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現代を「鬼滅の刃」から読み解く

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#現代の鬼

現代を「鬼滅の刃」で読む(参):カナヲと童磨ー視点取得の不可能性ー

現代を「鬼滅の刃」で読む(参):カナヲと童磨ー視点取得の不可能性ー

物事を様々な視点で捉えることは大切です。「視点取得」は、簡単に言えば相手の視点を借りて(想像して)物事を捉えることです。しかし、どうにも「視点取得」が難しい相手も存在します。逆に、相手から見れば「こちらの視点」こそ理解不能と思うのでしょうが。

この視点を「認識のフレームワーク」と言い換えても良いでしょう。このフレームワークは一人ひとり違います。夫婦の間でも違います。夫婦の場合は何年かつきあってい

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現代を「鬼滅の刃」で読む(弐):一人称複数の狛治の視点

現代を「鬼滅の刃」で読む(弐):一人称複数の狛治の視点

誰が言ったのかも忘れてしまったのですが、私の意識の片隅にあるのが「一人称複数」という言葉です。おかしな言葉ですよね、私が複数いるわけですから。

私の理解では、これは「僕」「俺」「拙者」という呼び方のことではなく、「子どもである私」「働き盛りの私」「病気を患っている私」「高齢になった私」という複数の視点が同居した「私」です。

個人の業績主義がもてはやされる今の時代に、これからの持続可能な社会を語

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現代を「鬼滅の刃」で読む(壱):愛をとりもどせ

現代を「鬼滅の刃」で読む(壱):愛をとりもどせ

「鬼滅の刃」と書きながら、「愛をとりもどせ」は「北斗の拳」の歌ではないかと思いつつ、連れずれなるままに硯に向かうのです。

小学3年生の息子が、テレビの影響を受けたのか、子ども部屋にしまい込んでいた「鬼滅の刃」のコミックを取り出してきました。その辺に置いておくものだから、ついつい開いてしまったではないですか。

私はパラパラと観ながら、やはり、作者からのひとつのメッセージを受け取りました。コミック

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