリエイター同士の交流によって、一定の需要が期待できます。


2️⃣2022年下半期〜2023年

次の記事では、2022年下半期〜ジェネラティブPFPプロジェクトが台頭し、国内NFT市場は活発な動きを見せ、そのブームが去ったとされる現在に至るまでの内容です。

2022年までは、「NFTを販売すれば売れる」「NFT売買でお金が稼げる」投資・投機ブームのような風潮がありました。僕自身も、2022年は儲けさせてもらいました。

そして、「NFT販売を軸にしたプロジェクトのNFTブームが去った」と言われてる2023年現在、95%のNFTは無価値!?という記事がありました。

”私の予想では
Spotifyのクリエイターの95%は儲かっていない
YouTuberの95%は生計を立てていない
クリエイター経済の95%は赤字だ
全体的に これが現状だ”

なにかの文献から引用しています。

しかし、Web3、NFTが悪いわけではなく、あらゆる産業すべてが儲かるわけではありません。どのような産業であっても、儲かっている人・企業は、ほんの一握りです。


3️⃣2023年〜 これからのNFTの使われ方は?

昨今のNFT界隈は、ブームに乗って一時的に増えた、目先の金稼ぎ、投資・投機目的の人が抜けただけに過ぎません。

今後は投資・投機筋に向けて「NFTを売る」のではなく、あくまで1つの技術として生活の一部(例えば、スマートフォンアプリの中、Web2事業の中)に、実はNFTが含まれている状態が一般的になってくると思います。


・2025年日本国際博覧会(大阪万博)

2025年大阪万博では「デジタルウォレット」の導入が発表されました。
独自の電子マネーやポイント、NFTなどが提供され、万博に関わる様々な外部事業者とウォレットアプリを介して連携するような動きが予定されています。
万博で使われるということは、多くの来場者・関係者が、必然的にWeb3ウォレットを使用、体験することになります。


・マイナウォレット

マイナウォレットは、およそ9000万人が保有するマイナンバーカードを活用したデジタルウォレットです。
マイナウォレットの導入時期は未定です。

マイナウォレットの機能7選です。
①Tap to Generate タッチでウォレットを作成できる
②Tap to Receive タッチでの暗号資産やNFTが送受信できる
③Tap to Auth タッチでデジタル資産の所有を確認できる
④eKYC(デジタル本人確認)
⑤AA(Account Abstraction)によるユーティリティ
⑥ゼロ知識証明を活用したプライバシー保護
⑦SDKやAPIの提供

複雑な操作なしで簡単に使え、セキュリティ面も万人が使用するために必要な機能が考慮されています。


・大手Web2企業のWeb3事業

LINEや楽天などにNFTマーケットやウォレット作成ができ、Twitter(X)やInstagramでもウォレット連携ができるようになっているので、一般ユーザーが購入・決済やデータ保管・証明などにNFTを扱うハードルは徐々に下がりつつあります。

現在は、OpenSeaのスマホアプリ上からNFTを買うことはできず、MetaMaskブラウザなどから購入する必要がありました。現在のブロックチェーンゲームでも、まずPCなどでNFTを買ったあと、ゲームアプリに戻ってウォレットを連携してNFTを使用する必要がありました。

EUのデジタル市場法Digital Markets Act, DMAによる規制が進むと、例えば、iPhoneアプリ内で直接NFTが買える、などの変化が起こるかもしれません。この規制が世界的に導入されたら、アプリ内でNFT売買ができたりするようになるのかな??
ゲームアプリ上でゲームアイテム(=NFT)を売買できるようになったら、多くのプレーヤーは、アイテムがNFTであることを意識することはないでしょう。


また、大手通信キャリアなどが運営するウォレットが、iPhoneやAndroidのスマホ端末で標準搭載されるようになれば、一気にNFTが認知・普及することが予想されます。
現在すでにいろいろなサービスで、ウォレットやマーケットが登場しています。


・NFT ⇒ デジタルアート/デジタルコレクティブル

他のWeb3関連(暗号資産、ブロックチェーン、ブロックチェーンゲーム、メタバース、VRなど)の一部ユーザーから、NFTは露骨な金儲けや詐欺ツールとして認識されているようで、「NFT」というフレーズを聞くだけで嫌悪感を持ち、反発する人たちも多いようです。

NIKEやInstagramでは、「NFT」ではなく「Digital collectible」という表現を使用、中国でも#digitalcollectiblesというハッシュタグが使用されているようです。

表現を変えることで、表向きのイメージを払拭し、非難の矛先が変わるのであれば、喜んで変えればいいのだと思います。
「実はこれNFTなんだ」と偏見なく当たり前に使われる日が来るといいですね。


・Web3事業/サービス展開のポイント

肌感覚ですが、企業のWeb3事業への参入が増えてきました。

ビジネスオーナーの視点では、「NFTを使って何をするか」を考えるのではなく、「顧客 or エンドユーザーの課題に対して、どのような商品・サービスが必要か?」「魅力的な商品・サービス(これ自体はWeb2でもよい)があったうえで、その機能の一部にWeb3やNFTで、どのような付加価値が提供できるのか」といった、本来の起業・新規事業が求められます。

「NFTがなくても、できるよね?」と言われるようなサービスであっても、「NFTがあると、便利・簡単・安価にすぐできる」「複雑なしがらみを解消したり、手続きが簡略化できる」というような機能的役割が期待されてくると思います。
特に、リアルとデジタルが組み合わされて、これまでできなかった新しいサービス、web3時代に合わせたマーケティング、顧客ロイヤリティを高めるコミュニティ形成など、どんどん登場してくると考えています。

そのうえで、今後は、NFTが火付け役となって盛り上がるのではなく、単に機能として当たり前に使用され、付加価値の高い事業(商品やサービス)そのものに対してユーザーが付いて、お金が動いていくようになるでしょう。


・Web3で実現するワクワクする未来

ブロックチェーン技術は、第◯次産業革命クラスの大きな技術革新と言われ、Web3サービスは、現在の世界観や価値観を大きくガラッと変える未来を作るほどのインパクトを与えることになります。
Web3関連は今もなお黎明期ですが、企業も注目し参入が増えています。
Web3(ブロックチェーン、NFT)の技術を使った展開は、今後も発展を続ける、と信じています。

そんな時代を先取る黎明期を過ごせていること自体、人生のなかでそう多く経験できるものではありません。
先に述べたように、ブームが去ったタイミングで諦めて離れてしまった人も多いようですが、これまで行動してきた人にとって、多くのビジネスチャンスが転がっていると思います。

一つの例として、これまで陽の目を見なかった関係性を可視化できる(情報が公開される)こと。反対に、これまでブラックボックスだった闇の部分が、一転して公開されることになり、大企業ではなく、インフルエンサーでもなく、小さな会社や個人の活動が評価されやすい時代になると期待しています。

ですから、今後のビジネス活用には期待しかありません。
時代が変化する最前線を見届けたい、僕自身もなにか関与したい、ライフワークとして楽しみたいと思っています。


活用事例

ここからは、様々な参考文献をもとに、また僕自身の経験や考えも組みあわせて、NFTの活用事例をまとめています。
まだ個人用メモのようにリンクをまとめた程度の内容が多く、未完成の状態で公開しています。

僕は、ブロックチェーン技術や機能開発などのエンジニア視点は持ち合わせていません。また全方位網羅しているわけではなく、関わりのある人・プロジェクトについて、情報に偏りがあります。

それでも、Web3界隈では、毎月・毎週のように新しい情報が出て、毎日それがアップデートされ、新たなサービスが続々と登場していますので、随時追加更新をしていく予定です。

読んでくださった方の、ビジネス展開のヒントになれば嬉しいです。



1. キャラクター展開(IP)

2022年頃から多くのキャラクターが登場しました。

NFTにすることで、契約ごとの簡略化、IPライセンスを分散化させやすい、ライセンスを拡張しやすく、また、後述する資金調達手段としても活用され、IP展開がやりやすくなってくるのではないでしょうか。

挙げればきりがないので、ここでは代表的なIPプロジェクトをいくつか。

Crypto Ninja


Crypto Ninja NFT

CryptoNinjaは、2021年9月にリリースされたNFT初のキャラクターIP。
2023年9月時点で36体の忍者NFTがリリースされています。
運営はイケハヤさんを筆頭とするNinjaDAO。

一般的なIPでは、第三者がイラストをグッズ化して販売したり、アニメ化して収益を得るには、製作者の許可を得る必要がありますが、CryptoNinjaでは、誰でも二次創作、商用利用が可能で、利益を得た時に支払うライセンス料も不要です。
これにより、CryptoNinjaのファンアートやサブコレクションが数多くリリースされ、さらに目にする機会が増えました。
派生プロジェクトとして登場したCrypto Ninja Partners(CNP)は、累計13000ETH(約40億円)近い売買がされている国内最大級のNFTプロジェクトです。

Ninja DAOでは、NFT収益やクラウドファウンディングを通じて得られた資金を活用して、アニメ、漫画、ゲーム、メタバースなど様々な展開が進んでいます。(下記にもいくつか紹介しています)
2023年時点での国内No.1(NFT)IPと言っても過言ではありません。


・アニメ 「クリプトニンジャ咲耶」

・ブラウザゲーム「Crypto Fantasy」

・スマホゲーム 「CNPバーニンウォーズ」

保有作品 Leelee-Black leopard #10661


Skater JOHN 「What's Up JOHN」

イラストレーター オフィスシバチャン TOKYO

NFTコレクションとしても人気ですが、NFT販売以前の2022年1月中旬に台湾でカフェ「COFFEE AND JOHN」がオープン、ファッションブランド「nico and…」でも商品デザインされているなど、海外でも人気が高いキャラクター「JOHN」の展開しています。

海外芸能人だけでなく、居酒屋で隣に座っていた人がJOHNのスマホケースを使っていたり、渋谷などの街ナカでJOHNの宣伝広告車が走っていたり、、、企業とのIP契約もいろいろ進んでいるようです!

保有作品 JohnSkater#0050

しきぶちゃん Shikibu World

しきぶちゃんは、カルビーじゃがりこのパッケージになったり、NFT「ShikibuWorld」の保有者特典である商用利用の権利をつかって、しきぶちゃんラーメンコラボが実現しています。

保有しているShikibu World NFTは利用規約に則り、商用利用が可能であり、50以上のNFTを保有する場合は、スタンダードキャラクターのライセンス利用も可能となっています。

保有作品 ShikibuWorld #8636


JUNKeeeeS

「JUNKeeeeS(ジャンキーズ)」は、ジャンクフードをモチーフにした個性豊かなキャラクターブランドです。
ファウンダーROKUの人間味溢れる魅力を活かして、たくさんの人を巻き込みワクワクさせることをミッションとして掲げ、キャラクタービジネスの展開、企業や地方自治体とのタイアップ・コラボにも積極的に取り組んでいます。

2022年9月頃からJUNKeeeeSに関与していて、現在は、プロジェクト統括マネージャーという立場で、IP事業に向けて取り組んでいます。
IP事業は、時間もお金もかかるものです。現在のところ、ジャンキーズはIP事業として表立った動きを出せていませんが、裏ではいくつかのプロジェクトが動いています。そのうち情報公開できると思います。
ぜひ応援をお願いします。

保有作品 JUNKeD MONSTER『AtoZ』#000


2. DAO/コミュニティ

DAO(Decentralized Autonomous Organizationの略。分散型自律組織)
DAOは、株式会社をはじめとする従来の組織とは根本的に異なっており、特定の所有者や管理者が存在せずとも、民主的に事業やプロジェクトを推進できる組織を指す言葉です。

組織の意思決定はメンバーによる投票で行い、投票の結果は、ブロックチェーン上のルールであるプログラムに従って自動的に実行されます。ブロックチェーン上のルールであるプログラムは、誰もが見える状態であり改ざんや不正を行うことはできないため、透明性が高いこともDAOの特徴です。

有名なDAOの例としては、ビットコイン(BTC)が挙げられます。

僕自身は、本来意味するDAOに所属しておらず、オンラインコミュニティの参加が大半です。これまで経験したのは、NFT保有で付与された投票権を持って投票した程度です。

特にダイバーシティ(多様性)が重要で、性別や年齢、国籍、仕事、価値観などが異なる人々が集まり、多様な考えを柔軟に受け入れ、個々の強みを活かせる適材適所な配置を行えるコミュニティが形成されます。
Web3/NFT活用の現場(組織・マーケティング)において、このDAO/コミュニティの活用が必須であると言われています。


pNouns DAO

本家Nounsを踏襲したDAO。
集めた資金で本家Nouns NFTを購入し、本家Nounsへ提案するなどしています。


Crypto Ninja Nouns

Ninja DAOでは、様々なプロジェクトが動いていて、NFT界隈では最先端を走る日本国内トップのコミュニティであると認識しています。
昨今では、本家Nounsのように、1日1点のNFT、CN Nouns を販売している。販売で得た資金は、共通のお財布(トレジャリーウォレット)にて管理し、その活動資金の使い道を決めるDAO「Crypto Ninja Nouns」としても活動をしています。


CNF

CNF(Connected NFT Friends)は、CLAPというコミュニティパスNFTを所有している人だけが入れるDiscordコミュニティです。
また、オンラインだけでなく、オフ会やイベントなどを通しても交流があります。
NFTを共通の話題として集まっていますが、仮想通貨、株式投資、ゲーム、家族、など様々なチャンネルでの交流を楽しんでいます。

2023/7/1 NFT COLLECTION IN OSAKA Ⅲ にて
2023/8/19 東京オフ会にて
2023/9/12 大阪オフ会にて




3. ブロックチェーンゲーム

※ここでは、ゲームで集めたお金やアイテムを売買することで、現実のお金(仮想通貨)に変えられる、遊びながら稼げる「Gami-Fi」や「play to Earn」と言われるゲームを指しています。

ブロックチェーンゲームは、ゲームのエンターテイメント性だけでなく、ブロックチェーン技術の融合によって、新たな経済圏が生まれる可能性があります。

①ゲームで暗号資産を稼げる
一般的なゲームでは、ゲーム内通貨は現実世界での価値を持たないことが多かったです。そのため、ソーシャルゲームは運営企業が儲かる構造です。

しかし、ブロックチェーンゲームにおいて、プレイヤーはゲーム内で獲得した通貨を仮想通貨として持つことができ、それらの通貨は外部の取引所で取引可能です。結果として、ブロックチェーンゲームでは参加者全員が儲かる仕組みとなります。
Axie Infinityなどの有名なゲームは、プレイヤーが現実の収益を得るplay to Earn(遊びながら稼ぐ)を実現しています。

②ゲームアイテムがゲーム外マーケットプレイスで買える/売れる
多くのブロックチェーンゲームでは、ゲーム内のアイテムやキャラクターがNFTとして設計(NFTがないとゲーム自体ができない  or  NFTがあると より楽しめる)されています。
これは、プレイヤーがゲーム内で獲得したアイテムやキャラクターをゲーム外のオープンなマーケットプレイスで売買できることを意味します。

NFTにより、アイテムやキャラクターの所有権を透明にし、供給量を制御できるため、希少性のあるアイテムは高い価値を持つことが期待されています。必要に応じて自分のNFTを売買することができ、ゲーム内でのアイテムの価値が現実の経済に影響を与えることがあります。

ただし、現在は、OpenSeaのスマホアプリ上からNFTを買うことはできず、MetaMaskブラウザなどから購入する必要がありました。現在のブロックチェーンゲームでも、まずPCなどでNFTを買ったあと、ゲームアプリに戻ってウォレットを連携してNFTを使用する必要がありました。

EUのデジタル市場法Digital Markets Act, DMAによる規制が進み、世界的に導入されたら、例えば、iPhoneアプリ内で直接NFTが売買ができたりするようになるのかもしれません

③異なるゲーム(企業)間でキャラクターやアイテムが使える
MARVELの映画で、スパイダーマンとアイアンマンが一つの作品で共闘するように、一部のブロックチェーンゲームでは、キャラクターやアイテムが他のゲームやプラットフォームでも使用可能です。
これは、NFTの標準化と相互運用性に基づいています。このようなオープンな設計により、プレイヤーは自分のNFTを異なるゲームやプラットフォーム間で自由に移動させ、新たなゲーム体験を創造できるようになります。


代表的なブロックチェーンゲームをいくつか紹介します。

STEPN


Axie Infinity

Axie Infinityは、NFTゲームの中でも特に人気が高く、東南アジアを中心に爆発的にヒットしたゲームです。
ゲームで稼いだ暗号資産を売却したり、育てたキャラクターを売却して稼ぐことができます。
自分の持つキャラクターを貸し出して、所有者の代わりに稼いでもらう「スカラーシップ」という制度があり、フィリピンではゲームで生計を立てている人がいる、ということを聞いています。


GGGGG

「スキン」と呼ばれる着せ替えキャラクターがNFTとして販売されています。スキンを付けて遊ぶと、スキンが変化していきます。
僕も1体持っていて、1000回勝って、背景がレインボーに輝きました❣❣
NFTを使って遊べるゲームですが、Play 2 Earnという趣旨ではありません…

資産性ミリオンアーサー

Wizardry

今後、リリースされるブロックチェーンゲーム。期待しています。

僕自身は、こういったゲームや遊び、あとは、アダルト系(※アダルトをきっかけにVHSやインターネットが普及しました)で、ユーザーが自然にNFTを購入・決済することで、NFTが普及するハードルを下げてくれるのではないか、と考えています。


4. メタバース

メタバースとは「インターネット上に構築された仮想空間」のことですが、単に仮想空間で活動をすることを指すのではなく、「デジタルの価値が現実世界の価値を上回る過程や体験、世界観」が本質的な意味となります。
AR(拡張現実)、VR(仮想現実)、MR(複合現実)を総称して、XR(複合現実)という言葉も出てきています。

メタバース内の土地に建物を建てて、イベントを開催したりお店を構えたりして、アバターと呼ばれる自分の分身を使って、現実世界と同じようにメタバース空間で、他のユーザーとコミュニケーションをとりながら楽しむことができます。

3次元空間を指す場合が多いですが、「2次元空間であってもメタバースと表現をしてよい」と考えています。
ハイパワーのデスクトップパソコンが必要な空間だけでなく、スマートフォンのようなモバイル端末でも楽しめるようになってきています。また、必ずしも「メタバースにはVRゴーグルが必要というわけではない」と考えています。
僕自身もVRゴーグル(Oculus Quest2)を購入しましたが、付けるのが面倒くさい、重たくて長く付けていられない、などの理由から、すでにメルカリで売ってしまいました。。。

メタバース空間(土地+建物+コンテンツ)

メタバース空間にも、リアル世界と同じように、土地や建物という概念があります。また、土地の上に建物を建てることで、店舗や美術館、イベントスペースのような場を創り出すことができます。
土地だけ持っていても、ただの空き地では、人も集まらずに価値も生まれません。さらにその建物で行われるイベントを開催することで、多くの人を集められるかどうかが重要となります。
例えば、土地の貸し出しによって、メタバースの土地からの家賃収入が期待できるかもしれません。

メタバース上の建築設計ができる建築士やゲームクリエイターは大忙し、というようなことは小耳に挟んでいます。今後、メタバースイベントの企画運営などができるイベントプランナーのような需要が高まってくるのでしょうか。


The Sandbox


Otherside

Othersideは、Bored Ape Yacht Club(BAYC)等のNFTを手掛けるYuga Labsによる注目のメタバースプロジェクトです。


AZITO

Rium

OnCyber(バーチャル美術館)


ファッションやアバター

メタバース空間では、土地・建物のほかに、アバター(自分が動かすキャラクター)やファッションの売買やプレゼントも活性化していくと思われます。
リアル世界にも、個性を出すためのファッションがあるように、メタバース用にもオリジナルアバター、オリジナルファッションで、人との違いを出して楽しむ風習がでてくることでしょう。

VARBARIANは、リアルでもメタバースでも着用できるファッション(洋服や靴)を展開、世界最大級のメタバースDecentraland(ディセントラランド)で着用できます。


5. リアル×デジタル

RWA(Real World Assets:現実資産)をブロックチェーン(NFT)と絡ませることが注目されています。
高額資産は一部の限られた富裕層にしか投資・保有する権利がなかったことが、分散トークン化されることで、一般に広く行き渡り、また流動性も高まることで市場規模が拡大されます。

考えられる資産は、主に、不動産や美術品やアート、時計のような超高級商品や、下記でも紹介する『名刀「山姥切国広」の共同オーナー』のように、歴史あるものや博物館などの運営にも関わってくるのでしょうか。


UniCask NFT

UniCask NFTはウィスキーの樽を、100人で分割所有し、その所有権をNFTで管理・証明しています。NFTの所有者は、樽をボトリングした際に、ボトル詰めされたウイスキーを引き受けることができます。
UniCask DAOでは、NFT保有者による投票、NFTをステーキングしておくことで、特典が用意されているようです。


NOT A HOTEL メンバーシップNFT

NOT A HOTELメンバーシップNFTを持っていると、2069年までの47年間、毎年同じ日に、NOT A HOTELに宿泊する権利が得られます。宿泊する場所は、毎年ランダムに指定されるようです。
NFTなので、その年の「泊まる鍵」だけ売却していいし、メンバーシップNFT自体(2069年までの残りの権利)を売ってもいい。
個人的に、一番欲しいNFTです。


PANERAI

イタリアの高級腕時計ブランドであるPanerai(パネライ)では、2023年10月3日から、購入したすべての時計にNFT技術によるデジタルパスポートを提供。
デジタルパスポートは、個々の時計に関する詳細情報を記録しており、購入時に、顧客に発行されます。また、転売であっても、その後の所有者にデジタルパスポートを譲渡できるため、時計の正当性を確認する信頼性の高い方法となります。さらに、デジタルパスポートは技術的な詳細や製品の寿命に至るまでの過程を記録しているため、偽造品に関する懸念に対処することができます。



トレカ


会員権


6. 資金調達

クラウドファウンディング

Crypto Ninja アニメ制作費

Live Like A Cat コワーキングスペースの建築費


寄付

CHIMNEY TOWN GIFT 絵本支援

TABEMON

Rappiさんは、フードロスを訴えるキャラクター『TABEMON』を展開。
これまでもNFT売上の20%をフードバンクへ寄付されています。(現在は、寄付金額相当の食品寄付に切り替えているようです)

大分県臼杵市(うすき)の子ども食堂『まんぷく食堂』を応援するNFT販売

金銭寄付の場合には、手動で計算して日本円での振込をしているようですが、寄付先にウォレットがあれば自動配分も可能になり、透明性が高い「Web3時代の寄付活動」に繋がります!
ただし、受け取る施設側も暗号資産の経理処理の知識が必要で、導入にはハードルが高いです。rappiさんのようなクリエイターも寄付先も取りまとめるようなプラットフォームや支援者が必要になってきますね。。。


7. 地方創生/旅行/イベント

デジタル住民票

新潟県山古志・Nishikigoi NFTコミュニティ
総務省「令和5年度過疎地域持続的発展優良事例表彰における総務大臣賞」を受賞しています。


自然の維持・再生

ReFi(Regenerative Finance 再生金融)
持続可能な未来の構築に貢献するために、金融の力を活用する革新的なアプローチです。
お金を運用する際に単なる収益だけでなく、投資や金融活動を通じて社会的、環境的なポジティブな影響(地球や社会に対する持続可能な影響)を考慮することが中心となります。

・SINRA

SINRAは、自然の保全・再生につながり、地球を再生可能な状態に導くプロジェクトです。

適切に管理された山林は空気中の温室効果ガスの吸収に寄与し、Jクレジットという環境価値が創出されます。JクレジットはCO2を排出する企業が買い取りがされるため、山林の管理資金が賄われることになります。
しかし、支出が先行するキャッシュフローの仕組みであるため、資金的な問題から、適切に管理されず放置されている山林が多い。
そこで、事前に管理費用に必要な資金をNFTによって調達しておき、得られたJクレジットの名義書換権をNFT保有者に紐付け、企業に販売する、という仕組みになります。

こちらの対談動画で非常に感銘を受けて興味を持ち、僕も1トン分のNFTを購入してみました。

ふるさと納税

足利市・縷縷プロジェクト

足利市が名刀「山姥切国広」を守り、未来へ伝えていくプロジェクト(ふるさと納税型クラウドファウンディング)で、返礼品である「縷縷プロジェクト共同オーナー証」がNFTとなっています。

「縷縷プロジェクト共同オーナー証」とは?
支援者のみなさまが、名刀「山姥切国広」の共同オーナーであることを表すNFTを利用した、世界にひとつしかないオーナー証です。LINEアプリ内でお受け取りいただけます。NFT(Non-Fungible Token)は、偽造や改ざんが難しいブロックチェーン技術によって発行する偽造不可な所有証明書付きのデジタルデータです。今後、特典を受ける際の認証や足利市内を回遊する際にデジタルパスポートなどとしてご利用いただけます。

Readyforクラウドファウンディングページより

ふるさと納税の返礼品をNFTにすることのメリットとして、以下の3つが挙げられます。
①寄付金の有効活用・・・NFTを返礼品とすることで、返礼品のコストが大幅に圧縮できる
②紛失リスク削減/管理コスト不要・・・紛失してしまいがちな「紙の証明書」「特定企業が保管する個人データ」ではなく、ブロックチェーンという公の記録が残り続けます。また偽造防止も可能です。
③デジタルパスポートとして活用・・・足利市内で使える「デジタルパスポート」として、共同オーナー権を証明することで市中の飲食店などでの割引のような取り組みが実施できるようになります。



デジタルスタンプラリー


体験

STARBUCKS ODYSSEY


Traveler's Canvas


NEO モータースポーツ





8. エンタメ

BiSH

NFT IDOL HOUSE

最終未来少女

TicketMe


9. 教育

入学証明、卒業証明、資格取得証明のように、こうした証明書に活用する場合、SBT(SoulBound Token:魂に紐づいたトークン)と呼ばれる、譲渡や売却ができないNFTで発行されます。
例)卒業証書は、他人には譲渡できない

証明書関係では、経歴として書くような大きな出来事(大学入学・卒業など)ではなく、もっと小さな出来事(例えば、慈善活動の参加記録)が集まることで、その人がこれまで何に取り組み、頑張ってきたのか、人生のプロセスがウォレットで証明されるようになります。
将来的に、入学試験や就職活動の評価基準にもなってくるかもしれません。


10. 普及や購入に向けたマーケティング施策

トークングラフマーケティング

トークングラフマーケティングとは、ウォレットの情報を基にユーザーの趣味嗜好にあったNFTの送付やプロダクトの訴求をするマーケティング手法のこと。
従来のマーケティングでは、インタレストグラフ(趣味や嗜好を基に)やソーシャルグラフ(ユーザー同士の繋がりを基に)が使用されていましたが、これらはデータの中央管理者ありきのマーケティング戦略だったので分散型であるWeb3の世界では難しいと言われています。

https://web3marketing.co.jp/column/307/より

昨今の価値観の多様化によって、「同年代だから同じ考えを持つわけではない」「仲がよい人でもスキなものは異なる」ため、上記のようなインタレストグラフやソーシャルグラフでは、一概に効果のあるターゲット設計ができません。
反面、トークングラフにおいては、その人(ウォレット)が保有しているNFTや仮想通貨などが可視化されるため、その人の行動や好みを直接把握できるようになり、ダイレクトに、より効果的なマーケティングが行えるようになります。


参加証明NFT(POAP)

現実世界・仮想空間問わず、イベントに参加した際の証として、POAP(Proof of Attendance Protocolの略。NFT化された参加証明バッジのこと) NFT の配布が実施されています。

JUNKeeeeSでは、神田カレーグランプリスタンプラリー対象店舗142店舗でPOAP NFTを配布するキャンペーンを、2023年9月中旬〜11月5日まで実施中。
店舗来店者がQRコードを読み取るだけで、NFTを簡単に取得できる仕組みを活用しています。


NFTクーポン


購入者キャンペーン

サントリー十六茶 新垣結衣NFT 

カルビー NFTチップス




11. NFT保有者向けロイヤリティ強化(ユーティリティ)

NFTを保有することで得られる様々なユーティリティ(特典)があります。

ポイントやトークンの獲得(ステーキング)

ポイントを使って何をするか、その原資はどこから来ているのか?
資本力や収益力のない小さなPJでは継続が難しい。


アプリ利用権利

ウォレットを繋ぐことで、そのゲームが利用できる
ゲーム主導であるならば、ゲーム自体に面白さが求められ、
NFT主導であるならば、コミュニティの盛り上がりが求められる。


購入権(先行、割引)

RTFKT x Nike Air Force 1

Nikeの Air Force 1とRTFKTがコラボした、世界で数百〜数千点しかないレアスニーカー。Nikeのスウォッシュ以外のマークがつくAir Force 1は、RTFKTが初めてです。

NFT保有者が、NFTと同じスニーカーを手に入れることができるとあって、NFTの売買が盛んに行われました。
僕も1足買いましたが、世界で数百〜数千点しかないため、商品の値打ちも上がるんじゃないかなぁ・・・と思うと、自分で履くか、売るか(値が上がるまで保管しておくか)、すごく悩んでいます。
2023年秋冬に届く予定なので、楽しみにしています。

RTFKT x Nike Air Force 1 - Angel 😇




NFTレンタル


先行AL(自PJ、他PJ)

NFTそのものが売れなくなった今、AL(優先購入権)の需要自体も減ってきています。


参考文献

NFTビジネス活用事例100連発


重要な免責事項

本記事に含まれる情報は、一般的な情報提供を目的としており、いかなる形での金融アドバイス、法的アドバイス、またはその他の専門的なアドバイスを意図したものではありません。市場は変動するため、本記事に記載された情報は時とともに変化する可能性があり、本記事の情報が最新かつ正確であることを保証するものではありません。本記事の著者や関連する人物は、読者が本記事の情報を使用して行ういかなる行動に対しても責任を負いません。

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