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骨盤の評価①

前回までに胸腰椎の評価を整理しました。脊柱を評価する際には、カップリングモーションを意識して屈伸、側屈、回旋を評価することが重要です。しかし、ただ観察するのではなく、各椎間関節の特徴を加味した観察により、評価の正確性が向上します。
前回の内容はこちらから
臨床1年目の教科書
今回からは脊柱を評価する際には必ず一緒に評価しておきたい骨盤について整理していきましょう。


1 特徴

骨盤は、左右一対の寛骨(腸骨・恥骨・坐骨)、仙骨、尾骨で構成される骨格です。この寛骨と仙骨、仙腸関節・恥骨結合により骨盤輪が形成されることで、骨盤輪全体の安定性が、体幹の荷重を下肢に伝えるとされています。
そのため、臨床においてもしっかりと評価・介入していきたい部位です。

2 どう稼働しているのか?

骨盤の評価となると、仙腸関節を評価することが多くあります。
では、その仙腸関節はどのように動いているのでしょうか?
仙腸関節は矢状面で、比較的小さな回転・並進運動が見られ、概ねとして、平均値は並進が1~2mm、回転運動が0.2~2の範囲内可動すると言われています。

より動きを具体的にすると、
代表的なのが「前屈(うなずき)運動」と「後屈(起き上がり)運動」と言われてるいます。
前屈運動とは、腸骨に対する仙骨底部(頂部)の相対的な前傾であり、後屈運動とは、腸骨に対する仙骨底部の相対的な後傾のことを指します。
前屈運動と後屈運動は、腸骨上の仙骨、または仙骨上の腸骨の回転、もしくはそれらの運動が同時に生じることもあります。

3 実際の評価方法

仙腸関節の評価法として、今回はパトリックテストをご紹介します。
こちらは股関節の評価方法として利用されますが、実施した際に仙腸関節周囲に違和感や痛みを訴えた場合は仙腸関節の不全が考えれます。
①測定したい仙腸関節側の下肢を屈曲・外転・外旋し体側の膝の上におく
②膝とASISを固定し、膝を床方法に押圧
③エンドフィールになったら前・後ろのどちらに違和感があるか問診

4 まとめ

臨床で骨盤の評価は重要視されます。その際、なぜ評価しないといけないのか?まで理解して実施することが重要です。
つまり目的を持って評価することで、その評価は本当の意味で生活につなげた評価となります。
そのためにも、機能解剖を学ぶことをおすすめします。
ぜひ、一度ご自身でも機能解剖を確認してみましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。最後まで読んでいただきありとうございました。

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