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骨盤の評価⑧

前回は姿勢分析をすることで、骨盤周囲の状態を推測することが可能となり、その後どの様な評価が必要か?がわかりやすくなることが理解できました。臨床では姿勢分析→介入ではなく、姿勢分析→詳細の評価→介入と繋げていくことで一貫性のあるアプローチが可能となります。
前回の内容はこちらから
臨床1年目の教科書
前回までに静止時の観察について整理しましたが、今回からは動作時の観察について整理していきましょう。
ポイントは”腰椎骨盤リズム”です。


1 特徴

腰椎骨盤リズムとは、腰部脊柱は股関節とともに、前屈、持ち上げ作業などの活動時、体幹の屈曲・伸展の回転点となる。矢状面での運動の際に腰椎と股関節の運動学的関係を呼びます。
この体幹の屈曲・伸展時における正常な腰椎骨盤リズムを解明することは、腰椎の疾患と股関節の疾患を病理学的に識別するうえで有用とされています。

2 どう稼働しているのか?

腰椎骨盤リズムは屈曲時と伸展時の2種類があります。
それぞれ動きに法則があり、その法則を把握した上で実際の動作を観察することで、どの部位に支障をきたしていそうか?の検討がついてきます。
本日は屈曲時について整理しましょう。
体幹の屈曲は腰椎屈曲約40°、股関節での約70°屈曲の組み合わさり可動します。体幹屈曲の全可動域を通じ、股関節と腰椎が同時性に屈曲するが、通常は腰椎で運動が開始される。
特に注目したいのが終了時の姿勢です。
図の中央の様な姿勢になると腰椎は可動しているが、股関節が可動していないことが推測できます。その場合は、股関節の可動域を確認していきます。
また、右の様な姿勢では、股関節は可動しているが、腰椎が可動していないことが推測できます。その場合は、腰椎の可動域の評価に移行していきます。

3 実際の評価方法

実際の方法としては、動作を観察していきます。
また、動作が早すぎて分析できない場合は『ゆっくりやってみてください』とお願いすることも一つのポイントです。ゆっくり実施できるということはその動作をコントロールできている、と解釈ができます。
ポイントは
① 股関節と腰椎が同時性に屈曲するか?
② 腰椎で運動が開始されるか?
③ 終了時の姿勢はどうなっているか?
④ ゆっくり実施してもらう
上記を考慮して実践していきましょう。


4 まとめ

動作分析が苦手な人は、しっかりとポイントを絞って観察ができていない場合があります。
そのポイントは絞るためにも、その動作はどのような動きをしているのか?その時関節はどう可動するのか?を機能解剖で確認していみましょう。
それにより動作分析から評価のつながりが得られます。
一度機能解剖をご自身でも確認することをお勧めします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。最後まで読んでいただきありとうございました。

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