記事一覧
連想詩『黎明まで』
頼り無い洋灯の
明かりを供に
宵闇の明けない世界を
私は歩く
澱む空気に
纏わり付く煤に
耐える為の
マスクとフードを装って
あんなに魂を
命を焼いた
忌まわしい筈の太陽を
久しく見ていないの
この世界の果てまで
歩む事が出来たのならば
黎明に出会えるのかしら?
/j.d.knowledge
連想元は
下記ツイッター記事より
https://twitter.com
連想詩『宵の来訪』
お届けモノですと
思わぬ来訪者が立っている
朗報かしら
訃報かしら
ペストマスクに
暗色なフードの出で立ちで
配達人が配るのは
予定調和の厄災か
不意突然の幸福か
受け取るまでは
分かりはしないの
/j.d.knowledge
連想元は
下記ツイッター記事のイラストより
https://twitter.com/C18No3/status/1727962285912858740?t=H
詩 『翼があったなら』
翼がこの背にこの腕に
あったのならば
あの蒼い空を
雲の合間を縫いながら
舞い踊れるだろうか
あの深く暗い濃紺の夜天を
星を月を間近に
見る事が出来るだろうか
夢想すれどああ
翔べたとて
其処は強者のみに
許される世界
飛ぶ力を失えば
地に墜ち排される
そんな世界
/j.d.knowledge
詩『howler at night』
陽の下を闊歩する者達が
恐れ忌み
身を潜めて眠る
その闇夜に
その暗い世界に
瞬く星光へと
穏やかに輝く月へと
美しさを見出だす
数多の眠る静けさに
微かにざわめく夜風の音に
蠢く同胞の足音に
安らぎを覚えて
陽無き世界の
真の貌に向き合いて
私は夜に
咆哮する者
/ j.d.knowledge
詩『なんて歪んだ終末思想』
あの眩く
私の魂を焼く太陽が
暗く黒く墜ち
世界が何もかも
暗闇に包まれて
静寂に満ち満ちて
誰も彼も等しく
永い永い眠りに着いたなら
苦しむ者はもう
誰も居なくなる
それはきっと
公平で平等な救済なのでしょう
救いあれと
それはそれは
なんて歪んだ
終末思想