見出し画像

♯01.いよちゃんがスパイスカレーが好きなワケ①カレー家族編

こんにちは、いよちゃんです。

前の記事読んでくださった方々、ありがとうございます。


こんなに長文赤裸々に語ったのは初めてなので少し恥ずかったのですが、たくさんのコメントを(TWITTERですが)いただき、文にしてよかったのかもしれないと思えました。これからもぼちぼちよろしくお願いします。

今回は、私がカレーをやってるというと、必ず聞かれること


”いよちゃんはなぜスパイスカレーが好きなのか?”

についてすこし話そうと思います。


結論から言うと、それという絶対的な答えはありません。

あることを好きになるっていうのは、そんな単直なものではないと思います。もっと多面的で包括的、様々な角度からじわじわと「ああ、私ってこれこれが好きなのかも、」って思えてくるという現象なんだと思います。恋だってそうではありませんか?顔、声、性格、一緒に過ごしたとき、とあるワンシーン…好きだと気付く一つのキッカケというものはあるかもしれませんが、たくさんお要素の積み重ねで”好き”という感情は形成されていくのだと思っています。


わたしのスパイスカレーへの愛も同じです。ここがいいのかも、あっ、ここもいいな。って感じで知れば知るほど好きになっていきました。

つまりはもう好きな理由を挙げるときりがないわけで...。

今回は第一部として、いよちゃんのカレー好きの原点とスパイスとの出会い。について話そうと思います(本当はこの記事で好きな理由全部説明するつもりでしたが、1つ理由書いただけで2000字は軽く超えたので分けて書きます(笑))


1、土曜日のカレー

わたし、子供のころからカレーが大好きなのです。(そんなの当たり前すぎるわ)

毎週土曜日は小学校の時からカレーの日でした。

当時専業主婦だった母は家事が嫌い(というより働くのが嫌いなイメージ)で、土日は家事を父がしてくれていました。昔はこれが当たり前だと思っていましたが、よく考えるとすごいですよね。私は月~金まで働いたら土日はひたすら遊んでいたいです(笑)。そんな面倒見がよく、ユーモアな父が私たちは大好きでした。

↑上 妹 下 私

そんな毎週土曜日のカレーは、父が担当して作ってくれていました。父は、車のサービスエリアやスキー場では必ずカレーを頼み、バイキングの締めには必ずカレーを食べ、年賀状にカレーのイラストを鶴のイラストとともに毎年載せているくらいカレー好きでした。(日本のカレーですが。)大好きな父が大好きなカレーを子供たちが嫌いになるなんてことなんてありません。私も外食ではカツカレーを毎回頼む子供に成長しました。


土曜日は、夕方まで習い事やら遊びやらで私と妹は外にいたのですが、家の前にくるとカレーのいい匂いがぷわん。これだけで気分は高揚しとてもわくわくした気分になりました。


父は毎回大鍋いっぱいにカレーを作ります。「2日目のカレーは美味しいんだぞ。」という父の流儀です。しかしうちで2日目に残った記憶は、私が小学3年くらいまでしかありません。食べ盛り娘どもと比較的大食いの父母にかかれば一晩でなくなります。


そんなにどうやったら食べれるのかと思うでしょう。ここでうちのカレーの食べ方を見てみましょう。

1杯目 カレーご飯大盛 →2杯目 カレー大盛ご飯並みor少な目  →3杯目以降 カレーのみorご飯少な目(を人によっては繰り返す)→ ご馳走様 →片付けしながら順番に台所へ行きカレーをすする →ほぼなくなる →最後へばり付いたカレーを落とすために鍋にご飯を入れカレーご飯を作る → 土曜バラエティを見ながらみんなでスプーンを持ち食べきる。


カレー大食い家族です。たぶんこんなに食べる家族はうちぐらいかもしれませんね。そんな感じにいよちゃんに根本的カレー愛は備わっていきました。



2、初めてのスパイス

いよちゃんって柄井の得意だよね、ってよく言われますがそれもそのはずです。

父のカレーは辛口でした。私や妹が小さいうちは別に甘いのを作ってくれていましたが、なんていったって私はおませだったので、「辛いの食べれたら大人の仲間入りだ!」なんて思い、物心つく頃(たぶん8歳くらいかな)には辛口カレーを食べていた気がします。

そんな父のカレーにもスパイスが入る時がやってきます。


クミンシード


これがわたしがスパイスだと初めて認識したスパイスです。

父は母と違い料理にオリジナルで簡単なひと手間加えるのが好きな人でした。ルーのカレーを作る時にも味噌やコーヒー、チョコレート、牛乳など(おすすめなんですけど、ルーカレー食べる直前に醤油を一垂らししてみてください、とても口当たりまろやかに味変しますよ。)を毎回変えて作ってくれました。

そんなある日、カレーをつくっている父がたまたま家にいた私たちを手招きして呼んできました。みるとフライパンに油と何か黒い粒粒が浮かんでいました。(「なんか虫みたいで気持ち悪いなあ、何してるんだろ。」)それがスパイスを見た私の最初の率直な感想です。しかし、それは火が付き鍋が温まるとともに、シュワシュワ音を立て、独特のカレーのような、でも何か違うツンとした香ばしい香りを発し始めました。

「みろ、これがクミンシードだぞ。」


当時もう小学校高学年だったのでスパイスの存在自体は知っていましたし、ガラムマサラとかも使ったことはありましたが、カレー味が強くなるくらいしか思っていなかったので、スパイスというものはよくわかっていませんでした。しかしこの瞬間、感じたのです。


(「これがスパイスなんだ。」)


このクミンシードは、母親が実家から持ち帰ってきたものでした。当時から数えても20年前くらいのもので、母が若かりし頃、インドに旅行に行った時のお土産に買ってきたものだったものです。こんな前のものでも香り高く、私に大きく衝撃を与えてくれるなんてスパイスは不思議です。

つい最近までその化石みたいなスパイスはうちにいました。今思うと、あいつが私のスパイスの原点だったんだなぁと気がつきました。もう少し大事にして標本にでもすればよかったです。


3、S&B赤缶の登場

クミンシードと出会って間もなくだと思います。うちにあいつがやってきました。

そうです、大ヒーロー

S&Bの赤缶


父は辛さ体制がつきルーでは足りなくなった私たちに、唐辛子、赤缶、クミン、小麦粉からカレーを作り始めたのです。

初めはなんか味気ないカレーだと思っていましたが、刺激的な辛さ(多分鷹の爪のせい)と爽快感のある香り、後味の良さに魅了されていきました。ここからはルーと赤缶の交互です。私もカレー作りを父や母から教わり、作り始めるようになりました。


小麦粉やカレーがダマにならないように、野菜と炒めたり、クミンを先に油で炒めたり、出汁や鶏ガラスープで味を整えたり、塩気を調節したり。

このときからすでにカレーはカレーであるけど料理であって多様な形に変わるということを理解し始めました。

赤缶のバランスのとれたスパイス配合。日本のカレーなんだけど、清涼感がある香り。
これを生み出したS&Bさんを本当に尊敬します。




以上、今回の話をまとめると

いよちゃんの家はカレー家族だった
・いよちゃん姉妹はお父さん大好きだった
・スパイスとの出会いは化石クミンシードだった
・S&Bの赤缶はやはり赤ヒーローだった



このようなエピソードがあるわけですが、ここから見てみると、いよちゃんのカレー好きの原点、深層部分はフロイト心理学から精神分析することができそうです。

大好きであった父親に大好きであるカレーのように好きになってもらいたい。
口から得た家族愛をもう一度味わいたい。
などが無意識のうちにあるのかもしれません。

このことについてはもう一回、場を設けて考えることとします。


長々と昔話に付き合ってくれてありがとうございました。

父親が今週末帰ってくるので久々に赤缶のカレーをつくろうかなぁとか思ってます。今はもう反抗期と思春期を得てファザコンではありませんが、父とは仲良くしたいと思ってます(笑)。

それではまた。



カレーのディープな世界への探検の支えとなります。インド探検したいなぁ、、もしよろしければサポートよろしくお願いしマサラ…!