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グローバルプラットホームが作った文化だけが残存し、DIY的なローカルプラットフォームがつくられる|AI+BI社会の生き方

1|もはやプラットフォームサービスを使用していない

久しぶりに経済圏のことを考えようと思ってググっていたら、今田さんのこの記事に出会った。

一年前の記事だけれど、確かに2019年はこのようになってるという感想と同時に思ったことがある。

個人が能力や商品を出品するプラットフォームはたくさんあるけれど、今自分はそのプラットフォームをあまり使っていないということ。

わたしのライフスタイルは独自のコミュニティ経済圏を作りその中で生きるという、まさにこの記事で書かれているものそのものだけれど、実際プラットホームサービスはあまり使っていない。


今使っているのは、noteとpixivFANBOXstores.jpVALUくらい。

どれもライフスタイルを輸出する窓口として使っていて、いわゆるシェアリングエコノミー的な実際の生活に役立つモノのやり取りはプラットホームサービスの外で行なっている。


プラットフォームアプリなどのサービスは自分にとって図書館のようなもので、一度使用して考え方をインストールしたら、もうそのグローバルに開かれたマーケットを使う必要はなく、後はメッセンジャーグループのようなローテクノロジーでプラットフォームをつくりそこでやり取りしている。


どういうことか。

2|グローバルプラットホームが作った文化だけが残存し、ローテクノロジーでDIY的なローカルプラットフォームがつくられる

polcaが流行った時期がある、周りの友達もたくさんpolcaを使っていた。

そのうちみんな段々polcaに飽きてきた。初めて会った人に応援してもらう・支援してもらうというモデルの限界を感じたからだ。これは持続可能な形ではないと判断する。

そうなると、polca的な文化だけ残って、僕らはプラットフォームを使わなくなる。


メッセンジャーグループで「今困ってる。誰か支援よろしく」と伝えたら、その時余裕のある誰かがLinePayで直送金するか、現金直渡しか、銀行口座に振り込む。

ちょっと前までは、これが交互に行われていたのが現状だ。


nottecoを使わなくても、SNSで発信すれば誰か乗っけていってくれるし

carecoを使わなくても、誰か車を貸してくれる。

mentaやtimeticket、coconaraを使わなくても、講座やサービスの買い手は見つかる。

キッチハイクを使わなくても、勝手にイベント化して誰かの家でご飯をみんなで食べる。

月会費制の多拠点居住サービスを利用しなくても、無料で家に泊め合う。


今、自分の周りで起きているのはこういう動きだ。文化だけが残存している。

最初は特定の人で形成されたメッセンジャーグループ内で行われていたこのような動きは、周りに似た思想の人が集まってくると、twitterで【ゆるぼ】しただけで、マッチングできるようになってくる。twitterのサジェスト機能のおかげだと思う。


境界線のないコミュニティ(商圏)が形成されていく。

プラットフォームサービスはいらなくなる。


ハイパーローカルなシステムができてしまったら、メッセンジャーとLINEとtwitterで事足りる。

3|プラットフォームの恩恵は教育と啓蒙

それでは、ローテクノロジーでDIY的なローカルプラットフォームで生きる者にとって、グローバルなプラットホームサービスは不必要なのか。

そんなことはない、必要だ。


必要な理由の1つは、前述したように図書館機能としての必要性。グローバルで行われている文化的資本をインストールすることで、ハイパーローカルな自分たちの経済圏をどう発展できるかダウンコンバートして考えることができる。

例えば、最近のテーマはサブスクリプション方式をどうやった自分たちの生活に組み込めるか。

行うこと自体は、巨額の価値を動かすグローバルな動きに比べたらしょぼいものになるけれど、発想は同じ目線で小さな経済圏を発展させていくことができる。


そして、もう1つはプラットホームサービスとして概念が世に出ると、ハイパーローカルな活動がしやすくなるということだ。


クラウドファンディングやpolcaのサービスが出る前に「◯◯をしたいので支援してください」という投稿をFacebookでしたことがあるけれど、規約違反でアカウントが一時停止した。

世の中に受け入れられる前の行動をすると、既存の世の中のルールによってストップがかかる。


しかし、サービスとしてグローバル(いわゆる世論)にインパクトを与えてもらうと、世の中の受け入れ方が変わり、今まで「それはダメでしょ」と言われていたものが「最近そういうのが流行っているんだってね」と手のひら返しされるので非常に動きやすくなる。

わたしは、大きく価値をインフラ化し収益化することにエモーションが働かないから、そっちはAI+VC社会(後ほど解説)の人々に任せることにして、コツコツとハイパーローカルな経済圏の経済政策を進めている。

こちらの方が、アクションに対してレスポンスが早いし面白いし、やりがいを感じる。


こういった動きは、プラットホームを作っている側の人(AI+VC社会)にキャッチされづらいプライベートでローカルなやり取りの中で行われている。

4|ハイパーローカル経済圏で意識高い系として生きて、全体最適化されたらいいんじゃない

去年からAI+BI(ベーシックインカム)社会で暮らす人ってどんな暮らし方になるのだろうと考えてきたけれど、この経済圏の作り方は1つのアンサーだと思う。

<参考: 落合陽一さんのデジタルネイチャーより・AI+BI社会について>

AI+BI社会の人たちにベーシックインカムだけ配って生活させるとろくなことが起きないと思っている。(私もそっち側の人間ね。)

人は、しばらく人間デバイス(過去の慣習がデータセットされた脳)に依存して生きるだろうから、過重労働というストレスから解放されてもやりたいことが見つからないと、時間的余裕があるということが返って「やりたいことが見つからない」という新しいストレスを生むかもしれない。

暇に恐怖を感じる人が増えて、新しい病名がつくかもしれない。

生きがいや満足というデバイス特有の必要条件が満たされないと、人は不安になって社会的な雰囲気や治安を悪化させるし、とはいっても満足を金で買うほど資金はないし、生産能力もないから思考方式も生活レベルも変化させようがないという泥沼になりかねないと思っている。

なので、AI+BI社会が健全に駆動するためには、自分を中心としたハイパーローカルな経済圏を作り、それをAI+VC社会からの文化資本を流入させながら、好きに発展させていくという遊びに興じる人々が増えるといい感じだと感じている。


社会の全体最適化を考えた時、自分のことだけ考えてないで、と言わずにそういう生き方を尊重した方が合理的だと思う。

自分の楽しいを自分で生成できる人が多くいた方が社会は健康になる。

自分のできることをサービス化して、そのサービスをスケールさせて効用最大化を目指す方向性に、興味がない人も世の中にはいるのだ。

5|町内会を作り、欲深くなったら商店街にする

これは、回帰的な動きだ。

昔は物理的に近くに住んでいる人と町内会を組んでいたが、今は心理的に近くに住んでいる人とオンライン上に町内会を作っていく。

町内会的な仲間ができれば、何か行うときに手数料がコストカットできるし、サービス対価として自分が相手に何かサービスを行えば、サービス料としての金銭の授受が必要なくなるので、月に5万円くらいあれば楽しく生活できる。

その生活に飽きて、もっと動きたくなったら、今度は町内会コミュニティを商店街コミュニティに変えて、自分たちの動きを他者価値に接続し、自分のやりたいことを全てイベントや仕事化して、経費でまかなわれる生活にすればいい。


最後の商店街の部分は、ただ今実験中。

こんなハイパーローカル経済圏でのライフスタイルを極めていこうと、沼津で毎日実験の日々を送っております。

また何か気づきを得たら報告します。

著:サカキ

■宣伝・発想力で食ってます。買ってください。

普段は、Pixiv FANBOXでこのような内容の記事を1000円/月で定期的に配信しています。これからもサカキの発信を読みそうな方はぜひご活用ください。

この収入で生きています。

得た資金はハイパーローカル経済圏の材料を得るための経費に使ってます。よろしくね。


広大な仮想空間の中でこんにちは。サポートもらった分また実験して新しい景色を作ります。